陣痛がいつくるか不安な方へ…陣痛の始まり方や痛みの変化について聞いてみた

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

出産予定日が近づくと、「陣痛がいつくるのかハラハラする」「どんな痛みなのか不安…」と感じる妊婦さんは少なくありません。

出産に向けた心の準備ができるよう、産婦人科医と妊婦さんに聞いた、陣痛の始まり方や痛みの変化について紹介します。

目次


最初は不規則で痛みも強くない

オリジナル 妊婦 陣痛 痛み

「陣痛は我慢できないくらいの痛さ」というイメージを持っている方は多いと思います。それは確かではありますが、初めから大きな痛みに襲われるわけではありません。

最初は不規則な痛みやお腹の張りから始まるため、初産の人は前駆陣痛なのか本陣痛なのかわかりにくいこともあるようです。

「陣痛に気づかなかったらどうしよう…」と心配になる妊婦さんもいますが、必ず気づくので心配しすぎないようにしてくださいね。


徐々に締め付けられるような強い痛みへ

陣痛室 日本人 夫婦

陣痛がはじまると、痛みの間隔がどんどん短くなり、痛みも強くなっていきます。

陣痛は、子宮口が広がり子宮が強く収縮するため、激しい痛みをともないます。それまでのおなかの張りや前駆陣痛とは明らかに違う感覚です。

例えば前駆陣痛では、「お腹を下したときのようなゴロゴロ、シクシクした痛み」「生理痛のような痛み」だったものが、本陣痛は「下腹部がぐっと締め付けられる激しい痛み」「立てないくらいの痛み」を感じるようになります。

本陣痛がきても、お産の始まりから終わりまでずっと痛いわけではありません。子宮の収縮に合わせて、痛いときと痛くないときを繰り返します。最初のうちは、痛みの波が引いたタイミングで体を動かすこともできますよ。


段階ごとに変わる痛み方と場所

日本人 陣痛 妊婦

お産が進むにつれて、陣痛で痛みを感じる場所や痛み方が少しずつ変化します。お産のステージ別の変化を、体験談を交えてご紹介します(※)。

お産が始まった頃

下腹部をギューッと締め付けられるような痛みが起こります。軽い生理痛のような不規則な痛みから始まり、次第に強く、規則的に痛むようになります。

体験談

はじめは軽い生理痛くらいから始まったのに、段々腹部を強烈に締め付けるような痛みに変わっていきました。

ぐーぽんさん・30代

お産の中頃

お産が進んで赤ちゃんが下がってくると、骨盤が押し広げられるため、腰や足の付け根、太ももがギリギリと痛むようになります。腰が割れるように痛いと表現するママもいます。

体験談

骨盤や腰骨辺りを思いっきり引き裂かれる感じで、それ以上に耐え難い痛み、正気でいられない痛みでした。

れおちゃんさん・30代

出産直前

いよいよ赤ちゃんが生まれるという直前には、出てくる赤ちゃんの頭に押され、膣口周辺が痛みます。この時の痛みは排便時の痛みと似ているので、思わずいきんでしまいそうになりますが、子宮口が全開になるまではいきみを我慢する必要があります。

体験談

陣痛の間隔が3〜5分のまま子宮口全開で、そこから出産まで8時間ほどかかったため、陣痛よりもいきみ逃しが辛かったです。

匿名・30代


間隔が10分おきになったら病院へ連絡

妊婦 日本人 オリジナル メモ

基本的には、陣痛の間隔が10分おき(経産婦は15分おき)になった頃が、病院に連絡する目安です。痛みがおさまったときに病院に連絡をするようにしましょう。

病院まで遠い人や既往症がある人などは、もう少し長めの間隔の段階で連絡するように指示されることもあるので、確認してくださいね。

「これが本陣痛かな?」と思ったときは、しばらくは様子を見て、痛みの長さや間隔をメモ帳や陣痛アプリなどを使って記録しておくと安心です。

本陣痛が始まったと思って産婦人科に行ったものの、子宮口が開いてなくて、一度自宅に帰らされた、という話もよくあります。まずは連絡をして状況を伝えましょう。


陣痛は恐れすぎないことが大切

痛みにばかり気を取られているとパニックになってしまうので、恐れすぎず、できるだけリラックスして過ごすことがポイントです。 陣痛に合わせた呼吸法も学んでおきましょう。

出産まであともう少し。お腹の中に赤ちゃんがいる残りの時間を楽しみながら、出産準備を進めていけるといいですね。

※アンケート概要
実施期間:2017年5月26日~6月4日
調査対象:陣痛・出産の経験がある「こそだてハック」読者
有効回答数:369件
収集方法:Webアンケート

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