無認可保育園(認可外保育園)と聞くと、「認可保育園に入れなかったときに利用する保育園」というイメージが少なからずあると思います。子供の無認可保育園への入園を視野に入れているママのなかには、無認可保育園は料金が高いという噂を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、無認可保育園と認可保育園の違いやそれぞれの料金、本当に無認可保育園は保育料が高いのかなどについてご紹介します。
無認可(認可外)保育園とは?
「児童福祉法」に定められている「保育所」の基準を満たして、国から認可を受けている保育園が「認可保育園」、それ以外の保育園が「無認可保育園」です。認可外保育園は、無認可保育園と同じ意味で使われます。
また東京都では、無認可保育園のうち、東京都自治体独自の基準(例えば施設の広さなど)をクリアしている保育園を、認証保育所として認定しています(※1)。
認可外保育園に基準はないの?
認可保育園は、保育される子供の人数に対する保育士の数や、施設・園庭の広さ、設備などの細かい基準をクリアしています。
一方で、無認可保育園はこの基準は満たしていませんが、自治体への届け出や立ち入り調査等での指導監督を受ける必要があり、過去にイメージされたような保育環境が悪い保育施設は減少してきています(※2)。
かつて、保育定員が5名以下の保育施設では基準は特にありませんでしたが、平成27年からは保育従事者の人数と資格、保育室などの設備に関する基準が設けられるようになりました(※3)。
無認可保育園のメリットは?
無認可保育園と聞くと、人によっては良くない保育園のような印象を受けるかもしれません。しかし、無認可保育園はサービス内容や保育料を基本的には施設が自由に設定できるため、認可の基準を満たしていても、あえて無認可保育園であることを選択していることもあります。
例えば認可保育園と違って、駅から近い場所にも設置できたり、深夜の保育などを柔軟に受け入れられたりする無認可保育園もあります。また、入園基準も施設で決められるので、親が就労していなくても、ママの妊娠、出産などで一時的に子供を預けたい場合などにも利用可能です。
無認可保育園の料金は?認可保育園との違いは?
認可保育園は、世帯収入によって保育料が決まっていますが、無認可保育園では、独自に保育料の設定が可能です。子供の年齢にもよりますが、1ヶ月に5〜7万円くらいで保育料金を設定している園が多いようです。なかには月額20万円を超えるような無認可保育園もあり、施設によって様々です。
認可保育園の保育料が約3万5千円〜5万5千円くらいなのを考えると、認可外保育園の保育料は高めに設定されていますね。
ただし、自治体によっては無認可保育園の保育料を助成しているところもあります。
認可外保育園の保育料金、いくら助成される?
前述した通り、自治体によっては無認可保育園の保育料を助成する制度がある場合もあります。
ただし、無認可保育園に通っている世帯全てが助成を受けられるわけではなく、例えば、東京都世田谷区では、世帯年収が950万円を超える世帯には給付されません(※4)。
また、補助される金額についても、世帯年収によって5,000〜40,000円まで6つのレンジに分けられており、受け取れる金額が変わります。
住んでいる自治体によって金額や助成対象者の基準が変わるので、認可外保育園の保育料金の補助を受ける場合は、役所に問い合わせるか、ホームページなどを確認しましょう。
料金よりも子供の安全な成長を優先して保育園を選ぼう
認可保育園に比べると、保育料金が高く設定されている無認可保育園も少なくないものの、住んでいる地域によっては補助金も出ます。ママやパパのライフスタイルに合わせて、また子供により良い保育を受けさせる一つの選択肢として、無認可保育園を考えてみてはどうでしょうか。
基本ですが、保育園の入園を希望するときには必ず一度は見学に行き、どんな保育をしているのか、子供たちはどんな様子か、先生とはどんな関係が築けそうかなど、しっかり確認しておきましょうね。