共働き世帯が増える一方で、なかなか解消しない待機児童問題。そのため妊娠中から保活を始める人も増えてきています。保育園とは、そもそもいつから入園できるものなのでしょうか。今回は、保育園が何歳何ヶ月から入れるのか、いつから入れるのがいいのか、0歳で入れるメリット・デメリットについてご紹介します。
そもそも保育園とは?
保育園とは、保護者が働いている、介護をしている、病気である、といった理由で、自宅で子供を保育できない場合に、親にかわって就学前の子供を保育する児童福祉施設です。
児童福祉法に定められた保育所の基準をクリアし、都道府県に認可された「認可保育園」と、それ以外の「無認可(認可外)保育園」があります。それぞれ利用できる条件や申請方法などが違います。
また、東京都では、自治体独自の基準(施設の広さなど)をクリアしている無認可保育園を、「認証保育園」として認定しています(※1)。
保育園には何歳何ヶ月から入れるの?
保育園は、認可・認可外に関わらず、受け入れ年齢は園によって異なります。
0歳児から受け入れている園であっても、受け入れ月齢に違いがあります。早いところでは生後43日から、次いで生後57日から、さらに生後5ヶ月から、といったように園によって預かりが可能となる月齢を定めています。
また、ママは産後8週間、または医師が認めた場合に限り産後6週間を過ぎなければ就労することができません(※2)。働くことを理由に保育園に預けるときは、早くても赤ちゃんが生後1ヶ月半を過ぎてからということになります。
一方で、0歳児は全く受け入れず、1歳児または2歳児にならないと入園できない園も多くあります。
保育園の受け入れ年齢にはなぜ差があるの?
保育園によって受け入れ可能な月齢・年齢に違いがある理由は様々ですが、乳児は一人でできないことが多く、幼児より人手が必要となります。
生後5ヶ月から、6ヶ月からと定めている保育園の多くは、首がすわっている、発育が安定しているなど、安全に保育ができるようになってから受け入れたほうがいいという方針もあるようです。
赤ちゃんが0歳のうちから保育園に入れたいと考えている場合は、まずは預けたい時期と受け入れ可能な時期があっているか、希望する保育園や園を管轄する市区町村の役所に問い合わせてみましょう。
保育園には何歳から入れるのがいいの?
待機児童が多い地域では、「1歳児クラスよりも0歳児クラスのほうが入りやすい」といった理由から、0歳児クラスに入園させたいというママやパパも多くいます。
しかし、赤ちゃんのことを考えると、「もう少し長く一緒に過ごしたい」「まだ預けるには早すぎるのでは?」と悩むこともあるようです。
子供が保育園に入園する月齢や年齢に「何歳何ヶ月がベスト」という決まりはありません。子供と一緒にいる時間を優先するのか、仕事を優先するのか、重点をおくポイントは各家庭で異なります。
家族でしっかり考えて信念を持って決めれば、それがその家にとってのベストな月齢・年齢といえるでしょう。
0歳や1歳から保育園に通っていても、親の愛情をたっぷり受けてすくすくと成長してきた子供はたくさんいます。何歳何ヶ月から保育園に通わせるかということよりも、赤ちゃんのうちからパパとママが愛情をたっぷり注ぐことがなによりも大切なことです。
保育園に0歳で入園させるメリットとデメリットは?
0歳から保育園に通うことで、小さいうちから社会性や協調性が身につき、たくさんのことを学べるというメリットもあります。下記に、0歳児クラスで入園させる場合のメリットとデメリットをご紹介します。
保育園に0歳で入れるメリット
・最初から空き枠があるので比較的入りやすい
・早い時期から子供にたくさんの経験や刺激を与えることができる
・子供の生活リズムが整いやすい
・産休明けの仕事の体制を整えやすい
・家計に余裕がでる
・子供と過ごす時間がより貴重に感じられる
保育園に0歳で入れるデメリット
・完全母乳で預けるのが難しい
・寝返りやハイハイなどの「はじめて」の瞬間を見逃すことがある
・保育園で風邪やウイルスをもらいやすく体調を崩すことが多い
通わせる保育園や家庭の状況、赤ちゃんの発育・発達の具合によって、必ずしも上記のメリット・デメリットがあてはまるとは限りません。
実際に保育園の見学に行って園児たちの様子を見て、何歳から入園させたいのか決めるのも一つの方法です。
何歳から保育園に入れるかどうか家族でよく考えよう
仕事や家庭環境が理由とはいえ、子供を保育園に預けるという決断は、パパとママにとって決心がいることです。
実際に保育園に通い始めても、子供の体調不良で仕事中に呼び出しが来たり、欠勤したりしなければならないこともあります。そういったときに、誰が対応するのか、職場の理解は得られるのか、育児と仕事のバランスについて家族でしっかり話し合っておくことも大切です。
子供のことを第一に考えながら、親の働き方やライフスタイルにあわせて保育園に預ける時期を決められるといいですね。