夜間断乳とは?いつから始める?方法や時期を教えて!

監修専門家 看護師・助産師 岡 美雪
岡 美雪 看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日... 監修記事一覧へ

「離乳食が始まった」「職場復帰を控えている」「そろそろ二人目が欲しい」など、さまざまな理由で断乳を考えるママも多いと思います。断乳には様々な方法がありますが、今回ご紹介するのは「夜間断乳」。断乳方法のひとつとして、参考にしてみてくださいね。

夜間断乳とは?

赤ちゃん 寝る 夜

夜間断乳とは、文字通り、夜だけ断乳をすることを指します。昼間はいつもどおり授乳を続け、赤ちゃんが就寝したあとは朝起きるまで授乳をしないという方法です。

断乳のファーストステップとして採用するママも多く、「こそだてハック読者アンケート」に協力してくださった約200名のママのうち、1/4以上が「夜間断乳から始めた」と回答しました(※)。

夜間の授乳回数には個人差がありますが、赤ちゃんが何度も起きたり、夜中が激しかったりすると、ママが睡眠不足になることも多く、産後うつや育児ストレスにつながることも指摘されています(※1)。

ママが健康な状態で子育てするためには、睡眠も大切なので、あまりにつらい場合は夜間断乳を検討するのも一つの方法です。

夜間断乳のメリットは?

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生まれたばかりの赤ちゃんは、消化機能が未発達なこともあり、母乳やミルクをあまり飲むことができません。昼と夜の区別が特になく、2~4時間おきの授乳が必要です。

生後5~6ヶ月頃になると、おっぱい以外の飲み物や離乳食からも水分・栄養を摂れるようになってきます。そのため、夜間にお腹が空いて起きることが減り、まとまった眠ることができるようになってきます。

この時期を過ぎると、夜中に泣いておっぱいをあげてもそれほど飲むわけではなく、ママの乳首をくわえるだけということも。おっぱいによって安心感を得て眠りたいというだけで、特にお腹が空いているわけではないことがよくあります。

そのため、昼間よりも夜の方が授乳回数を減らしやすく、夜間断乳がうまくいけば赤ちゃんは朝までぐっすり寝るようになります。また、朝ごはんをよく食べるようになり、昼間の断乳も進めやすくなるというメリットも。

赤ちゃんだけでなく、ママも夜中に何度も起きる必要がなくなるので、まとまった睡眠を取れるようになり、育児のストレスが少し減るかもしれませんね。

夜間断乳の方法は?いつから始めればいい?

出産予定日 カレンダー

夜間断乳を始めるタイミングは人それぞれですが、離乳食が始まり、夜間の授乳量が減ってきた時期が良いでしょう。先輩ママの中には、「おっぱいばかり欲しがって、なかなか離乳食が進まない」という理由から、夜間断乳を始めた人もいます(※)。

夜間断乳の方法を一言でいうと、「寝る前に授乳をしたら、夜中に泣いても授乳をしない」というだけです。問題は、「泣いて起きたときに、おっぱいをあげずにどうやって寝かせるか」ということですが、背中をトントンしたり、泣きやむまで抱っこしたりして寝かしつけるママが多いようです。

3日目は朝まで寝てくれました!

夜間断乳の初日は、深夜に泣いて起きたとき、抱っこしながらマグで白湯をあげると、10分くらい泣いたあと、5分くらいウトウトして寝ました。朝方に再び起きたときは、抱っこしてゆらゆら揺らすと10分ほどで寝つきました。断乳2日目は、深夜に泣いて起きましたが10分ほどの抱っこで寝つき、3日目は朝まで寝てくれるようになりました。

ぽんぽんぽにーさん

夜間断乳を始めてしばらくは、赤ちゃんが夜中に大泣きすることもよくあります。すぐに母乳をあげたい気持ちになってしまいますが、ここはぐっと我慢。

最初の3日が肝心で、そこを乗り越えれば赤ちゃんも徐々に慣れてきます。ママも中途半端な態度は見せず、毅然とした態度で赤ちゃんに向き合いましょう。

夜間断乳を進めるときのポイントは?

赤ちゃん 授乳 抱っこ 日本人

夜間断乳をうまく進めるには、まず赤ちゃんの生活リズムを整える必要があります。昼間はできるだけたくさん遊ばせ、お昼寝も1時間程度に抑えるようにして、夜にぐっすり睡眠できる体制を整えましょう。お風呂に長めに入ったり、寝る前にエクササイズをして疲れさせたりするのもいいですね。

また、この頃になると、赤ちゃんもママの言うことがある程度理解できるようになっています。「もう夜だから、ねんねしようね。おっぱいはまた朝飲もうね」と言い聞かせると、案外、通じるものです。何を言ってもまだ分からないと思わずに、何度も言い聞かせてみてください。

なかなか夜間断乳が上手く進められないという場合は、おっぱいに代わるものを見つけると、スムーズに進むことも。おしゃぶりやぬいぐるみ、タオルなどを与えると、安心して寝てくれることがあります。

夜間断乳は赤ちゃんの成長に合わせることが大切

夜中に何度も起きて授乳するのはとても大変で、ママはまとまった睡眠がとれず、疲れてしまいますよね。しかし、ママの一方的な都合だけで夜間断乳を行うことはできません。あくまでも赤ちゃんの成長に合わせることが大切です。

早すぎる夜間断乳は、赤ちゃんの負担になることもあるので、始める時期をよく見極めるようにしましょう。断乳方法に迷ったときは、母乳ケアをしている助産院や母乳外来に行って相談してみてくださいね。

おっぱいをあげる時間や回数が減るぶん、抱っこなどでたくさんスキンシップをしたり、ほかの飲み物や食べ物で水分・栄養補給をさせたりしましょう。赤ちゃんとママに合った方法で断乳ができるといいですね。

※アンケート概要
実施期間:2017年6月30日~7月9日
調査対象:卒乳・断乳を完了した/検討している「こそだてハック」読者
有効回答数:207件(うち卒乳・断乳を完了したママは169名)
収集方法:Webアンケート

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