赤ちゃん・新生児を寝かしつける16の方法!入眠儀式でスムーズに!

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

多くのママとパパの頭を悩ませる、赤ちゃんの寝かしつけ。かわいい赤ちゃんですが、ママやパパも眠いのに寝てくれないときは、途方に暮れてしまいますよね。今回は、そんな新生児・赤ちゃんをうまく寝かしつける方法を16個ご紹介します。赤ちゃんのお気に入りの寝かしつけ方法を、見つけてみてくださいね。

赤ちゃん・新生児の寝かしつけが難しい理由は?

寝かしつけの方法を知る前に、まず新生児や赤ちゃんの睡眠がどうなっているのかを理解する必要があります。

赤ちゃんの睡眠は大人のものと大きく異なり、新生児・生後3ヶ月・6ヶ月・1歳と急成長を遂げる乳児期には、月齢によっても様々です。

新生児の場合は、放っておいてもほぼ一日中寝ていますが、眠りが浅く短時間です。合計で1日に14〜20時間ほど睡眠をとります。

生後1・2・3ヶ月ぐらいになると、どんどん昼夜の区別がついてくるようになり、起きている時間も長くなってきます。

生後4・5・6ヶ月ぐらいだと、朝・昼・夕と1日3回昼寝をするというリズムがついてきて、ついに夜にまとまって寝てくれるように。

生後6ヶ月から1歳にかけては「昼は起きて、夜は寝る」という生活リズムがさらに整います。

しかし、何らかの理由でこのリズムが崩れてしまうと夜の寝かしつけが困難になりやすいのです。このように月齢に合わせて生活リズムを整えることも、赤ちゃんうまく寝かしつけるためには重要な要素です。

赤ちゃん・新生児を寝かしつけるには、環境づくりから

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赤ちゃんに夜ぐっすり・すんなり寝てもらうには、環境づくりも重要です。

日中は活動的に

夜に眠くなるように、日中はたくさん遊ばせて、しっかりとエネルギーを発散させてあげましょう。

昼寝は夕方5時まで

大事なのは、夕方にまとまった睡眠を取らせないことです。遅くまでお昼寝をしていると、夜の寝つきが悪くなってしまうので、夕方5時までには起こしましょう。

大人でも、熟睡しているところを無理に起こされると、機嫌が悪くなりますよね。赤ちゃんも同じです。人間は、深い眠りと浅い眠りが周期的にやってきます。浅い眠りのときに起こすことができれば、お昼寝も機嫌よく終わらせることができます。

じっと眠っていた赤ちゃんが急に動いたら、浅い眠りの証拠なので、それは起こしどきのサインです。優しく声をかけて抱き上げるなどして、起こしてあげましょう。

寝室環境を整える

寝室はカーテンを引き薄暗くして、静かな環境を整えましょう。隣の部屋からテレビなどの音を漏らさないように家族の協力も必要です。

ブルーライトを避ける

テレビやパソコン、スマホなどの青い光は刺激を与え、逆に覚醒させてしまいます。寝る前に視聴するのはやめましょう。

新生児・赤ちゃんを寝かしつける方法&コツ!

それでは、新生児・赤ちゃんを寝かしつける具体的な方法をたっぷり16選ご紹介します。月齢や赤ちゃんのタイプに合わせて、ベストなものを探してみてくださいね。複数を組み合せるのも効果的ですよ。

1.抱っこでゆらゆら

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寝ないで泣いている赤ちゃんをなだめるには、まずは基本の抱っこから。まだ、体の動きをコントロールができない赤ちゃんは、自分自身の手足の動きですら目が覚めてしまいます。

そこで、ママやパパがギュッと抱っこしてあげると、手足が動かずに落ち着いてきます。ママやパパの心臓の音も聞こえるので、赤ちゃんはとても安心して眠ることができますよ。

2.おくるみ

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おくるみも効果的です。手足の無駄な動きを封じるために、ぐるりと巻き込むようにおくるみで包んであげましょう。いつも同じタオルケットやおくるみを使うようにすると、匂いがついているのか、より安心できるようです。これに抱っこをプラスすると、より効果を発揮しますよ。

3.授乳

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授乳育児をしているママにしかできない方法ですが、やっぱり効果的なのは授乳をすること。ママの体温や匂いに満たされながら、お腹もいっぱいになれば、眠くなってきます。添い乳で寝かしつける方法を実践するママも多いようです。

4.ラッコ抱き

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パパにおすすめなのが、ラッコ抱きです。仰向けに寝たパパの胸からお腹のあたりに赤ちゃんを置き、そのまま軽く左右にゆすりながら寝かしつけます。ママよりも体の大きいパパにやってもらうと安定感があるのか、スヤスヤと眠り始めてくれることも。

パパも一緒に眠ってしまうことも多いので、寝返りを打った拍子に赤ちゃんを落とさないように、横にママがついていてあげるなど気をつけてくださいね。

5.子守唄や音楽

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今も昔も寝かしつけによく使われるのは、やっぱり子守唄。昔は童謡が主流でしたが、最近はママやパパのお気に入りの曲を聴かせることも多いようです。

眠気を誘うためには、単調なリズムの繰り返しの曲を選びましょう。楽しくアップテンポな曲は不向きです。

ママやパパがゆったり歌う声が、一番安心しますが、疲れたときはCDなどを活用するのもおすすめです。ジャンルとしてはクラシック音楽で、テンポが遅いものが良いでしょう。

6.絵本を読む

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布団の上で添い寝をしながら、絵本を読んだりお話しをしたりするのも効果的です。ママやパパの優しい声に、気持ちもリラックスしていくでしょう。

お休み前の絵本の読み聞かせを習慣化すれば、幼児になっても入眠儀式のひとつとして続き、後の子育てにも良い影響を与えることになりますよ。

7. 背中トントン

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抱っこしたり、添い寝をしながら背中をトントンしてあげるのも効果的です。単調なリズムを繰り返し感じることで、脳の働きが緩慢になって眠気を誘います。

また、胎内で聞いていたママの心音のリズムを思い出して安心するため眠りにつきやすいともいわれています。リズム良く、やさしく、背中をトントンしてあげましょう。

8. 寝る直前の入浴&添い寝

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ぬるめのお湯に浸かって、体がポカポカ温まった状態で、ゆっくりと睡眠する準備を整え、薄暗い寝室に連れていきましょう。リラックスした状態で添い寝をしてあげるだけで、コテンと寝てしまう赤ちゃんもいますよ。

9.お気に入りアイテム

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おしゃぶりやぬいぐるみ、タオルなどお気に入りのアイテムを与えることで安心して入眠できる子もいます。ただしこの方法は、「癖になる」と賛否両論あります。実際には、癖になってしまう子もいれば、大きくなれば自然に手放したという子もいて、それぞれのようです。

赤ちゃんの傾向やタイプ、ママやパパの疲れ具合やライフスタイルなど総合的な要素を考え、判断してくださいね。

10.アプリ

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出典: itunes.apple.com

赤ちゃんがぐずって泣き止まない状態が続いて寝てくれない場合は、こんな泣き止み音が入ったアプリもおすすめです。

赤ちゃんの大好きなビニールのガサガサ音や掃除機の音など、種類豊富な音が無料で利用できるのはうれしいですよね。泣いていない赤ちゃんでも、ガサガサ音などは胎内の音に似ているといわれているので、リラックスする効果もあるようです。

11.ベビーマッサージ

新生児 足 手

大人と同様、マッサージをされると眠くなってくるのは赤ちゃんも同じです。大好きなママやパパの体温を感じることで落ち着き、血流も良くなって体がポカポカしてきてだんだん眠くなりますよ。

お風呂上がりに、寝室を薄暗くしてクリームやオイルでお腹や背中を優しくマッサージしてあげるといいでしょう。足裏をもみもみ、頭皮を軽くトントンとするだけでも気持ちよさそうにうとうとする赤ちゃんもいますよ。

12.眉間くるくる

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眉毛の間の指で優しくくるくると撫でてあげると、気持ちよさそうにする赤ちゃんが多いようです。お目目がぱっちり開いている場合は、閉じるように優しくまぶたを上から下へと撫でるのも効果的です。

13.耳掃除

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綿棒で優しく耳掃除をすると、うとうとする赤ちゃんもいます。「暗い部屋で耳掃除なんてあぶない!」と思うかもしれませんが、この目的は寝かしつけなので、本気で耳掃除をするわけではありません。

赤ちゃんがぐずって暴れたりせず大人しくしているようであれば、薄明かりの下で、耳の穴の入り口を優しく綿棒でくるくるしてあげてみてください。

14.ロッキングチェア

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赤ちゃんは、ゆらゆら揺れるのが大好き。ロッキングチェアがあれば、ママやパパが赤ちゃんを抱っこして座り、揺られながらあやしてあげましょう。

しっかり首が座ったら、小さめの赤ちゃん用ロッキングチェアを使ってみてください。キッチンに持ち込み、足で揺らしながら家事をこなす、なんて強者ママもいるようですよ。

15.大人が寝たふり

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まだ遊び足りないとお目目ぱっちりで色んなものに興味津々な赤ちゃんや、部屋のなかで動き回る赤ちゃんには、ママやパパが寝たふりをするのが効果的です。部屋を暗くして寝息をたてて寝たふりをしましょう。

やんちゃな赤ちゃんだと、ママやパパを起こそうと顔をたたいたり、髪を引っ張ってくる子もいます。なかには面白いことをして笑わせようとする子も。このような場合は、うつぶせ寝をしてなんとか耐えましょう。

この方法で一番気をつけたいのは、ママやパパの寝落ちです。育児や仕事で疲れているので、つい本気で寝てしまうこともありますよね。

この方法を実践するときは翌日に後悔しないように、メイクを落とす、コンタクト外しておくなどの最低限のことだけ準備して、家事などはきっぱりと諦める覚悟も必要です。

16.散歩・ドライブ

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どうしても寝ないときの最終手段は、抱っこ紐やベビーカー、車での夜のお散歩です。ゆらゆらと揺れると羊水にいた頃を思い出し、眠くなることも。夜風にあたるのも気持ち良いようですね。

ただし、暗く人通りが少ない道を歩くのは危険なので気をつけてくださいね。

赤ちゃんの寝かしつけは、慣れれば楽に!

うまく寝かしつけることができれば、赤ちゃんも気持ちよく入眠でき、ママやパパも楽ですよね。今回ご紹介した方法をいろいろ試して、その子に合ったやり方を見つけてみてください。

ママやパパが焦っていらいらしてしまうと、赤ちゃんにも逆効果になることもあるので、落ち着いた気持ちで寝かしつけてあげましょう。

赤ちゃんの寝かしつけ方法が見つかり、入眠儀式を確立できれば後は楽になりますよ。慣れるまでは大変だと思いますが、なんとかこの大きな関門を乗り越えてくださいね。

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