卒乳の仕方は?自然な方法とメリット・デメリットを教えて!

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

赤ちゃんの離乳食が始まる頃になると、多くのママが気になり始めるのが母乳の卒業時期ではないでしょうか。母乳をやめる方法には「卒乳」や「断乳」がありますが、そもそもの違いや、方法を知らないというママは多いようです。今回は卒乳について、そもそも卒乳とはどういうことをいうのか、その方法やメリット・デメリットをご紹介します。

卒乳とは?断乳との違いは?

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卒乳とは、赤ちゃんが母乳を必要としなくなり、自分からおっぱいを卒業していくことです。一方、断乳とは、ママの意志によって母乳育児をストップさせることをいいます。

日本では、昔からほとんどの人が断乳という方法をとってきましたが、最近では赤ちゃんが安心して母乳から離れられるよう見守ってあげる「卒乳」という考え方も、広く浸透してきています。

実際に、WHOでは離乳食が始まった後の2歳以降でも母乳を続けることを推奨しており(※1)、日本助産師会では、親子が納得できるよう話し合いながら母乳をやめる時期や方法を決めることを推奨しています(※2)。

母乳を飲ませることは赤ちゃんに栄養を与えるだけでなく、ママと赤ちゃんのスキンシップとしての役割もあるので、無理にやめる必要はありません。一般的には、1歳頃を目安に卒乳を期待しているママが多いのですが、ママと赤ちゃん双方のタイミングを図りながら卒乳することが大切です。

自然に卒乳するのはいつごろ?

カレンダー 日付 期間

赤ちゃんが自然に卒乳する時期というのは個人差があります。早い子は1歳になる前に卒乳することもありますが、3歳後半に卒乳するケースも珍しくありませんよ(※3)。

しかし、なかには今後の仕事復帰などを考えて、早めに卒乳を目指したいというママもいますよね。赤ちゃんが卒乳するのに重要なのは、「1日3回の離乳食と1日2回の補食で十分に栄養が摂れている」「白湯や麦茶など母乳以外から水分補給ができる」こと。この前提に加え、以下のポイントを知ることで卒乳へ促すことができます。

・コップやマグから飲みものが飲める
・ママの卒乳への気持ちが固まっている
・母乳をあまり吸っていない(くわえているだけ)
・母乳を飲んでいるときに気がそれることが増えた

上記のポイントを参考に、「赤ちゃんの準備ができるまで気長に待つ」という気持ちで、ゆっくりと進めていきましょう。

卒乳の仕方とは?自然卒乳って?

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卒乳するには、ママと赤ちゃんが卒乳に向けて時間をかけて条件を満たしていくこと、心構えができるようになることが大切です。

1歳を過ぎると、赤ちゃんも大人の言うことがわかるようになってきます。「もう少ししたら、おっぱいとバイバイしようね」など声かけをしながら、赤ちゃんが卒乳を意識できるよう働きかけてあげましょう。

本来は、何もしなくても赤ちゃんが母乳を欲しがらなくなるのが自然卒乳です。親子の関係や赤ちゃんの様子を考えながら進めるようにしましょう(※4)。以下の方法は完全に自然というわけではありませんが、自然に近い卒乳ができます。

卒乳の方法

1. 卒乳する日を決めたら、1ヶ月くらい前から「おっぱいとさよならしてみようか」と話してみる
2. はじめは、徐々に授乳時間を減らす
3. 授乳時間を減らすことに慣れたら、毎日1回ずつ授乳回数を減らす
4. 回数を減らしたら、1週間くらい前から授乳ごとに「あと●日でさよならだよ」とカウントダウンする
5. 1週間たったら、3日間完全に母乳をやめて、おもちゃやお散歩で気を紛らわせる(泣いて欲しがっても与えないようにする)

ポイント

3日間後も泣いたり、欲しがることが増えたりした場合は、時期を改めてみましょう。

卒乳にするメリット・デメリットは?

メリット デメリット 良い 悪い

自然卒乳は赤ちゃんにとって負担が少なく、成長に合わせた離乳ができるのがメリットです。しかし、自然な卒乳だからこそのデメリットもあります。

例えば、赤ちゃんがおっぱいを必要としている間は卒乳できないということ。栄養面では必要がなくても、眠いときや寂しいときに精神安定剤としておっぱいを飲みたがる子は珍しくありません。

また、自然な卒乳には時間がかかるので、いつまでも授乳しやすい服装をしなくてはならなかったり、夜間の授乳がやめられない赤ちゃんの場合はママが寝不足になったりするストレスもあります。

卒乳するときは、色々なデメリットを考慮しながら対策する必要があります。ママの負担が大きければ、前述の方法で卒乳を促してみましょう。

もし、おっぱいが減ることで赤ちゃんが不安になるようであれば、この時期は特にスキンシップをたくさんとって安心させてあげると良いですね。

卒乳はママと赤ちゃんのタイミングで進めよう

赤ちゃん ママ 抱っこ

卒乳は「いつまでにするべき」という決まりはありません。仕事や家庭環境などの事情が許すのであれば、赤ちゃんの気が済むまで授乳を続けてみましょう。ママが無理をして授乳を続けていたり、赤ちゃんが「いらない」と言うようになったりするなど、卒乳の必要性を感じたときはママと赤ちゃんのタイミングで進めていけると良いですね。

ただし、授乳を続けるにしても、1歳を過ぎたら頃からは母乳を与える場所や時間帯を整えてあげましょう。いつでも欲しいときに、ではなく、「夜だけ」「外出時はしない」と、少しずつ切り替えることで赤ちゃんも心構えができるようになります。卒乳後のママのおっぱいのケアにも繋がるのでおすすめですよ。

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