生理の量が少ない!過少月経とは?原因や症状、治療法は?

記事監修 婦人科医 山本 範子
山本 範子 日本産科婦人科学会専門医。平成5年、日本大学医学部卒。日本大学附属病院および関連病院で産婦人科医として経験を積み、その間に日本大学総合健診センターで婦人科検診にも力を注いできました。現在は港区の日野原... 続きを読む

生理が始まると、生理痛や出血のわずらわしさから、「早く終わってほしい」と思うこともありますよね。生理がすぐに終わるのは楽かもしれませんが、あまりに経血の量が少ないと「過少月経」の可能性があります。今回は過少月経について、原因や症状、治療法をご説明します。

過少月経とは?生理の量が少ない基準は?

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生理での出血量は、1周期につき、通常20~140mlです。出血量が20ml以下になると、出血量が少なすぎる「過少月経」と診断されます(※1)。

1周期あたりの出血量が20ml以下になると、出血が「おりもの」くらいの量しかなく、生理用ナプキンを取り替える必要もない程度です。

また過少月経は、月経が2日以内に終わる「過短月経」と同時に起きることが多くあります(※1)。そのため、生理が来たこと自体に気がつかないケースもあります。

生理の量が少ない!過少月経の原因は?

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過少月経は、ホルモンの分泌量が少ない10代の女性に多く見られます。10代の場合、今は経血量が少なくても、徐々に増えていくことが多いので、そこまで心配しすぎる必要はありません。

10代以外の女性が過少月経を起こしている場合は、以下のような原因が考えられます。

無排卵月経

「無排卵月経」とは、月経があるのに、排卵していない状態です。

無排卵月経になる原因はいくつかありますが、主に脳の中枢部分や卵巣機能の異常によって起こるとされています。

子宮内膜炎の後遺症(アッシャーマン症候群)

「子宮内膜炎」とは、文字通り、子宮内膜が炎症を起こした状態です。流産・中絶手術時の処置による傷や、結核などの感染などによって起こります。

子宮内膜炎自体は、治療を行えば治るものですが、後遺症として子宮に癒着が起こると、過少月経になることがあります。

子宮発育不全

「子宮発育不全」は病名ではありませんが、子宮が小さかったり、子宮内膜が十分に厚くなれなかったりする状態のことをいいます。

女性ホルモンの不足や、生まれつきの子宮奇形などが原因で起こります。

ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンは、体調不良やストレス、疲れなど、ちょっとしたことが原因で乱れてしまいます。

ホルモンバランスが乱れていると、過少月経だけでなく、月経不順や無排卵月経など、様々な月経異常につながる可能性もあります。

更年期

40代後半頃になり「更年期」に入ると、「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌量が減り、体が閉経に向けた準備を始めます。

閉経に向けて徐々に月経の間隔があいて、回数が減っていく過程で、出血量が少なくなることもあります。

全身疾患

血液疾患や甲状腺の病気など、全身疾患が原因で過少月経が起こることもあります。

生理の量が少ないときは妊娠の可能性も?

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出血量があまりに少ないときは、妊娠時に見られる「着床出血」を生理と勘違いしていることも考えられます。いつもより明らかに出血量が少なく、短期間で出血が止まるときは、妊娠の可能性も疑いましょう。

妊娠している可能性があるときは、基礎体温の高温期が続いていないか、妊娠初期症状は現れていないかなどをチェックするとともに、妊娠検査薬を試してみてください。検査で陽性反応が出たら、産婦人科を受診しましょう。

過少月経で病院に行くタイミングは?

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生理の出血量は、そのときの心や体の状態に左右されやすいものです。一回の生理で経血量が極端に少なくても、次の生理でいつも通りの出血量に戻っていれば、しばらく様子を見てもいいでしょう。

しかし、経血量の少ない生理が2~3周期続くときは、子宮や卵巣に何らかの異常が起きているかもしれません。早めに婦人科を受診してください。

過少月経は、不妊の原因になることもあります。これから妊娠を望むのであれば、なおさら早めの対処を心がけましょう。

過少月経の治療法は?

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過少月経の治療は、原因を確かめることから始めます。甲状腺の病気や子宮内膜炎の後遺症による癒着など、原因となる疾患がある場合は、まずその治療を行う必要があります。

病気などの明確な原因がなければ、排卵があるかどうかを調べ、下記のような治療が行われます。

排卵がある場合

症状の程度にもよりますが、排卵が起きていれば、経過観察になることが多いようです。

治療が必要だと判断された場合は、ホルモンバランスを整えるために、低用量ピルや漢方薬を服用することもあります。

排卵がない場合

排卵が起きていなければ、排卵誘発剤やホルモン剤などを投与して、正常な生理周期を取り戻していきます。

漢方薬の服用や生活習慣の見直しで、体質の改善を目指すこともあります。

生理が少ないときは、生活習慣を見直して過少月経を防ごう

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過少月経は、ストレスや疲労などの影響で起こることも多くあります。生理の出血量が少ないなと感じたら、ストレスをこまめに解消する、適度な運動をする、栄養バランスを意識した食事をとる、たっぷり眠るなど、まずは健康的な生活を心がけてみてください。

それでも過少月経が続くようであれば、迷わずに婦人科を受診しましょう。きちんと原因を調べて、最適な治療方法がみつかるといいですね。

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