授乳中は食事で乳腺炎を予防!母乳をサラサラにする食べ物はある?

記事監修 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 続きを読む

乳腺炎を発症すると、胸の痛みで授乳ができなくなるだけでなく、ママ自身に高熱が出てしまうこともあります。どうにかして乳腺炎を予防したいと考え、食事をどうしたら良いかと考えるママも多くいます。食事で乳腺炎を予防することができるのでしょうか?今回は授乳中のママのために、乳腺炎と食べ物の関係性や、おすすめの食べ物や食事をご紹介します。

乳腺炎とは?授乳中に控える方が良い食べ物はあるの?

料理 揚げ物

WHOによると、「高塩分と高脂肪の摂取は乳腺炎の可能性を高めるという点も含めて、食べ物は乳腺炎に関係していると考えられてはいるが、根拠はまだはっきりしていない(※1)」としています。乳腺炎の原因は「母乳が乳房内に溜まってしまうこと」であり、食べ物によって母乳が溜まりやすくなるのかどうかについての調査研究はまだはっきりしていないのです(※2)

一方で、母乳相談室や母乳外来でも食事の指導をすることがあり(※3)、脂肪分や糖分の高い食事は乳腺をつまらせたり、母乳の質を下げたりするため、できるだけ避けるように指導する書籍もあります(※4)。

つまり、経験則としては食事と乳腺炎に関係があるのではないかと考えられているのが現状です。また、関係性ははっきりしてはいませんが、WHOは「食事と乳腺炎は関係がない。何でも食べて良い」と言い切っていないのも事実です。

乳腺炎になってしまうと、乳房が熱を持ち、触るだけでも痛い状態に。ひどいときは40度近い高熱がでてしまうこともあります。さらにおっぱいの出が悪くなったり、美味しくなくなるので赤ちゃんが不機嫌になりぐずりやすくなるという、負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。

これらを踏まえて、授乳中の食事をどうするかを決めるのは自分自身ですが、乳腺炎がひどい人や乳腺炎を予防したいという人は、高塩分や高脂肪の食事を取りすぎないのも一つの方法です。乳腺炎予防のために控えたい食べ物は、具体的には下記のようなものがあります。

高塩分・高脂肪の食べ物

・揚げ物(フライドチキン、フライドポテトなど)
・ピザ
・肉類
・スイーツ(特にチョコレート、ケーキ、アイスクリームなどの洋菓子)

母乳をサラサラにできる?おすすめの食べ物は?

豆腐

食事と母乳の質についての調査研究ははっきりしていませんが、母乳は血液でできており、アルコールは母乳に残ることを考えると、食事は母乳に何らかの影響を与える可能性があると考えられます。

母乳がサラサラになるなど、質が変化するという根拠ははっきりしていませんが、授乳中に乳腺炎が気になる人は、できるだけあっさりした食事を心がけることをおすすめします。

授乳中に取りたい食べ物

● 根菜類(ごぼう、れんこん、にんじん、大根など)
● 海藻類
● 小豆
● 大豆類
● 青菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)
● 魚

授乳中におすすめの食事は?

和食 ごはん

授乳中に取りたいメニューとしては、煮物や野菜を中心とした和食がおすすめです。上記のおすすめの食べ物から考えると、根菜たっぷりの筑前煮、野菜たっぷり具だくさんのお味噌汁、白米、湯豆腐、切干大根、五目豆、青菜のおひたしなどが良さそうですね。また、一度にたくさんの野菜が食べられるお鍋も手軽です。

授乳中は水分不足にもなりやすいので、こまめな水分補給を心がけましょう。その際、冷たい水やお茶、ジュースよりも、白湯や温かいお茶(カフェインレスのもの)を飲むようにしてください。特にごぼう茶やハーブティーなどは血行を良くする効果が期待できます。

そのほか、スイーツを食べるときは、洋菓子よりも和菓子を選んだ方が脂肪分を抑えられます。しかし、お餅は高カロリーなので注意が必要です。

授乳中にしこりが…乳腺炎になりかけたら、食事はどうする?

胸 痛い 女性 乳腺炎

乳房の小さなしこりは乳腺炎になる一歩手前です。上述した通り、食事と乳腺炎の関係性ははっきりしていませんが、見つけたら、しばらくの間はあっさりした和食を心がけるようにしたいですね。

一度乳腺炎になってしまったら、果物を含めた甘いものや、高塩分・高脂肪の食べ物なども、炎症が治まるまでは控えておきましょう。

また、乳腺炎が治まっても、再発防止のためにも、授乳中だけと割り切って、食事を管理していくことをおすすめします。ただし、極端に脂肪分を制限することは赤ちゃんの成長にも良くないため、適度な摂取を心がけてくださいね(※2)。

授乳中は日頃の食事と食べ物で乳腺炎予防

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たとえば、つわりの原因がはっきりしていないように、人間の体には解明されていないことが多くあります。WHOも発表しているように、食べ物と乳腺炎の関係性にはっきりした根拠はまだ示されていませんが、逆に「関係がない」という根拠もありません。

医学的にはっきりしていないとはいえ、食事と乳腺炎が関係しているのではないかと考えられてきており、WHOもそれを紹介している点や、バランスの良い食べ物を口にすることにデメリットがないという点を考えると、食事を気にすることにマイナスはないのではないでしょうか。

今までは脂っぽいものをたくさん食べても大丈夫だったという人でも、知らぬ間に少しずつ乳腺が詰まり、ある日突然乳腺炎になることもあります。そのためにも普段の食事内容を見直してみるのも一つの方法です。

慣れない育児でストレスが溜まると、甘いものや高カロリーのものを無性に食べたくなるときもありますが、授乳中は適度に摂取するか、別の方法でストレス解消をできるといいですね。

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