生後1ヶ月くらいの赤ちゃんが急に熱を出したり咳をしたりすると、すぐに病院へ連れて行った方が良いのか迷うこともありますよね。
今回は生後1ヶ月の赤ちゃんに起こる熱・咳・鼻づまり・鼻水について、原因や対処法、病院へ連れて行く目安などをご紹介します。
生後1ヶ月で熱・咳・鼻づまり・鼻水は風邪のサイン?
生後1ヶ月前後の赤ちゃんは、母体からゆずり受けた免疫をもちつつ、自分自身で新たな免疫も獲得し始める時期です。そのため、この時期の赤ちゃんには、ある程度の免疫機能はあると考えられています。
しかし生後1ヶ月でも風邪をはじめ様々な病気にかかることはあるので、ママやパパが様子を見て適宜判断することが大切です。
発熱、咳、鼻づまりは、以下の原因で起こっている可能性があります。
熱の原因
一般的に新生児の平熱は36.5~37.4度で、体温が37.5度以上だと発熱しているとされます。
生後1ヶ月の赤ちゃんは体温調節機能が未熟なので、暑い環境にいると体温が上がってしまうことがよくあります。発熱があれば、まず着せるものや掛物を1枚少なくして様子を見ましょう。
それでも改善しない、あるいは咳や鼻水などの症状が出ているのであれば、細菌やウイルスなどの感染から、風邪、尿路感染症・気管支炎・敗血症になっている可能性があるので、すぐにかかりつけの小児科を受診しましょう。
咳の原因
生後1ヶ月の赤ちゃんは体の機能がまだ未熟なため、部屋の空気がちょっと乾燥しているだけで咳き込むことがあります。母乳やミルクをまだ上手に飲めないので、気管に入ってしまい咳き込んでしまうことも。
風邪で咳が出ている場合は、「コンコン」といった痰の絡まない乾いた咳が出ます。発熱や鼻水などの他の症状がみられることも。
気管支炎の場合は、「ゴホゴホ」という痰が絡んだような湿った咳が出ます(※1)。
「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という呼吸音とともに咳が出ていたら、細気管支炎の可能性があります(※1)。細気管支炎を引き起こすRSウイルス感染症は、生後6ヶ月未満の赤ちゃんにかかると重症化する場合もあるため注意が必要です(※2)。
鼻づまりや鼻水の原因
赤ちゃんの鼻は低く、鼻の穴も小さいため、鼻水がたまって鼻づまりが起きやすくなっています。また鼻の粘膜も敏感で、室内の空気の汚れや乾燥に反応して鼻が詰まることも。
しかし鼻づまりと共に発熱や咳が出ていたら、風邪の可能性があります。透明で水のようなサラサラとした鼻水が出ている場合はアレルギー性鼻炎が疑われます。
生後1ヶ月の熱・咳・鼻づまり・鼻水は病院に行くべき?
生後1ヶ月の赤ちゃんに熱・咳・鼻づまりが起きた場合、以下のような点に注意して、病院に連れて行くべきかを判断してください。
病院へ行くべき症状
体温が37.5度以上で咳や鼻づまりなどのほかの症状がある、38度を超えている場合は、ウイルスや細菌感染による病気の可能性があるので、速やかに小児科を受診してください。
特に「ゴホゴホ」「ヒューヒュー」という咳であれば緊急性が高いため、すぐに病院を受診しましょう。
自宅で様子を見てもOKな場合
赤ちゃんの体温が37度後半であっても、他の症状が現れておらず、顔色が良く、食欲もいつも通りあるようなら、しばらく様子を見ましょう。
ただし、発熱・咳・鼻づまりが数日続くようであれば一度病院を受診することをおすすめします。
生後1ヶ月の熱・咳・鼻づまり・鼻水の対処法は?
生後1ヶ月の赤ちゃんに熱・咳・鼻づまりが起きた場合は、以下のように対処しましょう。
鼻水・鼻づまりの対処法
鼻水を吸引する
赤ちゃんは自分で鼻をかむことができないため、鼻水を放置していると中耳炎になるリスクが高まります。
鼻づまりによって呼吸がうまくできず、苦しくなって不機嫌になることもあるので、鼻水が出ている時は鼻水を吸引してあげましょう。
部屋を加湿する
鼻が詰まっているけれど鼻水として出てこない時は、鼻水の粘りが強く、硬くなっていることも。
鼻づまりで苦しそうにしている時は部屋を加湿してあげると、鼻水が軟らかくなるため鼻の詰まりが和らぎますよ。
熱と咳の対処法
病気で熱や咳が出ているようであれば、病院から指導された治療法を行うと同時に、水分が足りているかどうかをチェックしましょう。
発熱による発汗などで水分が失われやすくなっていますが、赤ちゃんは自分でのどの渇きを訴えられません。そのため、こまめな水分補給が大切です。
この時期の赤ちゃんはまだ母乳やミルクを上手に飲めず、飲む量が少なくなることも珍しくありません。また、発熱や咳による疲れから飲む量が少なくなってしまうことも。
そんな場合は回数を分けて、少量ずつ母乳やミルクをあげてくださいね。
風邪かな?と思っても厚着のさせすぎには注意!
熱が出ていたり咳をしていたりすると「寒くないかな?」とついつい厚着をさせてしまいたくなりますが、厚着のさせすぎに注意しましょう。
赤ちゃんは体温が高いうえに体温調節がうまくできないため、厚着をさせるとかえって体温が上がってしまったり、汗をたくさんかいて水分が失われやすくなったり、汗が冷えて風邪が悪化したりする原因になることもあります。
生後1ヶ月の赤ちゃんの肌着や掛物は重ねすぎず、汗をかいたらこまめに着替えさせてあげましょう。
生後1ヶ月の熱・咳・鼻づまり・鼻水はしっかり様子を見よう
生後1ヶ月前後の赤ちゃんの熱・咳・鼻づまりは、生理的な原因ではなく、風邪などの病気が原因のこともあります。
病気が原因かどうかを見定めるには、1つの症状だけに注目するのではなく、赤ちゃんの機嫌や顔色も含め、全身の状態をよく観察しましょう。
病気の可能性が考えられる症状があれば、なるべく早くかかりつけの小児科を受診してくださいね。