新生児・赤ちゃんがミルクや母乳を吐く原因は?噴水状に吐く理由は?

記事監修 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 続きを読む

月齢が低い赤ちゃんは、ミルクや母乳をすぐに吐き戻してしまうことがあります。しかし、何度も吐いたり、勢いよく大量に吐いたりすると、ママはびっくりしてしまいますよね。そこで今回は、新生児や赤ちゃんがミルクや母乳を吐く原因と、吐いたときの対処法、噴水のように大量に吐くのはどんな状態なのかをまとめました。

そもそも、新生児の赤ちゃんがミルクや母乳を吐きやすいのはなぜ?

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新生児期の赤ちゃんは、胃の形状が大人と比べ縦型になっていることで、溢乳(いつにゅう:母乳を多く飲んだとき、口から母乳が溢れること)や嘔吐をしやすい状態になっています。

特に生後3ヶ月頃までは、胃が「フタをしていないとっくり」のような形をしていて、ミルクや母乳を飲んだあとに、少し動いただけでも逆流してしまうことは珍しくありません。

吐き方は、口の端からタラタラと流れたり、多少勢いよく吐き出したりすることもあります。赤ちゃんが吐くこと自体はよくあることで、吐いても体調や機嫌が変わらず、元気があれば病気ではないので心配する必要はありませんよ。

口元をしっかり拭いてあげ、服が汚れている場合は着替えさせてあげましょう。

新生児や赤ちゃんがミルクや母乳を吐く原因は?

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赤ちゃんがミルクや母乳を吐く原因は、溢乳のような生理的な現象である場合と、病気が潜んでいる場合があります。

以下に、ミルクや母乳を吐く主な原因と特徴をまとめたので、普段の様子と比べてみましょう。

ミルクの量が多い・母乳の勢いが強過ぎる

ミルクの量が適量よりも多いときや、回数が普段より多いときは、大人の食べすぎと同様、気持ち悪くなることがあります。特に新生児の場合は、「満腹感」がまだわからないので、許容量をオーバーしても飲みたい欲求が優先され、飲み過ぎてしまうことも多いですよ。

母乳でも同じですが、母乳の出が強い場合は、赤ちゃんが飲みこむタイミングが合わず、むせることもあります。お昼寝などで授乳間隔が開くと母乳量が増え、飛び出してしまうことも。

ミルクや母乳の後にげっぷが出ていない

赤ちゃんはミルクや母乳を飲みながら、たくさんの空気も一緒に吸い込んでいますが、胃の筋肉が弱いせいで自力で空気を出すことができません。胃の中の空気が食道から口へ逆流し、ミルクや母乳も一緒に吐き出してしまうことがあります。

げっぷと一緒にミルクや母乳が口から多少垂れることはあります。うまくげっぷをさせてあげると、吐くことも少なくなってきますよ。

ミルクや母乳の後に急に体勢を変えた

ミルクや母乳を飲んだ後、げっぷをさせようとして急に体勢を変えると、吐き出すことがあります。赤ちゃんの胃はしばらく「フタをしていないとっくりのような形」をしているので、動いた勢いで口から出てしまうこともあります。

消化器系の病気や風邪

赤ちゃんの胃や腸に関する病気のひとつに「幽門狭窄症」があり、噴水のようにピューっと勢いよく大量にミルクや母乳を吐くことがあります。また、顔色や活気がなくなるのも特徴です。

「腸閉塞」の場合は胆汁が混じり、黄色や緑色をしているのが特徴です。

風邪症状の嘔吐として、飲んだばかりのミルクや母乳を受けつけず吐くこともありますが、ほとんどの場合は熱があるなど他の症状もみられます。

赤ちゃんがミルクや母乳を噴水のように大量に吐いたら?

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赤ちゃんが吐くのは基本的に問題ありませんが、前述の通り噴水のように勢いよく、大量に吐いたときは「幽門狭窄症」という消化器の病気である可能性が高いです。

幽門狭窄症は、胃の出口の筋肉(幽門筋)が分厚くなって胃の出口が狭くなることで、ミルクや母乳が腸へ移動することができず、胃の用量を超えてしまって噴水のように勢いよく吐き出してしまう病気です。

せっかく飲んだミルクや母乳が出てしまい空腹になると再び欲しがりますが、同じように吐くことを繰り返すので、徐々にぐったりしてしまうことも。

症状によっては手術が必要なケースもあります。その他に、病気で吐く状態が続いている場合も含め、あきらかにいつもと違う様子や元気がない場合は、早めに小児科を受診しましょう。

新生児・赤ちゃんがミルクや母乳を吐いたときの対処法は?

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ここでは、赤ちゃんが病気以外で、生理的現象のひとつとしてミルクや母乳を吐いたときの対処法をご紹介します。

ほとんどの場合、生後3ヶ月以降で体の機能が安定してきたり、満腹感などを理解しはじめたりすると治まってくるので、心配し過ぎず対処してあげてくださいね。

ミルク・母乳の量を調整する

赤ちゃんが吐かずに満腹感を得られる授乳時間を計測して、その時間を目安に授乳してあげましょう。

母乳育児の場合、赤ちゃんが吸う量は毎回異なり、1回の量をきっちりと計ることができないので、授乳時間を計ります。ミルクは月齢や体重の推奨量を参考にしながら、赤ちゃん自身に合うよう調節し、最初は少なめにして、欲しがるようなら少しずつミルクの量を増やしてみましょう。

授乳前に母乳を搾る

母乳が勢いよく出すぎないよう先に搾り出しておくと、赤ちゃんが飲むときはちょうどいい勢いで出るようになります。

搾り過ぎると、おっぱいが足りないと判断してさらに母乳を作り出してしまうので、軽く圧抜きする程度がベスト。無理に搾ると乳腺を痛めることもあるので、優しく行いましょう。

飲み終わったらげっぷを出してあげる

げっぷと一緒に吐き出さないようにするには、母乳でもミルクでも授乳後に必ずげっぷを出してあげてください。

赤ちゃんを縦抱きして肩にもたれさせ、背中を軽くトントンと叩きます。げっぷをさせるときに一緒に吐き出す可能性があるので、顔を横向きに寝かせ、ガーゼやハンカチを肩に置くといいですよ。

新生児・赤ちゃんがミルク・母乳を吐くときの状況を把握しておこう

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赤ちゃんがミルクや母乳を吐くことは、よくあることだとわかっていても、見分け方がわからず慣れないうちは慌ててしまうもの。冷静に判断するためにも、普段からミルクや母乳を飲ませた後の様子をしっかりと把握しておくことが大切ですよ。

風邪や病気などの異常がなくても、ミルクや母乳を吐きやすい体質の赤ちゃんもいますが、目安として体重が1日に30gほど増えていれば栄養も取れている証拠なので心配ありません。なるべく吐く負担が減らせるよう、量やタイミングを図り、しばらく縦抱きをするなど工夫してください。

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