妊娠初期にだるい…倦怠感の原因と対策は?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

「少し体を動かしただけで疲れてしまう」「だるくて思うように家事をこなせない」など、妊娠初期は倦怠感や疲労感に悩まされる人が多くいます。ちょっとしたことでもすぐに疲れてしまって、妊娠前と同じように動けない自分に不安や焦りを感じることも…。しかし、妊娠初期のだるさや疲れやすさにはきちんとした理由があるんですよ。今回は、妊娠初期に倦怠感・疲労感が現れやすい原因と対策についてご説明します。

妊娠初期にだるいと感じる理由、倦怠感の原因は?

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妊娠が成立すると体の中では様々な変化が起こります。これからの妊娠生活をサポートするために、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」や「プロゲステロン(黄体ホルモン)」などの女性ホルモンの分泌量が増え、妊娠前と比べて体内環境が大きく変わります。

プロゲステロンの作用により基礎体温が高くなるので、体のほてりや眠気、だるさを感じる人もいます(※1)。また、ホルモンバランスの変化により、なんだかやる気が出なかったり、憂うつになったりと、情緒不安定になることも。

また体をめぐる血液量が増えることで、相対的に血中のヘモグロビン濃度が相対的に低くなって貧血気味になります。そのため、妊娠前よりもめまいを起こすことが増えてしまいます(※1)。

このように様々な原因が重なって、妊娠初期は倦怠感や疲労感が現れやすいのです。

妊娠初期にだるい!倦怠感を覚えたときの対策は?

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倦怠感や疲労感があるときは、何よりもまず休むことが大切です。妊娠初期は赤ちゃんの器官や胎盤などが作られるので、ママはあまり無理をせずしっかりと休息をとりたい時期です。

倦怠感や疲労感がひどいときは、なるべく横になって休むようにしてください。軽く睡眠をとってもかまいません。体を休めるだけでなく心の休息も大切なので、好きな音楽を聴いたりアロマの香りを嗅いだりしながらリラックスしましょう。

しかし、仕事や家事、上の子の育児などがあると横になってばかりもいられませんよね。そんなときは、頻繁に立ち上がったり動き回ったりするのをなるべく控え、座ってできることをやるなど工夫してみましょう。

立ち仕事が中心の人は、休憩を取りやすいシフトに変えてもらうなど、職場の上司に相談してみるのも一つの方法です。早退や休暇などの制度も、周囲の協力を得ながら上手に活用してみてください。

妊娠初期にだるいのは貧血も原因?

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妊娠初期の倦怠感や疲労感は、妊娠に伴う生理的な現象なので、根本的になくすことは難しいもの。必要に応じて体を休めながら、うまく付き合っていくしかありません。

日常生活の中でできることとしたら、食事を見直し、だるさを感じる一因である貧血を改善することです。鉄分を豊富に含む食材を、意識的にメニューに取り入れてみましょう。

鉄分を多く含む主な食材

  • 牛もも肉
  • マグロ
  • 小松菜
  • ひじき
  • 大豆類

妊娠初期はつわりがひどくて思うように食事ができない人も多いと思います。その場合は、プルーンを含んだジュースやヨーグルトのほか、サプリメントなどで鉄分を補うのもおすすめです。

また、レバーも鉄分が豊富ですが、ビタミンAも多く含まれている食材なので、妊婦さんは食べすぎに注意が必要です。

妊娠中にビタミンAを過剰に摂取すると、胎児が奇形・先天異常などの障害を持った状態で生まれてくる可能性が高まるといわれ、厚生労働省も過剰摂取しないように注意喚起しています(※2)。

詳しくは下の関連記事を参考にしてください。

妊娠初期にだるさがひどいとき、倦怠感で辛いときは病院に行くべき?

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妊娠初期の倦怠感や疲労感は生理的なものとはいえ、あまりにもつらいようなら病院を受診しましょう。妊娠前にはあまり病院にかかったことがない元気な人でも、妊娠中は赤ちゃんにも影響が出る可能性があるので、無理は禁物です。

めまいや貧血で倒れてしまうようなことがあっては大変です。普段よりも強いめまいを感じたり、ふらついたりするようなら次の妊婦健診を待たずに産婦人科へ行きましょう。

妊娠初期に倦怠感や疲労感があるときは、ゆっくり休んで

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妊娠初期は、今までとは違う体の変化に戸惑うことも多くあります。まだお腹の大きさが目立たない時期ということもあり、普段どおり動きたくなるかもしれませんが、ママとお腹の赤ちゃんの健康を第一に考え、無理はしないようにしましょう。

倦怠感や疲労感が続くようであれば、「今日1日は何もしない」と決めて仕事や家事を休むことも大切です。旦那さんや職場の同僚など、周りの理解と協力を得ながら、なるべくストレスの少ないマタニティライフを送れるといいですね。

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