「妊娠したい!」と思ったら、毎日の食べ物や食事方法にも気を遣いたいですね。しかし、妊娠するにはどんな栄養素が必要で、何を食べたらいいのでしょうか?そもそも、妊娠しやすい食べ物があるのでしょうか?そこで今回は、妊活中のみなさんに試してほしい食べ物や食事方法をまとめました。
妊娠するためにはなぜ食べ物に気を遣わないといけないの?
妊娠しやすい体とは、健康な体のことです。健康な体を作るに食事が大切だということは、すぐにイメージが結びつく人も多いのではないでしょうか。
しかし、食べ物や食事方法がなぜ妊娠に影響を与えるのか、その理由はよくわからないという人も多いですよね。まずはその理由を知ってより意識を高めることが重要です。
例えば、無理な食事制限や急激なダイエットなどによって健康が損なわれると、女性ホルモンの分泌量が減ったり、卵巣や子宮の機能が低下したりする可能性があります。その結果、月経不順になり、排卵日の特定が難しくなるだけでなく、無排卵症状に至ってしまうこともあります。
そのため、妊娠するためには、健康的な体作りが欠かせません。
ホルモンバランスが整った妊娠しやすい体を作るための食べ物を積極的に食べ、逆に、妊娠力を下げるような食べ物を摂取しないことが重要です。
もちろん、「コレを食べれば妊娠できる」というような、妊娠の特効薬となる食べ物はありません。しかし、食べ物の選び方、食べ方によって体質を改善すれば、妊娠しやすい体を作ることもできるのです。
また、妊娠中に必要な栄養素を妊娠前から積極的に摂取しておくことで、胎児の成長や妊娠の維持にも役立ちますよ。
妊娠しやすい体を作る食事方法。理想の食べ方は?
妊娠を望むなら、まずは食事の摂り方から見直すことが必要です。妊娠しやすくなる食べ方のポイントは、3つあります。
1. 1日3食きちんと食べる
2. 食べ過ぎない、あるいは極端なダイエットをしない
3. 栄養バランスを考え、いろんな種類のものを食べる
難しいことをするわけではなく、適切な栄養素を、適切な量摂取することが大切です。
また、妊娠に必要な栄養素は原則として食事から摂るようにし、不足していると感じたら、サプリメントやドリンク剤などの栄養補助食品を活用するのもいいですね。
妊娠しやすい食べ物とは?
次からは、具体的にどんな食べ物を摂ると妊娠しやすい体づくりに役立つのかを、具体的に紹介していきます。
1. 体力がアップする食べ物
妊娠するためには、体力やスタミナが必要になります。そのため、血や体を作るもとになるたんぱく質は、妊娠に不可欠な栄養素といえます。また、たんぱく質は赤ちゃんの体や脳を作るのにも欠かせないので、妊活中から摂っておきたいですね。
たんぱく質が多く含まれる食品には次のようなものがあります。
- 赤身の肉(牛、豚のヒレなど)
- とりささみ
- 魚(かつお、まぐろなど)
- 大豆製品(納豆、豆腐、きな粉など)
- 乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)
2. ホルモンバランスを整える食べ物
規則正しく排卵するためには、女性ホルモンのバランスが整っていることが必要不可欠です。ホルモンバランスを整える効果が期待できる食べ物には、下記のようなものがあります(※1)。
- 大豆製品(納豆、豆腐など)
- 魚類(カツオ、マグロ、ウナギなど)
- ナッツ類(アーモンドなど)
- レバー
特に、化学名に「子供を産ませる」という意味もあり、ホルモンの代謝に関与しているビタミンEや、体内で女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを多く含む食品を意識して摂取するといいでしょう(※1)。
ただしイソフラボンは、摂りすぎると月経周期が長くなったという報告もあります(※2)。適量を心がけましょう。
3. 血液の循環をよくする食べ物
血液の循環が悪くなると、新陳代謝が悪くなり、子宮や卵巣など、内臓機能の低下につながります。血液をサラサラにしてくれる栄養素は、魚に含まれる「DHA」や「EPA」、ナットウキナーゼがあります。下記のような食品に含まれます。
- 魚介類(さんま、サバ、マグロ、いわしなど)
- 納豆
4. 体を温める食べ物
冷えや体温が低いことによって体が冷えていると、血行不良が起き、子宮や卵巣などの機能の低下につながります。すると、女性ホルモンの分泌が悪くなり、妊娠しにくい体につながってしまう可能性があります。
食品には、体を温めるものと冷やすものがあります。
体を冷やすスイカやキュウリなどの瓜系の食べ物や、冷たい飲み物などを避け、内臓から体を温めるようにしましょう。体を温めてくれる食べ物には以下のようなものがあります(※1)。
- 根菜類(にんじん、ゴボウなど)
- しょうが
- にんにく
- 緑黄色野菜(小松菜など)
- 果実類(さくらんぼ、桃など)
- ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニンニクなど)
食事に温かいスープや味噌汁をつけたり、飲み物を常温や温かいものに変えるだけでも効果的です。
5.卵子の質を保つ食べ物
赤ちゃんの元になる卵子と精子は、年齢を重ねるほどに老化し、質が下がってしまうので、老化のスピードを遅くすることが妊娠力を高めることにつながると考えられています。
卵子の質の低下を遅らせるには、アンチエイジングにも効果的な抗酸化作用のある食材をとるといいでしょう。ビタミンAやビタミンE、ビタミンC、カロテノイドなどを含む、下記のような食品を摂ることをおすすまします(※1)。
- レバー
- 果物類(いちご、すいか、アボガド)
- 緑黄色野菜類(モロヘイヤ、トマト、にんじん、かぼちゃ)
- 魚介類(えび、かに、いくら)
- 緑茶
妊娠しやすい体づくりのために、避けたい食べ物や食事とは?
妊娠するためには、不健康な体を作ってしまう食べ物や食べ方、食生活はご法度です。
例えば、ジャンクフードやスナック菓子などによく含まれる「トランス脂肪酸」や、血糖値を急激に上げるような精製されている炭水化物(小麦粉、砂糖)、砂糖入りの清涼飲料水などは控えめにしましょう。
また、喫煙の習慣は体によくありません。特に男性は、精子濃度や精子の運動性などに喫煙が大きく関わっていることが分かっています(※3)。妊娠しやすい体を作るためには、夫婦一緒に健康的な食生活に取り組むことが大切です。
妊娠しやすい食べ物や食事を習慣づけましょう
妊娠しやすくなる食べ物は、バランスよく食べてこそ相互効果を得られるものです。やろうと思ってもなかなか難しいことかもしれませんが、まずはできることから取り組んでいき、徐々に毎日3食、規則正しく摂るようにしていってくださいね。
妊娠しやすくなるためには健康的な適正体重であることも大切なので、過度な食事制限や暴飲暴食はNGです。
出産や子育てには、パワーがいるものです。赤ちゃんが生まれた後のことも考えて、食生活以外でも、睡眠の質の改善に取り組んだり、適度な運動をしたりと、妊活をきっかけに規則正しい生活を始めてみてください。