一番妊娠しやすい日はいつ?時期やタイミングはどう見極めるの?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠を望むカップルにとって、妊娠しやすい日を知ることは妊娠率をアップさせるための1つの方法ですよね。自分の排卵日がいつなのかを把握することで、妊娠しやすい日の目安をつけることができます。今回は、一番妊娠しやすい日がいつなのかを見極める方法についてご紹介します。記事の後半には自動計算ツールもあるので、ぜひ試してみてくださいね。

一番妊娠しやすい日はどんなタイミング?

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そもそも妊娠とは、女性の体の中で排卵が起こり、飛び出た卵子と精子が受精し、卵管を通って到達した子宮内膜に受精卵が着床することを指します。

このように、妊娠するためには卵子と精子が出会わなければいけないので、妊娠しやすい日は、排卵が起こるタイミング付近といえるでしょう。

不妊症状のないカップルが避妊しない場合、妊娠する確率は1ヶ月あたり約20%といわれています(※1)。排卵は月に1回しかないため、妊娠を望む場合はそのタイミングに合わせて性交をするのがいいでしょう。

妊娠しやすい日はいつ?

基礎体温表

無計画に性交を行うよりも、排卵日の付近狙って性交を行うほうが、妊娠確率は高まります。

生理周期がある程度安定している人であれば、排卵日から次の生理開始日までの日数は、基本的に約14日間と決まっているため、生理周期から大体の排卵日を計算することが可能です。

例えば、生理周期が28日の場合、「28ー14=14日」で、生理開始日から約14日後に次の排卵が起きます。30日周期の女性であれば、16日後が排卵日です。これによって、妊娠しやすい日をおよそ把握することができます。

一番妊娠しやすい日は1日だけ?妊娠率を上げるには?

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一番妊娠しやすい日というのは、1ヶ月のうちに1日だけではありません。

卵子の寿命は約24時間といわれています(※2)。そのため、妊娠するには排卵から24時間以内に卵子と精子を受精させなくてはいけません。

一方、精子の寿命は約3日間といわれており、その間は女性の体内で待機しておくことが可能です。つまり、一番妊娠しやすい日は、排卵日の2日前から排卵日翌日までの4日間ほどといえます。

この妊娠しやすい期間に、1度だけではなく、数日間にわたって複数回の性交をすることで、妊娠率を上げることができます。

一番妊娠しやすい日を予測するには?

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排卵日を予測・計算する方法は主に4つあります。いくつかを組み合わせて予測すると、より効果的です。

1. 基礎体温表

基礎体温は、寝起き直後の安静な状態の体温のことです。

一般的に、基礎体温は排卵日を境目として高温期と低温期の二相に分かれます。低温期から高温期に変わるタイミングで体温が一段下がる「最低体温日」というものがあり、この日の前後1〜2日の間に排卵が起こります(※3)。

2. 排卵検査薬

排卵時には、黄体形成ホルモン(LH)が多く分泌されます。排卵検査薬は、尿中のLH濃度の上昇を検知することで排卵を予測する仕組みで、一般的に陽性が出てから2日後までに排卵が起こります(※1)。

3. オギノ式

オギノ式は、荻野学説とも呼ばれる大正時代に発表された懐妊法です。個人差のある生理周期の長さにはこだわらず、次回の生理予定日の前12日から16日までの5日間に排卵がくるという考え方です。

ただ、健康な人でも生理周期が2〜3日ズレることはよくあるため、あくまで排卵日の目安を把握するものとして使いましょう。

4. 福さん式

元助産師の「福さん」という方がインターネットに公開した排卵日特定法です。子宮口を自分で内診し、子宮の位置やおりものの状態から排卵日を計算します。

一番妊娠しやすい日を計算ツールで知ろう

この計算ツールは前回の生理が始まった日と生理周期を入力するだけで、妊娠しやすい日の目安とおおよその排卵日を算出することができます。

ただし、あくまでも目安なので、より正確に一番妊娠しやすい日を知りたい場合は、排卵検査薬や基礎体温表などと合わせて使ってみてくださいね。

一番妊娠しやすい日計算ツール

妊娠しやすい日をチェックしよう

前回の生理開始日を入力して下さい

生理周期を入力して下さい(◯日間)

一番妊娠しやすい日は自分できちんと把握しよう

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一番妊娠しやすい日を見つけるためには、まずは排卵日を予測・計算することが必要です。生理周期や排卵周期には個人差があるので、しっかりと自分の体と向き合うことから始めましょう。

最近は、生理日や基礎体温を記録してくれる便利なアプリなどもあるので、今までちゃんと自分の生理周期を管理してこなかった人は、これを機会に記録をつけるようにしていきましょう。基礎体温を測って生理周期を把握していくことは、婦人科系トラブルの予防・早期発見にも役立ちます。

妊娠を希望していなくとも、大人の女性のたしなみのひとつとして、習慣化できるといいですね。

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