妊娠しやすくなる方法!?生活習慣・食生活の噂、嘘?本当?

記事監修 漢方医・内科医 入江 祥史
入江 祥史 日本東洋医学会認定漢方専門医・日本内科学会認定総合内科専門医。医学博士。1991年、大阪大学医学部卒。慶應義塾大学病院漢方クリニック医長、証クリニック吉祥寺院長などを経て、2017年、入江漢方内科クリ... 続きを読む

「これをすると赤ちゃんができる」「妊娠にはこれを食べると良い」など、妊活をしていると様々な情報に触れます。どれが本当でどれが嘘なのかを知って、スムーズな妊活ができるといいですね。今回は妊娠しやすくなる、妊娠しにくくなるなど、妊活に関する噂の嘘?本当?をまとめました。

妊娠しやすくなる食生活とは?

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妊娠・出産に向けて、体の調子を整えることは大切です。そのため、様々な噂があって悩む人も多いようです。妊娠しやすくなる食生活の嘘?本当?は次の通りです。

不規則な生活や食生活は妊娠しにくくなる?

不規則な生活を送っているからといって、絶対に妊娠しないわけではありません。

しかし、不規則な生活が原因で疲れが溜まり、ストレスが増加すると、ホルモンバランスが乱れて生理周期が不安定になることも。生理不順は排卵日を予測しづらく、不妊につながる可能性があります。ゆっくり休む日をつくるなど、体をいたわってあげることも大切ですよ。

また、偏った食事を続けていると、生理不順や冷え性といった妊娠を妨げる要因を引き起こしてしまうこともあります。栄養バランスがとれた食事を心がけてくださいね。

トマトとなすは体を冷やすから妊娠しにくくなる?

たしかに、トマトとなすは摂りすぎると体を冷やす傾向がある食べ物ですが、妊活中に避けなければいけないほどの影響はありません。

むしろ、トマトに含まれるリコピンには抗酸化作用があり、体の老化を防ぐ働きがあるので、しっかり食べて栄養を摂ることが大切です。

ただし冷えても良いわけではなく、冷えは血行を悪化させ、ホルモンバランスを乱してしまう原因になってしまいます。腹巻をつけて寝たり、夏場は冷房に直接当たらないように気をつけたりして、体が冷えないような工夫をしましょう。

大豆やざくろで妊娠しやすくなる?

卵子の質は全身の酸化の進み具合と関係し(※1)、不妊症や不育症で悩んでいる人は体の酸化が進んでいる可能性があります。体のサビを防ぐ栄養素を摂取して体質を改善することで、妊娠の確率を高めることができます。

抗酸化作用のあるコエンザイムQ10やイソフラボンが大豆には豊富に含まれています。また、ざくろには卵子を育てるために必要な女性ホルモン「エストロゲン」と同じ成分である植物性エストロゲンが含まれています。

ただし、どちらの食材も食べているからといって直接的に妊娠につながるわけではありません。期待のしすぎは禁物ですが、体の機能を高めてくれるものなので、積極的に食事には取り入れたいですね。

ルイボスティーは妊娠しやすくなる?

ルイボスティーは亜鉛・カルシウム・鉄分など不足しがちな栄養素を補ってくれるほか、抗酸化作用があり免疫力を高めてくれる効果があります。

コーヒーやお酒を飲むと妊娠しにくくなる?

コーヒーに含まれるカフェインには体を冷やす作用があります。体が冷えてしまうと子宮内膜が厚くなりにくく、受精卵が子宮に着床しにくい状態になるため、コーヒーは1日1~2杯くらいを目安にしましょう。

また、アルコールがどの程度妊娠に影響を及ぼすかについて詳しくは解明されていませんが、妊娠中にアルコールを摂取すると、胎児に悪影響が出るリスクが高いので、妊活中からはできるだけアルコール摂取を控えるようにしましょう(※2)。

ただし、過度な飲酒は生理周期の乱れにもつながるとはいえ、無理に禁酒をしてストレスを溜めてしまうのも良くありません。何事も「適度」が大切です。

妊娠しやすくなる生活習慣とは?

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妊娠を希望している女性にとって、食生活以外にも生活面で気になる点がありますよね。妊娠しやすくなる生活習慣の嘘?本当?は次の通りです。

喫煙すると妊娠しにくくなるの?

タバコに含まれる成分は卵子の質の悪化を加速させる作用があります。マウスを用いた研究では、受精する4週間前からタバコに触れさせると悪影響が出るとしています(※3)。

また、妊娠した後も喫煙を続けると血管が収縮し、赤ちゃんに栄養が十分に届かず、流産や低体重児のリスクが高まります(※4)。旦那さんがタバコを吸っている場合でも受動喫煙の恐れがあるので、妊活を機にパートナーと一緒に禁煙することをおすすめします。

睡眠やお風呂も妊活に重要?

お風呂に入り、しっかりと睡眠をとることは、自律神経を整える効果があります。そのため、ホルモンバランスの改善につながり、妊娠しやすい体に近づきます。

また、ゆっくり湯船につかって体をあたためることも体の冷えを改善してくれます。睡眠やお風呂で体を休める時間をとることも、ときには必要ですよ。

布ナプキンとシルク靴下は妊活にいい?

布ナプキンとシルク靴下は冷えの改善につながるといわれていることから、妊活にも効果的だと考えられています。

布ナプキンは、生理痛を改善する効果も期待できるうれしいアイテムです。ただし、シルク靴下の締めつけがきついと逆に血行を悪化させ、体の冷えを促してしまうので気をつけてくださいね。

性交の後の逆立ちは妊娠しやすい?

性交を行った後、女性が逆立ちをすると膣内に精子がとどまり、卵子に到達しやすくなることから、妊娠しやすくなるという噂があります。ただ、医学的な根拠はありません。

たしかに射精後、一部の精液は体外に排出されますが、女性の体内には妊娠に十分な精子は残っていますよ。楽しい噂話くらいに考えるといいかもしれませんね。

妊娠しやすくなる体質とは?

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妊娠しやすい体質に近づくためにも、妊娠しやすい体作りを心がけたいですね。妊娠しやすくなる体質の嘘?本当?は次の通りです。

太りすぎ、痩せすぎは妊娠しにくい?

太りすぎや痩せすぎは、ホルモンのバランスが悪くなってしまい、排卵がスムーズに行われなくなることから、生理不順になりがちです。ひどい場合は無排卵月経などの排卵障害を引き起こすことも。

また、急激なダイエットもホルモンバランスの乱れにつながり、生理が止まってしまうことも少なくありません。細い体になりたいという女性が多いですが、BMIで適正体重を把握し、健康な生活を心がけることが妊娠への近道です。

健康で年齢も若ければ、いつでも妊娠できる?

一般的に、20代から30代前半までが「妊娠適齢期」といわれていますが、この期間であればいつでも赤ちゃんを産める、というわけではありません。

見た目には健康に見えても、ホルモンバランスが乱れていたり、無排卵だったり、もともと妊娠しにくい体だったりと不妊になる可能性は誰にでもあります。今は妊娠を希望していなくても、将来スムーズに妊娠できるよう自分の体の状態を把握しておくことは大切です。

骨盤が歪んでいると、妊娠しにくくなる?

骨盤が歪むことで背中や首、下半身などに影響が出て、生理痛や腰痛などの不調につながるほか、自律神経の乱れを引き起こします。

また、骨盤の歪みが血流を悪化させ、子宮や卵巣機能の低下や体の冷えを招きます。そのため、妊娠しやすい体づくりのためには、骨盤の歪みを治すことも大切だといえます。

妊娠できるのは、排卵日の性交のみ?

精子と卵子の寿命を考えると、「排卵日」よりも「排卵日の1~2日前」に性交を行う方が、妊娠する可能性は高まります。

ただし、排卵日を正確に予測できないこともあるので、「排卵予定日前後の約1週間」に夫婦生活を持つと妊娠しやすい、と考えておきましょう。

不妊治療を考えるタイミングは1年待って授からなかったとき?

定期的に性交を行っているにもかかわらず1年間妊娠しなかった場合を不妊症と呼ぶことが一般的です(※5)。WHOでも不妊症を「1年間の不妊期間を持つもの」と定義しています。

また、アメリカの生殖医学会は、「女性の年齢が35歳以上の場合、6ヶ月間の不妊期間が経過した後は検査を開始することは認められる」とも提唱しています(※6)。早期に検査・治療を開始した方がいいという考え方が一般化してきているともいえますね。

持っている卵子の数はみんな同じ?

女性の卵子の数は生まれたときから決まっています。しかし、個数に関しては個人差があります。

一般的には、生まれた時点で約200万個あった卵子は、毎月の排卵がはじまる思春期頃には20~30万個まで減少し、その後閉経を迎える50歳まで1日30~40個のペースで減り続けていきます(※7)。

生理痛がひどいと妊娠できない?

生理痛がひどいからといって、妊娠できないことはありません。

ただし、ひどい生理痛の原因として子宮内膜症やクラミジア感染症など、不妊の原因となる病気を患っている可能性があります。生理痛がひどいときには、一度婦人科健診を受診するのがおすすめです。

女性が不妊検査で問題がなければ自然妊娠できる?

不妊の原因は、女性が4割、男性が4割、両方あるいは原因不明が2割程度といわれています。そして、不妊検査で全ての問題が見つけられるわけではありません。原因不明のことも多いため、夫婦で不妊検査を受け、医師と相談しながら治療の方法を探ることが大切です。

若く見える人はいくつでも妊娠できる?

35歳を過ぎると子宮の機能や卵子の質が低下するため、妊娠のしやすさは低下します。見た目が若いからといって、卵子が若いというわけではありません。

1人目がすぐできたから、2人目もすぐできる?

年齢によって妊娠のしやすさは変わるので、1人目がすぐに妊娠できたからといって2人目がいつでも妊娠できるとは限りません。

加齢や生活環境の変化によるストレスなどによって妊娠のしやすさは変わるほか、1人目の妊娠・出産によって子宮や卵管環境が変化したり、排卵障害になったりする可能性もあります。卒乳して2年以上経っても妊娠しない場合は、産婦人科医に相談してみましょう。

生活・体質などにまつわる妊娠の噂に振り回されすぎないで

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妊娠したいという焦りから、妊活中はストレスが溜まりやすく、医学的根拠のない噂や迷信に惑わされることもあるかもしれません。しかし、強いストレスは不妊の原因となってしまいます。

まずは睡眠をしっかりとる、栄養バランスを意識した食生活をするなど体をいたわりながら、パートナーや友人との外出、趣味の時間でリラックスした気持ちになることも、妊活中は大切ですよ。

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