妊娠中も働いている妊婦さんは、妊娠後期に入ると、いつまで仕事ができるのだろうか、大きいお腹で今まで通り働けるのだろうかと不安になることもありますよね。体調が安定していれば、妊娠8ヶ月や9ヶ月に入っても仕事を続けることができますが、くれぐれもママの体とお腹の中の赤ちゃんを優先するようにしましょう。今回は、妊婦はいつまで仕事ができるのか、妊娠後期に仕事を続けるときの注意点についてご紹介します。
妊娠中はいつまで仕事ができるの?妊娠8・9ヶ月は?
妊婦さんがいつまで仕事を続けていいのかについて、医学的な決まりはありません。妊娠の経過が順調であれば、出産直前まで働くことも可能です。
法律上では、出産予定日の6週間前(多胎妊娠は産前の14週間前)から産前休業を取ることができます(※1)。
ただし、産前休業は必ず取らなくてはいけないわけではありません。リスクを考えるとおすすめすることはできませんが、自ら希望して会社も承認すれば、産前休業を取らずに働き続けることもできます。
妊娠後期に仕事をするときのポイントは?
妊娠初期はつわりや体調変化に悩まされることが多いものの、安定期(妊娠16週~)になると体調も少しずつよくなり、妊娠前のように仕事をこなすことができる人もいます。
しかし妊娠後期に入ると、お腹が大きくなって思うように動けなくなったり、お腹が張りやすくなったりするため、電車での移動や仕事中にずっと座っていることがつらくなってきます。
それまでの妊娠の経過が順調だったとしても、妊娠後期はママの体とお腹の中の赤ちゃんのことを最優先にするようにしましょう。
妊娠後期に入ったら、産休や育休に向けた準備も始めてくださいね。いつから産休を取るのか、産休・育休中の業務体制の確認、職場復帰する予定の時期といったことを、上司や同僚に伝えて、共有しておくことが大切です。
妊娠後期は立ち仕事をしてもいいの?
妊娠中の立ち仕事は、お腹に負担がかかります。特に妊娠後期はお腹がますます大きくなるため、立ち仕事を続けると、お腹が張りやすくなったり、腰が痛くなったりすることもあります。
体調や仕事内容にもよりますが、できればデスクワークをさせてもらうか、早めの産休を願い出るようにしましょう。
妊娠8・9ヶ月に仕事をするときの注意点は?
妊娠中に仕事をいつまで続けるかは、あくまでも妊婦さんの体調とお腹の赤ちゃんを優先して考えてください。妊娠後期に入って、夕方にお腹が張るようになったら、仕事の負担が大きい可能性があります。
自分の体調をみながら仕事を進め、少しでも疲労感があれば横になって休む、少し早めに退社するといった対応が必要です。上司にも体調や妊娠週数について、こまめに伝えておくようにしましょう。
妊娠後期に仕事をするときは、下記のポイントに気をつけてくださいね。
通勤ラッシュの時間帯を避ける
通勤時間帯の電車は混み合うため、大きくなったお腹を抱えて乗るのは体に負担がかかり、体調が悪くなる恐れもあります。
できれば、職場に相談して時差出勤をするか、車内が混雑しない早めの時間帯に家を出て、通勤ラッシュを避けるようにしましょう。
ハイヒールは履かない
お腹が大きくなってくると、足元が見えにくくなったり転びやすくなったりします。ビジネススタイルでハイヒールを履かなければと考える人もいるかもしれませんが、転倒の危険があるでやめましょう。
ヒールが低く安定した転びにくい靴で通勤するようにしてくださいね。
室内の冷房で体を冷やさない
体が冷えると、お腹の張りやむくみを引き起こしやすくなります。夏場にオフィスの冷房が強いと体が冷えてしまうので、カーディガンやひざ掛けを用意して、冷えから体を守る工夫をしましょう。
妊娠後期(8・9ヶ月)の仕事は無理をしないことが大切
妊娠8〜9ヶ月に入ると仕事ができるのもあと残りわずかだと思って、ついついオーバーワークになりがちです。無理をして働いて体調を崩してしまわないように、職場の上司や同僚にも協力してもらいながら、つらくなったときはすぐに休ませてもらうようにしましょう。
それまで体調が順調でも、妊娠中は急にトラブルが起こることもあります。産休に向けた引き継ぎは早めに進め、育休後の復帰予定などについてもしっかり上司に伝えておくことが大切です。
妊娠後期の生活と仕事のバランスを上手に取りながら、残りのマタニティライフを楽しめるといいですね。
※1 労働基準法 第六十五条