しっとりふわふわのイメージが強い赤ちゃんの肌ですが、実は生まれて間もない頃は肌に関するトラブルの連続。特に髪の毛で覆われている頭皮は、新陳代謝が活発で汚れが溜まりやすく、すぐに荒れたり乾燥したりしてしまいます。そこで今回は、赤ちゃんの頭皮が乾燥してカサカサになる原因や、頭皮がむける原因、フケの対処法についてご紹介します。
赤ちゃんの頭皮がむけてフケになることは?
赤ちゃんの頭皮がむけるのは、生後1ヶ月頃から1歳くらいに見られる「乳児脂漏性湿疹」によるものが考えられます。顔や頭皮、髪の生え際、眉毛にも起こります。
この時期は、ママから受け継いだホルモンの影響が残っていて、皮脂の分泌量が最も多くなっています。はじめはニキビのような赤いぶつぶつが現れ、徐々に黄色いジュクジュクした湿っぽいかさぶたへ変化し、それが乾くとフケのようなカサカサしたものになってむけていきます(※1)。
乳児脂漏性湿疹によるフケのようなものが出てきたら、赤ちゃんの肌をしっかりと洗い、清潔に保ちながら自然に取れるのを待ちましょう。ひどいときは、ベビーオイルでふやかしてからお風呂に入れてあげると、フケが浮いて自然に取れやすくなりますよ。
赤ちゃんの頭皮が乾燥してかさかさする原因
赤ちゃんの成長と共に皮脂の分泌が落ち着き、乳児脂漏性湿疹もみられなくなります。しかし、それまでの皮脂量が急激に減ることで、今度は極端に乾燥しやすい状態へと変わります。
皮脂量は大人の半分以下まで減少し、特に秋・冬の乾燥しやすい季節は、なおさら頭皮の水分も奪われ、乾燥に拍車をかけてしまうこともあります。また夏場でも、頭皮に大量にかく汗によって水分が奪われたり、冷房の冷気によって乾燥してしまうことも。
頭皮が乾燥してきたら、乳児脂漏性湿疹とは反対に、洗いすぎに注意が必要です。ゴシゴシと強く洗うと、必要な皮脂まで洗い流してしまうことになります。清潔に保つことは大切なので、適度に汚れが落ちる程度に洗ってあげましょう。
赤ちゃんの頭皮が乾燥したときの対処法は?
赤ちゃんの頭皮が乾燥してカサカサになっているときは、清潔な状態を保ちながら必要以上に皮脂を奪わないよう、洗い方や回数を見直してみましょう。頭皮からこれ以上皮脂や水分が奪われないよう、洗ったあとはケアしてあげることも大切ですよ。
赤ちゃんの頭の乾燥が気になったときは、以下の対処法を参考に実践してみてくださいね。
シャンプーや洗い方を見直す
できるだけ保湿性の高いシャンプーを選びましょう。洗うときは、汚れを落とそうとゴシゴシ洗うのではなく、指の腹でやさしく円を描くように撫でながら、シャワーなどで汚れ・汗を流してあげてください。
シャンプーの回数を見直す
赤ちゃんの頭皮の様子や汗のかき具合を見ながら、シャンプーをつけて頭を洗う回数を減らしてみてもいいですね。
夏場は汗をかくので頻繁に洗うママも多いですが、日中に汗を流すときはシャンプーを使わずにお湯で流し、夜だけシャンプーをつけるようにしましょう。また、刺激の低いものに替えるのも一つの方法です。
ぬるま湯で入浴
お風呂で使うお湯は38度程度に設定するようにしましょう。熱いお湯をかけると、頭皮を含めて肌から必要な皮脂まで奪いとってしまうことになります。
お風呂あがり10分以内に保湿
入浴後10分以内に、ベビークリームやローションを塗って、乾燥しないようケアしてあげましょう。お風呂あがりは肌に水分が保たれた状態なので、ベビーオイルやミルクなど、赤ちゃんに合ったものでケアしてあげましょう。
赤ちゃんの頭皮が乾燥しているときの注意点
赤ちゃんの頭皮が乾燥しているときは、通常はホームケアなどの対策をすれば次第に良くなっていきます。しかし、あまりに長引いたり、かさかさした状態が繰り返し起きたりしていると、アトピー性皮膚炎の可能性もあるので、皮膚科を受診しましょう。
治療方法としては、引き続き清潔な状態を保ちながら、皮膚科で処方される軟膏でケアしていくことがほとんどです。ステロイドが含まれている外用薬は医師が処方しない限り、自己判断で使用するのは控えましょう。市販のステロイドは強弱や種類が様々で、悪化の原因にもなるので注意してくださいね。
赤ちゃんの頭皮の乾燥は毎日のケアが大切
赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、外的要因に影響を受けることがよくあります。肌のトラブルを招かないためには、毎日のケアが大切。お風呂あがりや朝の着替えのときなどに、スキンシップも兼ねてクリームやローションを塗ってあげてくださいね。髪がべたつかないよう、軽いタイプを使うのがおすすめですよ。
肌の状態が悪化してしまったり、乾燥したところがかゆくてひっかいてしまったりする場合は、かかりつけの小児科や皮膚科を受診して相談してみましょう。赤ちゃんでも使える薬を処方してくれたり、自宅でもケア方法を教えてくれたりしますよ。