最初の頃は1日1回だった離乳食も、しばらくすると1日2回になり、最終段階では3回食へ。大人と同じ3回の食事を摂るようになっても、赤ちゃんの成長に合わせて、離乳食を食べさせる時間や量に気をつける必要があります。今回は、離乳食の3回食について、いつから始めたらいいのか、時間や量、スケジュールのコツ、注意点についてご説明します。
離乳食の3回食とは?

離乳食中期が終わって後期に入る頃、離乳食は3回食へと進みます。
離乳食が3回食になると、1日に必要とする栄養素の多くを食事から摂れるようになり、栄養バランスが整ってきます。母乳やミルクを飲む回数や量が少しずつ減り、卒乳へとつながっていきます。
ママやパパと一緒に食事をする時間が増えるのも、離乳食の3回食で得られる大きな変化です。
それまでの離乳食は食べるための練習という意味合いが強いですが、離乳食が3回食になる頃には、食事はおいしくて楽しいものだと赤ちゃんも理解し始めます。
朝昼晩の3回、離乳食を食べることで、生活リズムも確立していきますよ。
離乳食の3回食はいつから?

離乳食の3回食をスタートさせる目安の月齢は、生後9~11ヶ月頃です。
離乳食の進み方には個人差があるので、赤ちゃんの食べる様子を見て判断しましょう。
離乳食を3回食に進めるかどうか、下記の3つの項目をチェックしてみてください。
離乳食を3回食に進める目安
- 1. 1回の離乳食で、子ども茶わん一杯分くらい食べている
- 2. 丸飲みせず、舌で食べ物をつぶせている
- 3. 食べることを楽しんでいる
以上の項目がクリアできていれば、離乳食を3回食に進める準備はできています。
赤ちゃんの体調の良い日に、離乳食の3回食をスタートさせてみましょう。
離乳食の3回食をあげる時間は?1日のスケジュールは?

離乳食の3回食をスタートさせる時は、朝から夕方までの間に3回、食事と食事の間を3~4時間ずつ空けて食べさせます。
下記のスケジュールを、離乳食3回食の一つの目安にしてください。
- 午前6時
- 母乳またはミルク
- 午前10時
- 離乳食+母乳またはミルク
- 午後2時
- 離乳食+母乳またはミルク
- 午後6時
- 離乳食+母乳またはミルク
- 午後10時
- 母乳またはミルク
母乳やミルクは、3回の離乳食の後に飲ませます。
離乳食の後とは別に、母乳の場合は赤ちゃんが欲しがるだけ、ミルクは1日に2回ほど飲ませましょう(※1)。
離乳食完了期(生後12〜18ヶ月頃)になったら、午前7時頃に朝食、正午に昼食、午後6時頃に夕食といったように、大人とほぼ同じ時間に食べさせます。
そして、足りない栄養はおやつで補給します。
離乳食が3回食になっても生活リズムを乱さないために、夕食は遅くとも20時までに終わらせるようにしましょう。また、日によって食事の時間帯が大幅に変わるのは避けましょうね。
家族一緒に食べる楽しみを知るのは赤ちゃんにとって良いことですが、パパの帰りを待って、離乳食の時間が極端に遅くならないように気をつけてくださいね。
離乳食の3回食の量はどのくらい?

生後9ヶ月頃に離乳食の3回食をスタートさせた場合、1回の食事量は、主食80~90g+おかず2〜3品、総量で子供茶碗1杯程度が適量です(※1)。
離乳食を食べる量には個人差があるので、赤ちゃんの食欲や体調を見て、その都度、量を調節しましょう。
赤ちゃんが離乳食を食べるのを嫌がる場合、無理に食べさせる必要はありません。母乳やフォローアップミルクで必要な栄養を補いつつ、様子を見てください。
離乳食の3回食の進め方のコツは?

離乳食が3回食にステップアップしても1回食や2回食のときと同じで、赤ちゃんが食べやすい固さ、大きさに調理しましょう。
離乳食後期の頃は、歯ぐきで潰せる程度の固さが目安です。具体的には、指でつぶせるバナナの固さをイメージすると良いでしょう。
野菜の大きさは、5~7mm程度に揃えると食べやすくなりますよ。離乳食3回食が始まる頃には前歯が生えてきますが、まだ歯ぐきを使って噛むことを覚える時期です。
遊び食べが激しかったり、手づかみで食べたがったりするときには、野菜を入れたパンケーキやお焼きのように、手で持てるおかずを用意しておくといいですね。
離乳食の3回食の注意点は?

離乳食が3回食にステップアップする生後9ヶ月頃には、1日に必要な栄養の約半分を離乳食から摂取するようになります。
離乳食が3回食になると母乳やミルクの量は少しずつ減っていきますが、まだまだ離乳食だけでは栄養が足りません。
鉄分が不足しやすい時期なので、母乳やフォローアップミルクなどを活用し、栄養を補いましょう。
体重が増えない、食欲がない日が続く、といった心配があるときは小児科医に相談してくださいね。
3回食は離乳食期の大切なステップ

離乳食が3回食になると赤ちゃんが食べられる食材がますます増えるので、料理のバリエーションもぐっと増えます。
離乳食が3回食になる頃には離乳食作りに慣れてくるママも多いので、旬の食材を取り入れてみたり、オリジナルレシピを考えたりするのもおすすめです。
ママが忙しいときや疲れているときは、無理をせず、ストックしておいたおかずや市販のベビーフードを上手に使ってくださいね。
離乳食の3回食は、大人と同じように食事ができるようになるための大切なステップです。1日3回の食事を赤ちゃんが楽しんでくれるといいですね。