お菓子やパン作りでよく使われるベーキングパウダー。離乳食では、蒸しパンを作るときなどに使うママも多いのではないでしょうか。昨今、このベーキングパウダーに含まれる「アルミニウム」が、健康に影響を与える可能性があるといわれ、アルミニウムが含まれないベーキングパウダーが注目されています。
今回は、ベーキングパウダーのアルミニウムによる影響と共に、おすすめしたいアルミフリーのベーキングパウダーを5点ご紹介します。
ベーキングパウダーってなに?原材料は?
ベーキングパウダーは、パンやケーキ、蒸しパンなどを作る工程で、生地を膨張させるために使われる材料のひとつです。「ふくらし粉」と呼ばれることもあります。
ベーキングパウダーには、炭酸ガスを発生させる重曹(炭酸水素ナトリウム)に加え、その働きを助ける助剤として、酒石酸水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、酒石酸、ミョウバン、フマル酸、リン酸ナトリウムといった酸性剤が含まれています。
ベーキングパウダーのアルミフリーとは?
ベーキングパウダーのアルミフリーとは、「ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)」や「硫酸アルミニウムアンモニウム」が含まれていないものをいいます。
これらの助剤には、アルミニウムが含まれていることがあり、健康に悪影響を与える可能性があるといわれるようになってきました(※1)。そのため、アルミニウムを含まない「アルミフリー」のベーキングパウダーが注目されています。
最近では、商品パッケージの目立つところに「アルミフリー」「アルミ不使用」「Aluminum-Free」といった表記がされているものも増えています。
アルミニウムが含まれたベーキングパウダーの悪影響とは?
一時期、アルツハイマー病にアルミニウムの摂取が関係しているという情報がありましたが、現在それを証明する根拠はないと厚生労働省も発表しています(※1)。
しかし、多量摂取した際に、腎臓や膀胱、握力などに悪影響を及ぼす恐れがあるといわれており、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議では、一生摂取し続けても健康に悪影響がないとされる推定許容量として、1週間当たり体重1kgにつき2mgと提示しています(※1)。
平成23~24年度に厚生労働省が行った調査では、アルミニウムの摂取量の平均値は、ほとんどの年代層で許容量を下回る結果が出ています。
ただし、アルミニウムは穀類加工品や菓子類に使われることが多く、1~6歳の小児に関しては、許容量に対する摂取量の割合が特に大きいことから、偏った食生活にならないよう呼びかけがされています。
離乳食にも使えるアルミフリーのベーキングパウダー5選
アルミニウムが含まれない「アルミフリー」のベーキングパウダーは、各メーカーから多く販売されています。
以下では、離乳食にも使えるアルミフリーのベーキングパウダーを5点紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. アイコク ベーキングパウダー
焼き物・蒸し物・揚げ物など、スタンダードに使うことができるアイコクのベーキングパウダー。お菓子作りのときや、天ぷらの衣にも使用できますよ。
- 税込価格
- 224円
2. クオカ アルミニウムフリーベーキングパウダー
手作りお菓子とパンの専門店「クオカ」のアルミフリーベーキングパウダー。密閉容器で保存しやすいのも嬉しいポイント。容量は450gとたっぷり使う方におすすめです。
- 税込価格
- 866円
3. ラムフォード ベーキングパウダー
アメリカ産のアルミフリーのベーキングパウダーで、ゴム製の蓋付きで使いやすいのが特長。生地に水が加わったときに膨張作用が働きます。
- 税込価格
- 680円
編集部T
ラムフォードベーキングパウダーをずっと使っています。小さじをそのまま入れて必要な分をすくえて使いやすいです。マフィンやパウンドケーキを作るときに活躍しています。(30代 1児のママ)
4. 鈴商 ロイヤル ベーキングパウダー
スペイン産のアルミフリーのベーキングパウダーです。キッチンをおしゃれに演出してくれるパッケージに惹かれ、購入するママも多いようです。
- 税込価格
- 778円
5. 風と光 ベーキングパウダー
安心原料のアルミフリーのベーキングパウダーです。成分には、有機濃縮ぶどう果汁、有機コンスターチと重曹のみが含まれ、自然派のママに人気ですよ。10g×4つセットです。
- 税込価格
- 579円
ベーキングパウダー以外でアルミが含まれるものとは?
食品に含まれるアルミニウムは、ベーキングパウダーだけとは限りません。アルミニウムは、自然の土壌、水、空気中にも存在し、以下のような食品の一部にも含まれています(※1)。
●漬物用の色止め剤(ナスの漬物、シソの実漬など)
●煮崩れ防止の形状安定剤
●たこ、いか、くらげ、うになどの魚介類
●野菜の煮物などに使う品質安定剤
●食品に使われる着色料全般
ベーキングパウダーはアルミフリーかどうかを確認しよう
最近のパンや菓子パンには、パン酵母を使用していることも多く、膨張剤が使用されていないことも。「膨張剤」と表示されていても、アルミニウムを含まないものもあります。気になる人は、よく確認してから摂取するようにしましょう。
食品中に含まれるアルミニウムは、あくまでも多量に摂取し続けた場合に、健康に悪影響が出る恐れがあるというものです。
また、前述のようにアルミニウムは、様々な食品に含まれているため、完全に避けることは難しいものです。あまり神経質になりすぎず、バランス良い食事を適度に摂るようにしていけるといいですね。