寝返りはいつから?生後何ヶ月頃から練習が必要?練習しなくてもできる?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

赤ちゃんは生まれてから日々成長していきます。ひとつひとつ自分でできることが増えるなかで、最初のころに気になるのが「寝返り」ではないでしょうか?赤ちゃんがなかなか寝返りをしてくれなくて不安を感じているパパ・ママもいるかもしれません。そこで今回は、赤ちゃんが寝返りを始める時期や練習の必要性についてご紹介します。

赤ちゃんの寝返りとは?

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「うちの子、今日寝返りしたの!」という嬉しそうなママの声を聞いたことがある人もいますよね。寝返りとは、赤ちゃんが仰向けの姿勢から自力で横を向き、そしてゆっくりとうつぶせの状態になることを指します。

一日中寝ている赤ちゃんですが、実はまだ自分の力でゴロンゴロンと好きな体勢を取ることができるわけではありません。つまり、寝返りができるようになるということは、体が成長した証でもあるのです。

一方、うつぶせから仰向けになることを「寝返り返り」といい、この寝返り返りから始める赤ちゃんも多いようです。

赤ちゃんの寝返りの時期はいつから?生後3・4・5ヶ月頃?

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赤ちゃんが寝返りできるようになる時期は、生後5ヶ月頃が一般的です。早い子では生後3ヶ月~生後4ヶ月頃に寝返りを始めることもあります。

寝返りができるようになる背景は、主に二つあります。一つは、骨や筋肉、神経が発達して思うように体を動かせるようになってくること。もう一つは、視力が発達して色々なものを見たいという興味がわいてくることです。この二つが揃う頃に赤ちゃんは寝返りを始めるようになるのです。

ただ、寝返りをいつから始めるかは個人差が大きく、9ヶ月頃に初めて寝返りをしたという子もいますし、寝返りをしないまま、先にハイハイを始めた…なんていう子もいますよ。

生後5ヶ月を過ぎてまだ寝返りをしていないと不安になるママやパパもいると思いますが、気長にできるようになるのを待ってあげてくださいね。

赤ちゃんは寝返りしないといけないの?練習が必要?

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周囲の同じくらいの月齢の赤ちゃんが寝返りをしていると聞くと、練習させたほうがいいのでは?と考えますよね。でも、寝返りしないからといって、無理に練習をする必要はありません。赤ちゃんは自分のペースで、自然と寝返りができるようになるものです。

育児書などを読んでいると「赤ちゃんは寝返りをするのが普通」と思い込んでしまいますが、寝返りの時期が早いかどうかは赤ちゃんの成長速度とはほとんど関連性はないといわれています。

寝返りしないまま大きくなっても、その後の成長過程に不都合があるわけではありません。体が成長すれば自分で勝手に寝返りできるようになりますよ。

赤ちゃんの寝返りの練習方法とは?

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どうしても他の子よりも遅れているのが不安なようであれば、赤ちゃんとのスキンシップをかねて自然な形で寝返りをサポートしてあげてみてはいかがでしょうか。

練習を始めるタイミングは、赤ちゃんが寝返りの仕草を見せるようになった頃です。赤ちゃんは腰と足をひねって寝返りをしようとするので、そのタイミングで上半身のほうを少し押してあげましょう。一度寝返りの感覚をつかむとあとは一人でできるようになる場合があります。

また、赤ちゃんからぎりぎり手の届かない位置におもちゃを置くと、それを取ろうとしてゴロンっと寝返りをすることもありますよ。

ただし、練習中に赤ちゃんが嫌がったり機嫌が悪くなったりするようならすぐにやめてあげてくださいね。

赤ちゃんが寝返りしやすい服装もあるの?

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寝返りをする時期には個人差があるといいましたが、赤ちゃん自身の筋肉の発達具合や興味だけでなく、動きやすい状態かどうかも関係しています。つまり、服装が影響することもあるのです。

当たり前ですが、肌着の上にロンパースを着たり、何枚も厚着をしているときは身動きしづらい状態です。筋肉が発達していない赤ちゃんは、1枚服を着ているだけでも、大人が思う以上に動きにくくなっています。

お風呂あがりで裸のときや夏など、薄着のときの方が寝返りをしやすいといえますね。生後5~6ヶ月頃が真冬に当たる場合は、服装も影響しているかもしれませんよ。

赤ちゃんが寝返りしない理由があるの?

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前述の通り、赤ちゃんが寝返りをするかどうかは「筋肉の発達」「興味関心」「環境」の主に3つが関係しています。

筋肉の発達具合や興味は個人差が大きいものですし、真冬に寝返りをさせたいからと薄着にさせすぎるのは本末転倒ですよね。寝返りができないだけで、体の異変がなければ病気があるわけでもないので、無理に寝返りをさせようと思う必要はありません。

赤ちゃんが寝返りをしなくても、「何か育て方が悪いのかな」などと自分を責めないでくださいね。

寝返りを始めた赤ちゃんは窒息に注意

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寝返りをし始めたばかりの赤ちゃんは自力でうつぶせになれても、寝返り返りで仰向けの状態に戻れない場合があります。寝返りしてうつぶせのままでいると窒息する恐れがあり、とても危険です。

寝返りはいつ始めるかわからないので、寝返りの仕草をしているようであればできるだけ赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。

また寝返りをしたときに顔の近くに柔らかい枕や寝具があると窒息のリスクが高くなるので、赤ちゃんの周りには余計なものを置いておかないようにしてくださいね。

赤ちゃんの寝返りの早い遅いは気にせず見守ろう

赤ちゃんが寝返りしないとパパ・ママは不安になるかもしれませんが、赤ちゃんは日々成長できています。寝返りが早いか遅いかではなく、日々の赤ちゃんの表情や仕草の小さな変化も見てあげて、たくさん褒めてあげてください。

他の子に比べて寝返りができるようになるのが遅かったとしても、「のんびり屋さんなのかな?」「きっと今は仰向けが好きなのね」と、温かく見守ってあげてくださいね。

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