妊娠4週目は着床を終えた赤ちゃんが成長を始める時期です。妊娠初期症状が現れるのか、体に何らかの変化があるのかなど色々と気になりますよね。
今回は、妊娠4週目の妊婦さんの体や赤ちゃんの状態、注意点などをまとめました。
妊娠4週目の妊婦さんの状態は?起きやすい症状って?
生理が28日周期で来ている人であれば、妊娠4週0日目はちょうど生理予定日にあたります。
生理周期は人によって違いますが、多くの人は妊娠4週目の間に生理が来なければ、妊娠している可能性があることがわかります。
妊娠4週目には、早い人であれば「妊娠超初期症状」が現れます。
妊娠超初期症状には、「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンが大きく関係しています。
hCGが着床後に分泌され始めることによって、体内のホルモンバランスが大きく変化して以下のような妊娠超初期症状が引き起こされます。
妊娠初期症状の例
● 微量の出血
● 胸が張る、痛くなる
● 体がだるい、眠い
● 腰が痛くなる
● おりものの量や質が変化する
● 腹痛、下腹部痛が現れる
● 頭痛がする
● 胃が痛くなる
● 気持ちが悪くなる、吐き気がする
● 頻尿、便秘、下痢になる
● 味覚、嗅覚が変わる
● 基礎体温が高い状態が続く
● 肌が荒れる
● 涙もろくなる
妊娠超初期症状の多くは、生理前に現れる症状と似ています。症状を自覚しても、「生理前かな?」と感じるだけで、妊娠したことに気づかないことも多いようです。
妊娠4週の赤ちゃんの状態は?
子宮の中では着床が完了し、受精卵は胚盤葉下層と胚盤葉上層と呼ばれる2層に分かれていきます。この時期の赤ちゃんは「胚」と呼ばれており、このあと成長するにつれて、「胎芽」、「胎児」と呼び名を変えていきます。
妊娠4週目からは、赤ちゃんの中枢神経や心臓、消化器、手足などの重要な器官がどんどん作られていきます。
赤ちゃんを守る胎嚢の中では、血液の成分が作られ始めていますよ。
妊娠4週目に注意しておきたいことは?
妊娠4週目に特に注意しておきたいことは以下の5つです。
薬を自己判断で飲まない
妊娠4週目からは、赤ちゃんの体の重要な器官が作られ始めていきます。
妊娠前に処方された薬やドラッグストアなどで購入した薬などを飲むと、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるので、自己判断では飲まないようにしてください。
体調が悪くなって病院を受診するときは、必ず妊娠している可能性があることを伝えましょう。
一般的な妊娠検査薬はまだ反応しない
一般的な市販の「妊娠検査薬」は、生理開始予定日の1週間後、つまり妊娠5週目以降から使えます。妊娠4週目に妊娠検査薬を使っても、正しく判定できず、妊娠しているのに陰性がでてしまうことがあります。
妊娠している可能性があると、できるだけ早く判断したいという気持ちになるとは思いますが、正しく判定するにはあと1週間待ちましょう。
どうしても早く知りたい人は、生理予定日頃から使える早期妊娠検査薬を使う方法もあります。
ただし、早期妊娠検査薬は医療用体外診断用医薬品にあたるため、一部のドラッグストアや調剤薬局でしか購入できません。事前に在庫があるかを店舗に確認しておくといいですね。
産婦人科を受診しても妊娠が確定しない可能性がある
早期妊娠検査薬などで陽性反応が現れたら、すぐに病院へ行きたくなるかもしれませんが、妊娠4週目ではまだ「妊娠した」と診断されない可能性があります。
病院では、エコー検査で「胎嚢が確認できたかどうか」で妊娠判断をしますが、一般的に胎嚢は、妊娠5週目頃に確認できるようになります(※1)。
そのため、妊娠4週目に病院を受診しても、胎嚢が確認できれなければ1週間後に再来院しなければなりません。
妊娠4週目で胎嚢が確認できたという人もいますが、妊娠5週目を過ぎてから受診するといいですよ。
つわりが起こる可能性がある
つわりとは、妊娠初期に起こる吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状の総称で、妊婦さんのうち50~80%がなんらかのつわり症状を経験します(※1)。
つわりには個人差が大きく、妊娠していても全くつわりが現れない人もいますし、妊娠4週目ではまだつわりや妊娠超初期症状がないことも多いです。
妊娠4週目でつわりがないからといって、「妊娠していないかも…」と不安に思う必要はありませんよ。
また、つわりがひどいと食事ができなくなって、赤ちゃんに栄養が届いているか不安に感じるかもしれません。
しかし、この時期の赤ちゃんはママの体に蓄えられた栄養で成長できるので、心配しすぎないでくださいね(※2)。
つわりの症状がある人は、自身の体調を最優先にして「食べられるものを、食べられるときに、食べられるだけ」摂取するように心がけましょう。
不正出血が起こることがある
特に妊娠4週目頃は、子宮内に残っていた着床出血が流れ出てくることなどがあり、不正出血が起こりやすい時期です。
妊娠初期に出血を経験する人は少なくないので、おりものがピンク色っぽくなっていたり、少量の血が見られたりしたときは、まず安静にして様子を見ましょう。
ただし、生理のときよりも出血量が多い場合は、速やかに産婦人科や救急外来を受診してください(※3)。
妊娠4週目からは自己判断で薬を飲まないようにしよう
妊娠4週から7週目までは「絶対過敏期」と呼ばれ、赤ちゃんの中枢神経や心臓、消化器、手足などの重要な器官が作られる時期です。
絶対過敏期の間は赤ちゃんは特に薬などの影響を受けやすいので、自己判断で薬を飲むのはやめてくださいね。体調が悪くなって病院を受診するときは必ず「妊娠している可能性がある」ことを伝えましょう。