生後3ヶ月の赤ちゃんは、生まれたときのほぼ2倍の体重にまで成長し、首がすわりはじめ、縦抱っこでも安定するようになります。睡眠時間が長くなるので、睡眠不足だったママも、少しまとめて眠れるようになってきたのではないでしょうか?今回は、生後3ヶ月の赤ちゃんについて、身長や体重、睡眠時間、育児のポイントをご紹介します。
生後3ヶ月の赤ちゃんの身長や体重は?

厚生労働省の発育曲線によると、生後3ヶ月の赤ちゃんの身長・体重の目安は、下記の通りです(※1)。
生後3ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
身長 | 体重 | |
男の子 | 57.5~66.1cm | 5.12~8.07kg |
女の子 | 56.0~64.5cm | 4.84~7.53kg |
生後3ヶ月の赤ちゃんの体重は、出産時に比べての約2倍に成長します。
ただし、発育曲線はあくまでも目安で個人差があるため、「発育曲線の中に収まっているかどうか」というよりは、それぞれの赤ちゃんの出生体重から増えていく身長・体重が、「発育曲線のカーブに添っているかどうか」が大切です。
生後3ヶ月をすぎると、体重の増加が少しずつゆるやかになります。
生後3ヶ月の赤ちゃんの特徴は?

生後3ヶ月になると、頬や腕、足に皮下脂肪がついて、ふっくらとした体型になります。
モロー反射などの原始反射が少しずつ消えたり、首がすわったり、うつぶせ寝にすると少しの間だけ頭を持ち上げることができるようになります。色々なことに反応する時期なので、たくさん話しかけてあげるといいですね。
赤ちゃんの主な特徴
- 首がすわりはじめる
- あやすと声をあげて笑うようになる
- 空腹感や満腹感がわかるようになる
- 昼夜の区別がつきはじめ、日中起きている時間が長くなる
- 自分の手の存在に気づき、じっとみつめるようになる
- 両手を体の前で合わせることができる
- ガラガラなどの軽いおもちゃを少しの間、握ることができる
首すわりの判断方法
- 腹ばいの状態にすると自分の力で頭を持ち上げることができる
- あお向けに寝かせ、両手を持ってひき起こすと首がついてくる
- 縦に抱いて体を傾けたときに首をまっすぐに保つことができる
生後3ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は?

生後3ヶ月頃の一般的な睡眠時間は、1日13~17時間です。昼と夜の区別がついてきて日中に起きている時間が長くなり、哺乳量が増えることで連続して眠る時間が長くなります。
夜の間も、まとまった時間寝るようになるので、ママもある程度の睡眠時間を確保できるようになってきますよ。
ただし、睡眠の時間や回数には個人差があるものです。自然な眠りを妨げないよう赤ちゃん自身のリズムをみながら、少しずつ生活リズムを安定させてあげましょう。
生活リズムを安定させるためには、起きたら朝日を浴びさせ、日中はお散歩や外気浴を取り入れ、毎日ほぼ同じ時間にお風呂に入れることがポイントです。
生後3ヶ月の授乳間隔・量・回数はどれくらい?

生後3ヶ月になると、これまで以上にあごの筋肉が発達し、母乳やミルクを一度に飲む量が増えます。赤ちゃんに満腹中枢ができるので、授乳のペースも整ってきます。
母乳の場合
授乳回数は1日6~8回ほどで、1回あたり左右10分ずつが目安です。1回の授乳でお腹いっぱいに飲む赤ちゃんもいれば、少しずつ何回も欲しがる赤ちゃんもいます。
飲む量が減ったり、飲み方にムラが出てきたりすることもありますが、体重が増えて機嫌がよければ、赤ちゃんのペースにまかせて授乳を続けましょう。
ミルクと母乳の混合の場合
生後3ヶ月になると母乳量が増えてくることもあるので、完全母乳に移行したいと考えるママもいます。完全母乳にする場合は、母乳の後にミルクを足すタイミングと量を調節していきましょう。
母乳が増えてきているようであれば、朝や午前中は母乳だけで試してみて、3時間くらいももつようであればミルクは与えなくていいでしょう。午後から夕方にかけては母乳の分泌が落ちやすい時間帯なので、足りなそうであればミルクを追加するようにしましょう。
ミルクを減らしたことで赤ちゃんの体重が増えなくなったときや母乳量が足りないと感じたときは、小児科や母乳外来で相談するようにしてください。
完全ミルクの場合
生後3ヶ月になると食欲がどんどん旺盛になり、たくさん飲む赤ちゃんもいますが、ミルクは栄養価が高いので、欲しがるだけ与えてしまうと赤ちゃんに余分な脂肪がついて、体に負担がかかることもあります。容量を守り、体重にあった適量を与えてくださいね。
生後3ヶ月の赤ちゃんとの生活は?遊び方は?

前述の通り、生後3ヶ月頃になると、起きている時間が長くなってきます。天気が良い日は、午前中に外気浴や散歩をして、刺激を与えてあげましょう。
生後3ヶ月の赤ちゃんの1日(例)
3:00 | 授乳① |
6:30 | 起床・授乳② |
7:30 | 遊び |
9:00 | 昼寝 |
10:30 | 授乳③ |
11:00 | 散歩 |
12:30 | 昼寝 |
14:30 | 授乳④ |
15:30 | 遊び |
16:30 | お風呂・授乳⑤(沐浴後の水分補給として軽く) |
19:00 | 授乳⑥・就寝 |
22:30 | 授乳⑦ |
1回の量をしっかり飲めている場合や、夜中に目を覚まさずよく眠っているときは、午前3時の授乳をスキップしてもかまいません。
生後3ヶ月頃の赤ちゃんは、感情が豊かになり、声を出して笑いはじめます。首が安定することで声がする方向に顔を傾けるようになるので、ガラガラなど音がするおもちゃを振ったり握らせたりしましょう。
おもちゃを握ったら口まで持っていき、なめて感触を確かめます。このような行動を繰り返して、そのおもちゃがどんなものなのか確認することで脳が発達するので、やめさせたりせず見守ってあげましょう。
あやすと嬉しそうな声をだすことや、笑いかけてくることもあります。追視など、動くものを目で追わせるような遊びもおすすめです。
生後3ヶ月のお世話のポイントは?便秘や下痢のときはどうしたらいい?

生後3ヶ月頃は便秘や下痢になりやすい時期です。水分不足、運動不足、粉ミルクとの相性が悪いなど、赤ちゃんは些細な変化で便秘になりやすくなります。
下痢の場合、うんちがまだ固形ではないため、正常なのか下痢なのかの判断をつけにくいですが、状態によっては感染症の可能性もあるので気をつけましょう。
生後3ヶ月頃の便秘の対処法
機嫌が良ければ、おへその周りで「の」の字を描くなどマッサージをしながら様子をみます。赤ちゃんの機嫌が悪く、食欲がない、うんちが水分を含まず固い状態であれば、綿棒浣腸も効果的です。
体質にも個人差があるので、毎日便が出ないからといって必ずしも便秘というわけではありません。
生後3ヶ月頃の下痢の対処法
消化不良やアレルギーによって下痢が起こることもあります。食欲があり、機嫌が良いときは、うんちが多少柔らかくても心配する必要はありません。
普段より排便の回数が多く、便に血が混じる、なんとなく元気がない、母乳やミルクをあまり飲まない、38.5度以上の熱があるといった場合は、すぐに受診しましょう。
生後3ヶ月頃は健診の時期!チェックする項目や持ち物は?

生後3~4ヶ月頃には乳幼児健診があるので忘れずに受けましょう。健診は地域の保健所で行われることがほとんどです。赤ちゃんの成長・発達についてだけでなく、母乳や産後のママの体の回復のことなど悩みや困ったことがあれば相談してみてくださいね。
3ヶ月健診でチェックする主な内容
- 首のすわり具合
- 股関節の開き
- 視覚・追視・斜視
- 聴覚
- 立ち直り反射
- 斜頸(首回りにしこりがないか確認)
- あやしたときの反応
- 先天性の病気がないかなどをチェック
健診時の持ち物
母子手帳、おむつセット、着替え、授乳ケープ、粉ミルク・お湯、おもちゃ、大きめのタオルやブランケットなど、基本のお出かけセットは必須です。また、事前に送られてきた受診票や問診票も忘れないようにしましょう。
健診時の服装
健診時の服装は季節によりますが、コンビ肌着にロンパースが基本です。普段、着せ慣れていて着脱しやすい服装を選びましょう。
生後3ヶ月の赤ちゃんの成長を楽しもう
生後3ヶ月頃の赤ちゃんは、いろいろな表情をしたり、あやしたら反応したりするので、育児が楽しくなっていく時期です。ママやパパが近づくと足をバタバタさせたり、泣いて抱っこを要求したりと自分のお世話をしてくれる人の区別もつきはじめます。
生後3ヶ月頃は、授乳やおむつ替えなど日々のお世話は大変ですが、赤ちゃんとの絆を感じながら、一緒に過ごす時間を楽しめるといいですね。