赤ちゃんが成長するにつれて、うんちの回数は減っていくので、「もしかして便秘?」と感じることもありますよね。赤ちゃんの便秘は、母乳やミルク、離乳食など食事と関係が深く、月齢によっても原因が異なります。今回は、赤ちゃんの便秘について、症状や月齢別の原因・解消法をご紹介します。
赤ちゃんの便秘とは?どれくらいうんちがでないと便秘なの?

赤ちゃんに便秘症状が出るのは、決して珍しいことではありません。元気で食欲があり、スムーズにうんちが出ていれば、1~2日排便がなかったとしても、それがその子のペースなので問題ありません。しかし、以下のような症状が見られる場合は、便秘の可能性があります。
- ● 3~5日以上うんちが出ない
- ● うんちが少量しか出ず、硬い
- ● 母乳やミルク、離乳食を食べてもすぐもどしてしまう
- ● 母乳やミルクを飲まない、ご飯を食べない
- ● 眠たくもないのに、ぐずる
- ● 大きい声で泣き続けて機嫌が悪い
- ● お腹がパンパンに張はっていて、ぽっこりしている。触ると硬い。
次からは、赤ちゃんの月齢別に、便秘の原因と解消法についてご紹介します。
赤ちゃんのうんちがでない原因は?

ここでは、赤ちゃんの便秘の原因について、新生児期からの成長別にご紹介します。
新生児期・生後1~4ヶ月の便秘の原因
生後間もない時期の便秘は、腸の発達や授乳回数の減少によるものが多く、便秘というよりは排便ペースの変化だといえます。
しかし、まれに母乳の量が足りないといった理由や、完全ミルクで育てている場合は消化に時間がかかるといった理由で便秘がちになることがあります。
体重がなかなか増ず母乳やミルク不足が疑われる場合は、医師や保健師に相談して、ミルクを足していきましょう。便秘解消効果のある粉ミルクもあるので、種類を変えてみるのも一つの方法です。
生後5~8ヶ月の便秘の原因
生後5ヶ月頃から離乳食がはじまります。赤ちゃんの食生活が変化すると、腸内環境にも変化が起こり、赤ちゃんの体の中でも便をためられるようになっていきます。そのため、新生児期~低月齢期に比べてうんちの回数が減ります。
また、離乳食が進むにつれて母乳やミルクを飲む量が減ることから、便の水分量が不足して便秘が起こることもあります。
3~4日に一度、スムーズに便が出ていれば心配する必要はありませんが、排便の際に苦しそうだったり、硬いうんちが続いたりしているときは、対策をしていきましょう。
生後9~11ヶ月の便秘の原因
離乳食が進んで、様々な食材を食べられるようになる時期です。しかし、食物繊維が不足していたり食べる量が少なかったりすると、便秘になることがあります。
また、よく食べていても水分が不足している場合、便が硬くなり便秘を引き起こします。さらに、硬いうんちが赤ちゃんの肛門を刺激しすると、痛みを感じて心理的にうんちをしたくなくなってしまうこともあります。
赤ちゃんの便秘の解消法は?

赤ちゃんの便秘の原因がわかったら、時期にあった解消法を試していきましょう。
新生児期・生後1~4ヶ月の便秘解消法
この時期の便秘の予防や対策には、マッサージや浣腸がおすすめです。
「の」の字マッサージ
3~4本の指と手のひら全体でやさしくなでながら赤ちゃんのお腹に「の」の字を描くように、おへそを中心に時計回りでマッサージをします。お腹に大きな円をゆっくり描くようにしましょう。
足のストレッチマッサージ
赤ちゃんをあおむけに寝かせて両足首を優しく持ってあげて、「右、左、右、左」と両足を交互に動かします。
赤ちゃんの腿と膝がお腹にあたることで腸を収縮させて刺激し、便秘解消を促します。リズムに合わせて、歌を歌いながら楽しくマッサージするのもおすすめですよ。この動きを2〜3分くらい続けてください。
おしりのマッサージ
赤ちゃんの肛門のすぐ上あたりを指で押したり、軽くとんとんとたたいたりしてマッサージをします。ママの爪がささったり、強く押しすぎたりしないように気をつけてくださいね。
綿棒浣腸(かんちょう)
ベビーオイルやワセリンをたっぷり含ませた綿棒を、肛門に挿れて刺激するのも便秘解消に効果があります。綿棒で円を描くようにゆっくりマッサージしてあげましょう。
生後5~8ヶ月の便秘解消法
水分不足が原因で便秘が続いているときは、離乳食の後に、母乳やミルク、麦茶、白湯などを多めに飲ませるるようにしましょう。
ヨーグルトなど乳酸菌を多く含む食品や果物のペーストなどを食べさせてあげるのも効果的です。
生後9~11ヶ月の便秘解消法
離乳食に、さつまいもや青菜といった食物繊維を多く含んだ野菜やヨーグルトなどの乳酸菌を加えてみましょう。
また、はいはいや伝い歩きができるようであれば昼間に積極的に体を動かして、腸を動かす環境作りをすることも大切です。体を動かすことでお腹が空き、自然と食事が進み、うんちの量が増えますよ。
この時期は赤ちゃんの体に生活リズムが身についてくる時期でもあります。食事や睡眠の時間を規則正しくすることで、便のリズムも整って便秘の解消が期待できます。
赤ちゃんの便秘が続くときはどうする?

上記の解消方法を試してみたけれど、うんちが全く出る気配がない、という場合は、小児科を受診しましょう。赤ちゃんの便秘症状にあわせて、専用の機械で浣腸を行ったり、内服薬を処方してくれたりします。
休日や夜間などで小児科に連れて行かれないときは、家庭で浣腸をしたり、市販薬を飲ませたりするという手もあります。
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赤ちゃんのうんちがでないときの注意点は?

赤ちゃんの便秘が続いてうんちが硬くなると、腸粘膜に傷がついたり肛門周りが切れたりすることで、血が混じったうんちが出る場合があります。通常は、便秘が解消されれば治まります。
しかし、血が混じったうんちが数日間続いたり、いちごジャム状の血便や全体的に黒っぽい血便が出たりしたときは、病気が原因の場合があるため、早めに病院を受診しましょう。
普段から、赤ちゃんのうんちの色や状態をよく観察することが大切です。
赤ちゃんのうんちが出なくても焦らないで
赤ちゃんの便秘には、様々な原因があります。赤ちゃんのうんちが出ないときも焦らず、まずは原因をしっかりと探り、月齢にあった適切な対策をしていきましょう。
言葉が話せない赤ちゃんにとって、うんちは健康のバロメーターです。頻度だけでなく、色や臭い、形状、硬さを日々チェックすることを忘れないでくださいね。
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