生後間もない赤ちゃんにミルクをあげることは、ママ・パパになって初めて経験する人も多いですよね。お産の入院中にミルクの作り方や飲ませ方の指導がある産院もありますが、多くのママ・パパは初めてのことに戸惑ってしまうもの。そこで今回は、生後1・2・3・4週間の赤ちゃんにあげるミルクの量、むせたり吐き戻したりするときの注意点についてご説明します。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんのミルクのあげ方は?

生後1・2・3・4週間の赤ちゃんが母乳を欲しがったら、いつでも、何回でも授乳しても良いとされています。
しかしミルクの場合、母乳とは消化時間や栄養が違うため、生後1・2・3・4週間の赤ちゃんには、次の授乳までの間隔を3時間以上あけて授乳します。
また、一度にたくさん飲ませるのではなく、3時間おきに少量のミルクを回数多く飲ませ、母乳と同じリズムを作るようにします。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんは生活リズムが安定していないため、寝る時間も起きる時間も不規則です。
次の章では、完全ミルク育児をしている場合の、生後1・2・3・4週のミルクの目安量・回数をご説明します。生後1・2・3・4週間の赤ちゃんの体重が順調に増えているなら、ミルクの量・回数については神経質になり過ぎる必要はありません。
ミルクをあげる予定の時間に赤ちゃんが寝ていても、無理やり起こして飲ませなくても大丈夫ですよ。
生後1週間のミルクの量・回数は?

生後1週間は、産院で過ごす期間です。基本的には産院の助産師さんの指導通りにミルクをあげましょう。
1回あたりのミルクの目安量としては、生後0日で10ml、以降は1日ごとに10mlずつ追加(生後1日20ml、2日30ml…6日70ml)していきます。
上記の量のミルクを3時間ごとにあげ、1日8回が目安の回数です。
例:生後2日は、1回あたり30mlを8回
生後2週間のミルクの量・回数は?

生後2週は、退院して、初めて自宅での育児となる週。
産院で覚えたことを、ママとパパだけで実践するときです。日々体重を計りながら、赤ちゃんの様子を見てミルクをあげましょう。
生後11日目までは、生後1週間のときと同様、1回あたりのミルクの量を1日ごとに10mlずつ追加していきます。具体的には、下記が生後2週間のミルクの目安量です。
- 生後7日目:1回80ml
- 生後8日目:1回90ml
- 生後9日目:1回100ml
- 生後10日目:1回110ml
- 生後11日目:1回120ml
- 生後12日以降:1回120ml(1日トータル960ml以下になるようにする)
1週目同様に3時間ごとにミルクをあげ、1日8回が目安の回数です。
生後3・4週間のミルクの量・回数は?

少しずつ、ミルク育児にも慣れてきた頃でしょうか。
赤ちゃんも、安定して一度に多くの量のミルクを飲むことができるようになります。生後3・4週間の1回の目安量は120mlです。3時間ごとにあげましょう。
4週間が過ぎると、1ヶ月健診があります。
このときに不安があれば、お医者さんや助産師さんに相談しましょう。体重の増え具合などをみて、「1回あたりのミルクの量を●●ml増やしましょう」などの具体的なアドバイスがもらえますよ。
母乳とミルクの混合育児の場合、量や回数はどうする?

生後1・2・3・4週間頃だと、母乳の出が思わしくないなどの理由から混合育児にしている人も多いのではないでしょうか。
その場合、まず、赤ちゃんがお腹が空いた状態で母乳からあげ、足りていないようだったら様子を見ながらミルクを追加する方法だと、過不足がわかりやすいですよ。
赤ちゃんがたくさん吸うことで母乳の分泌は促されるので、完全母乳育児を希望するママにもこの方法がおすすめです。
母乳と混合にしている場合のミルクの量や回数は、母乳の出により異なってきます。
母乳を飲む量は、ママと赤ちゃんの状態によって毎回異なります。ミルクをどれくらい足せばよいかわからないときは、授乳前後に赤ちゃんの体重を測り、「直母量(1回あたりの哺乳量)」から追加するミルクの量を調整するとよいでしょう。
授乳後の赤ちゃんの体重は、基本的に、母乳を飲めたぶんだけ増えています。
この場合、体重計はベビー専用のスケールを使うと正確に測ることができます。ベビースケールはレンタルも可能なので、気になったらチェックしてみてくださいね。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんにミルクを授乳するコツは?

赤ちゃんが、哺乳瓶からうまくミルクを飲んでくれないという悩みを持つママ・パパも多いですよね。
赤ちゃんも吸うことに慣れていなかったり、吸う力が発達していなかったりするときです。赤ちゃんがミルクを上手に飲めるように、ママ・パパがサポートしてあげてくださいね。
ここでは、赤ちゃんに上手にミルクを飲んでもらうポイントをご紹介します。
おっぱいから飲ませるイメージで
自分のおっぱいから母乳をあげている様子をイメージし、その姿勢で赤ちゃんにミルクをあげるようにしましょう。
赤ちゃんを横抱きにして少し頭を起こしてあげると、赤ちゃんも飲みやすく、ママ・パパも飲ませやすくなります。
また、赤ちゃんがおっぱいを飲むときは、乳首だけでなく乳輪部分までくわえ込みます。哺乳瓶を使うときも同じように、しっかりくわえさせましょう。
ちょうどいい温度で飲ませる
赤ちゃんにミルクを飲ませる前に、必ず手首の内側にミルクを垂らし、人肌(体温)程度のちょうどいい温度かどうかを確認してから飲ませてあげてください。
冷たすぎるミルクを飲むと赤ちゃんの体温が下がってしまい、熱すぎると赤ちゃんはやけどしてしまう恐れがあります。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんがミルクを飲んでむせる・吐く!対策は?

生後1・2・3・4週間の赤ちゃんは胃の形が縦型になっているため、ミルクを吐き戻したり、むせたりすることも少なくありません。
せっかく飲んだミルクを吐くと、量が足りているのかわからなくなりますし、なによりも赤ちゃんが苦しそうで可哀想ですよね。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんがむせたり吐いたりしないようにするために、以下のような対策をとりましょう。
寝かせたまま飲ませない
赤ちゃんを寝かせたままミルクを飲ませたほうが、ママやパパの腕や体が楽かもしれません。
しかし、この状態で赤ちゃんにミルクを飲ませてしまうと、赤ちゃんの気管にミルクが入りやすくなってしまい、むせたり吐いたりしてしまいます。また、口からこぼれ落ちたミルクが耳に入り、中耳炎を引き起こす可能性があります。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんにミルクを飲ませるときは、少し頭を起こしてあげた状態で飲ませてあげてくださいね。
飲んだ後はげっぷをさせる
つい忘れてしまいがちですが、授乳後にげっぷをさせないと、吐き戻しの原因になります。嘔吐物により窒息につながることもあるので、ミルクを飲ませた後は、げっぷをさせましょう。
5分経ってもげっぷが出なければ、寝かせるときに嘔吐物がのどに詰まらないようタオルなどを背中に入れ、少し横向きにしてあげてください。
生後1・2・3・4週間の赤ちゃんのミルク授乳は間隔や量を気にしすぎないで
赤ちゃんへの授乳は、最初は慣れなくて戸惑うこともありますよね。
生後1・2・3・4週間頃は、赤ちゃんがうまく飲んでくれずに焦ったり、いら立ってしまったりすることもあるかもしれません。
しかし、授乳は毎日のこと。慣れていけば徐々に手際よくミルクを作り、上手に赤ちゃんに飲ませてあげられるようになりますよ。
ミルクの量や間隔を目安通りにしようと考えすぎると、ストレスが溜まってしまいます。
赤ちゃんの胃の大きさには個人差がありますし、一度にごくごく飲む赤ちゃんもいれば、少しずつしか飲まず、頻繁におなかが空いて何回も授乳しなければいけない赤ちゃんもいます。
いずれも体重が増えていれば問題がないので、日々の赤ちゃんの体重や様子をしっかり見てくださいね。