母乳ダイエットで痩せる!授乳中に消費するカロリーは?

記事監修 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 続きを読む

「何も努力していないのに、母乳をあげているだけで痩せた!」という体験談を耳にしたことはありませんか?これは「母乳ダイエット」という産後のダイエット法のひとつで、手軽に体型を元に戻すことができると、産後ママの注目を集めています。そこで今回は、母乳ダイエットとはどんなものなのか、どうすれば成功できるのか、などについてまとめました。

母乳が出る仕組みはどうなっているの?

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妊娠中は、胎盤からエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが分泌されています。しかし出産して胎盤が体外に排出されると、これらのホルモンが急激に減少し、今度はプロラクチンという母乳を生成するためのホルモンが乳腺に活発に働きかけて母乳の生産が始まります。

ママの血液を主な成分として生産された母乳は乳管という管を通り、赤ちゃんが乳首を吸う刺激によって、さらにオキシトシンというホルモンが作用し、乳腺の周りの筋肉を収縮させ母乳を乳房からポンプのように押し出します。

なぜ母乳育児だと痩せるの?授乳中のカロリー消費は?

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母乳育児を続けていると、前述したような体の働きによって1日に約500kcalを消費するといわれています(※1)。これは1時間以上ジョギングをしないと消費できないカロリー量です。

1日赤ちゃんにおっぱいをあげていると、運動せず体に負担をかけない状態であっても、このようにかなりのカロリーを消費することができます。そのため、母乳育児をすることでダイエット効果が期待できるんですね。

完全母乳育児と混合育児で母乳ダイエットに差が出るの?

粉ミルク

完全母乳育児は赤ちゃんが母乳だけを摂取することになるため、ママ側も相当な量のカロリーを消費することができます。一方、混合育児の場合、赤ちゃんはミルクも飲むので、ママが母乳で消費できるカロリーも完全母乳育児よりは少なくなります。

母乳ダイエットという面だけにおいて考えると、ダイエット効果は低いといえますよね。完全母乳にするか、混合母乳にするかはママのダイエット効果だけを考えて決めるものではありませんが、母乳の出がよく母乳ダイエットの効果を最大限に受けたいのであれば、完全母乳育児を選ぶという考え方もありますよ。

母乳ダイエットを成功させるコツは?

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完全母乳にしたいけど母乳の分泌がうまくいかないという人もいますよね。しかし、食事と母乳の質・量の関係ははっきりしていませんが(※1)、母乳外来でも食事の指導はされており、実際の現場では経験則として食事と母乳の質・量には関係があると考えられています。

先輩ママの体験談でも「●●を食べたらすぐに胸が張った」というものも多く、母乳は主に血液でできているので、できるだけ食べ物には気を配りたいですよね。

また完全母乳でも、授乳による1日の消費カロリー以上に食事や間食でカロリーを摂取していては、効果がないのは当たり前のこと。特に授乳中は、すごくお腹が空くものなので食事内容にも気をつけないと「母乳ダイエット」を成功させることは難しいものです。

母乳をあげているから何を食べても太らないというわけではありません。母乳として体内でつくりかえることができなかった糖質や脂質は無駄な脂肪に変わることもあります。食べる時間帯や栄養バランスを考えて、バランスよく食べるようにしましょう。

母乳ダイエットを成功させる食生活とは?

和食

ここでは母乳の量や質を保ちつつ、授乳中のカロリーバランスをうまく取ることができる食生活についてご紹介します。

和食中心にする

WHOも、「根拠ははっきりしていないが、塩分や脂肪分が高い食事を続けていると、乳腺炎になりやすいと考えられている」としています(※2)。塩分や脂肪分の多い洋食はできるだけ避けて、和食を中心とした食事にしましょう。

また、和食には豆腐や鶏肉などの低カロリー・高タンパクの食品や、根菜など体を温める食品が多いので、栄養分をしっかり摂りながら無理なく体重を落とすことも可能です。

あたたかい飲み物を飲む

血行が良いと痩せやすい体になるだけではなく、乳腺炎予防やリラックス効果もあります。水分補給をするときには、あたたかい飲み物を飲んで血行を促進させるようにしましょう。糖質の高いジュースは避けることをおすすめします。

ただし、乳腺炎で熱が出たときは、熱すぎる飲み物や、飲む量には注意してください。症状を悪化させてしまう場合もあります。

食物繊維をたっぷり摂る

食物繊維が多い食材は腹持ちがよく、代謝をアップさせるのでダイエット効果があるのは有名ですよね。また繊維質が脂を吸着してくれるため、脂分が体内に吸収されるのを抑えてくれる効果もあり、乳腺炎予防にもつながります。根菜や海藻などを多く食べ、寒天をデザート代わりにするのも効果的です。

おやつは和菓子

母乳育児をしていると、糖質が低いものがいいと分かっていても甘いものがほしくなりますよね。そんなときには脂質が低い和菓子がおすすめです。

しかし、和菓子でもお餅はカロリーが高いので、食べ過ぎないように注意してください。前述のように、食物繊維も豊富な寒天を使ったゼリーなどもいいですね。

母乳ダイエットをしても、痩せない…減らない…

体重計 メジャー

もちろん「完全母乳育児でも、なかなか痩せない」という人もいます。ママの体質や赤ちゃんの母乳を吸う力などの条件も大きく影響しているため、効果に個人差はあるものなのです。

赤ちゃんが欲しがっていないのにもかかわらず無理やり母乳をあげるようなことはせず、ゆったりした気持ちで母乳育児に取り組むようにしましょう。

母乳だけで痩せるのは難しいと思ったら、体操や骨盤ケアグッズなどを使って行う、他の産後ダイエットを試してみてくださいね。

母乳ダイエットは健康的な生活にも

ママ 赤ちゃん 抱っこ キス

母乳ダイエットを始めると自然と食生活に気を配るようになります。「赤ちゃんの成長にいい影響を与え、乳腺炎になりにくく痩せやすい食事」が母乳ダイエットでは重要ですが、これは日々の健康的な生活のためにも必要なものでもあります。

ダイエット目的でなくとも、今回ご紹介した食事方法のコツを、今日から実践してみてくださいね。

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