【産後のむくみ】足や顔がむくむ原因と解消法を紹介!

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

産後のママは、ホルモンバランスや生活習慣の変化から、体調が変わりやすい時期です。慣れない育児でヘトヘトなうえに、体がむくんでしまうのは、ママにとって頭の痛い問題ですよね。特に母乳育児中で生後間もない赤ちゃんに頻回授乳をしているママはむくみを感じやすい傾向にあります。今回は産後のむくみについて、原因や解消法、足や顔のむくみがいつまで続くのかなどをご紹介します。

そもそも「むくみ」ってなに?

日本人 女性 考える

「むくみ」とは、体内に余分な水分(血しょう成分)が溜まっている状態のことです。静脈が詰まったり、リンパ液の流れが滞ったりして、細胞と細胞の間に水分が溜まっていくとむくみが起こります。

むくみは、基本的に体のどこにでも起こる可能性がありますが、むくみを感じやすい場所としては足、顔、手の指などが挙げられます。

産後に足や顔のむくみがひどい!原因は?いつまで続くの?

ノート チェック ペン 付箋

産後に足や顔などがむくむ原因は、主に出産による体と生活習慣の変化にあります。具体的には以下の通りで、むくむ状況をさまざまな要因が作り出しているのが分かります。

出産により急激な血液減少が起こる

妊娠中は妊娠前に比べて、血液量が3~5割ほど増えています(※1)。しかし、産後は子宮への血液供給量が減少し、体は妊娠前の血液量に戻ろうとしていきます。その過程でむくみが現れやすくなります。

このむくみは出産による一時的なものなので、産褥期(さんじょくき、産後6~8週)を過ぎれば自然と治まっていきます。

座って授乳する時間が増える

分娩後、横になって安静に過ごす時期が終わり、座って授乳したりする時間が長くなると、水分が体の下の方へ移動することで、足がむくみやすくなります。

特に新生児期から生後2~3ヶ月頃までは頻回授乳で1日10回以上授乳することもあります。この時期は特にむくみが出やすくなるので、対処が必要になります。

自律神経が乱れる

産後はホルモンバランスの変化や慣れない育児のストレスで、自律神経が乱れがちです。すると、血液の流れが悪くなり、結果的にむくみが起こりやすくなります。

運動不足や寝不足で基礎代謝が悪い

産後は体力がまだ回復しきっておらず、家事で体を動かすこともままなりません。当然、しばらくは運動をすることもできず、さらに赤ちゃんのお世話が忙しくて、寝不足になることも日常茶飯事です。

運動不足と寝不足は基礎代謝を下げ、血流を悪化させ、ひいては、むくみを引き起こします。

産後のむくみはどうしたら解消できるの?

体 足 足湯

産後すぐのママは、出産からの体力回復がまだ完全ではありません。体調に悪影響が出ないよう、無理のない範囲で以下のむくみ対処法を実践してみてください。

適度に運動をする

適度な運動をすると、リンパの流れも良くなり、水分の排出を助けてくれます。産褥期の運動としては、産褥体操がおすすめです。むくみを解消してくれるだけでなく、産後の体の回復を促してくれる効果も期待できます。

産後の1ヶ月健診が終わったあとであれば、ヨガやピラティス、骨盤スクワットも産後のむくみ対策におすすめです。関連記事でそれぞれのやり方を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

食事の減塩を心がける

むくみが気になるときの食事では、減塩を心がけましょう。塩分摂取が過剰になった場合、体内の塩分濃度を下げようと、水分を溜め込む働きが強くなり、むくみがより一層ひどくなってしまうことがあります。

減塩味噌や減塩梅干しを利用したり、しょうゆやドレッシングを料理にかけるのではなく、つけて食べるようにしたりと、ちょっとした心がけで減塩はでき、むくみ対策に繋がります。

カリウムを摂取する

カリウムには、体内に含まれる塩分を尿や汗として排出する作用があり、むくみ解消に効果的です。カリウムを多く含む食品としては、納豆やほうれん草、パセリ、アボカドなどの野菜や、こんぶ、ひじき、わかめなどの海藻類が挙げられます。

杜仲茶(とちゅうちゃ)、ハトムギ茶、ドクダミ茶、柿の葉茶などのお茶はノンカフェインでカリウムも含まれているので、授乳中でむくみが気になるママにもおすすめの飲み物ですよ。

足を上げて横になる

足を高くして横になると、血流がよくなり、むくみが和らぐことがあります。授乳クッションや丸めたタオルを足の下に置き、足を床から10~15cm上げた状態にしましょう。

足を高くしすぎると、足の付け根のところにある静脈が圧迫されてしまうので、適度な高さを心がけてくださいね。

足湯をする

血行をよくする足湯は、むくみ解消に効果的です。特に、産後1ヶ月ほどは入浴を避けた方がいいので、足湯はおすすめです。リラックス効果もありますよ。

足湯は家でも簡単にできます。浴槽や洗面器に、足首まで浸かる量のお湯を入れるだけです。足湯のあとに、足に冷水をかけて血管を収縮させる温冷浴も、血流を良くし、むくみを解消する効果が期待できます。

マッサージをする

マッサージを行うことでリンパの流れを良くし、体内に溜まった老廃物の排出を促すと、むくみ解消につながりますよ。足湯や入浴をし、血流を良くしてからマッサージを行うと、むくみにより効果的です。

むくみ用の着圧ソックスを使う

むくみを解消する目的で作られたソックスは、履いているだけでいいので、家事と育児で忙しいママの心強い味方。むくみ用ソックスとして人気なのが、足首からふくらはぎにかけて圧力をかける着圧ソックスです。

産後のむくみで注意が必要なのは?

医師 医者 診断 診察 病院

産後の体の変化によるむくみは、体が回復していくにつれて自然と治まっていくので、それほど心配はいりません。

ただし、妊娠中に妊娠高血圧症候群と診断されていて、産後にむくみが出たときは、注意が必要です。重症の場合、産後も高血圧や尿蛋白が現れることもあります。

また、稀ですが産褥期に深部静脈血栓症を発症することもあります。特に自覚症状がないケースもありますが、片方の足に疼くような痛みやむくみが見られる場合、注意が必要です(※1)。

産後のむくみがどうしてもつらかったり、ほかにも体の異変があったりする場合は、念のため病院を受診しましょう。

産後のむくみを解消するために、毎日少しの時間を作ろう

家族 赤ちゃん 新生児 日本人

地道なセルフケアで、むくみ解消を促すことは可能です。産後は育児で忙しく、自分の体は二の次にしてしまうママも多くいますが、赤ちゃんが寝ているときや、旦那さんや家族にお世話をしてもらっているときなど、手が空いた時間に少しずつむくみのケアをしてあげてください。

産後のむくみは生理現象なので、対策をしても治まらない人もいますが、できるだけ赤ちゃんとの生活を気持ちよく過ごせるように、イライラせず、前向きに過ごせるといいですね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう