臨月の体重の増え方はどのくらいが適正?ダイエットのコツは?

記事監修 助産師 菊池 はるな
菊池 はるな 茨城県立中央看護専門学校助産学科卒業後、総合周産期センターの産婦人科・NICU勤務を経て、現在は横浜のあおのウィメンズクリニックに勤務。また世田谷のみくりキッズクリニックで母乳外来を担当しています。お... 続きを読む

「臨月に体重増加が止まらない!」と悩む妊婦さんは多くいます。特に、妊娠初期から中期にかけて食べつわり(食べないと気持ち悪くなるつわり)の症状があった妊婦さんは、体重が増え続けたまま臨月を迎えやすいものです。今回は臨月の体重増加の目安と、おすすめのダイエット法についてご紹介します。

臨月に体重が増えやすい理由は?

メガネ ノート

臨月に体重が増加しやすい主な原因は、妊婦さんの体の変化にあると考えられています。

運動不足になる

臨月はお腹が重くなるため、家事が思うようにできず、歩くスピードもゆっくりになります。また、大きなお腹を抱えて動くこと自体が億劫になりがちです。

こうしたことから、臨月は運動不足になって、体重が増えやすくなるのです。特に、仕事をしていた妊婦さんは産休に入ると、通勤がなくなることで運動量が急激に減ってしまいます。

食欲が出て食べ過ぎてしまう

臨月で出産間近になると赤ちゃんが子宮の下の方へ下がるため、胃への圧迫感が弱くなって食欲が増してきます。テレビやスマートフォンを見ながら、ついついお菓子に手を伸ばしてしまう、なんていう人も。間食や食べ過ぎには注意が必要な時期です(※1)。

臨月の体重増加の目安は?

体重計

厚生労働省が定める妊娠中の体重増加の目安は、肥満レベルをあらわすBMIという数値をもとに決められます。BMIは、〔妊娠前の体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)〕という数式を使って算出されるので、誰でも簡単に計算できますよ(※2)。

妊娠中の体重増加目安

BMI 体重増加の目安
18.5未満(痩せ気味) 10~12kg
18.5~25(標準) 7~12kg
25以上(太り気味) 個別対応

また、妊娠中期から末期における一週間あたりの体重増加量は、BMI25未満で300~500gとされています。

ただしこれらの数字はあくまで目安であり、この数字より多かったり少なかったりするからといってそれ自体が問題になるわけではありません。

状況や体質によっても異なるので、かかりつけの医師の指示に従うようにしてください。

臨月に体重が増えすぎると、どんなリスクがある?

妊婦 妊娠後期

「体重が増えるのはエネルギーが蓄えられている証拠だから、むしろ増えすぎるぐらいが、ちょうどいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。ただし、臨月に体重が増えすぎると、以下のようなリスクを伴います(※1)。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は、高血圧による頭痛やむくみを引き起こします。妊娠高血圧症候群になると、様々な合併症を引き起こすリスクが高まり、出産予定日より前に赤ちゃんを産まなくてはいけなくなる可能性もあります。

妊娠糖尿病

食べ過ぎたからといってすぐに妊娠糖尿病になるわけではありませんが、血糖値が高いと診断されている人は気をつけてくださいね。

赤ちゃんの血糖値が低くなる新生児低血糖症などのリスクが高まり、食事療法で血糖値を下げられない場合にはインスリンを投与しなければいけない場合もあります。

難産

体重が増えすぎると、産道にお肉がつき赤ちゃんが通る道が狭くなることで微弱陣痛の可能性が高まり、分娩に時間がかかってしまったり、赤ちゃんと胎盤が体外に出たあとも出血が止まらない「弛緩出血」になったりすることもあります。

臨月に体重増加しすぎた!おすすめのダイエット法は?

妊婦 散歩 カップル

先にも述べたとおり、臨月で体重が増えすぎたからといって、必ずしも問題になるわけではありません。ただし場合によっては、医師から体重増加を抑えるように指導を受けることがあるかもしれません。

臨月にできる、体重の増加を抑える方法としては、以下のものがあります。ただしくれぐれも無理はしないでくださいね。

食事に気をつける

天ぷらや唐揚げといった油もの、ケーキやアイスクリームといった甘いものは、できるだけ控えるようにしましょう。そして、バランスよく栄養を摂取しながら、海藻類やキノコ類などの低カロリーの食べ物を積極的に食事に取り入れてみてください。

ただし、過度に食事の量を減らさないことが大切です。食事制限をしてしまうと、お腹の赤ちゃんに届く栄養が少なくなるだけでなく、妊婦さん自身が貧血といった体調不良になってしまう恐れがあります。

夜遅くに食べるのも注意が必要です。夕飯はできるだけ早く済ませたり、どうしても食べたいときは甘いものやカロリーの高いものは朝やお昼に食べるようにしましょう。食事を記録する「レコーディング」もお勧めです。

適度に運動する

臨月に入ってからできる運動としては、散歩、マタニティヨガ、マタニティスイミング、スクワットがあります。そのなかでも、特におすすめなのが散歩とスクワットです。

散歩は自分のペースで無理なくできるうえに、外の景色が楽しめて、気分転換になります。自宅近くを30~40分ゆっくりと歩くだけでも、効果的ですよ。

スクワットは、子宮や膀胱を支えている骨盤底筋を鍛えることができ、安産効果があります。お腹が大きくバランスを崩しやすいため、手すりや机などを支えにして行いましょう。

妊娠中に運動で体重を減らすのは難しいですが、体重増加をできるだけ適正にするため、お産に向けて体力をつけるため、また陣痛が早く来るためにも、体調がいいときはできる範囲で運動をするようにしてくださいね。

毎日体重を計る

毎日体重を計っていると、体重管理の意識が高まり、余分な間食を減らせたり、運動への意欲を上げたりすることができます。アプリや手帳を使って、体重の変動を記録してみましょう。

臨月も体重が増えすぎないように体を整えて

妊婦 リラックス

「過度に体重が増えると出産時のリスクが高まる」と聞くと、少し不安に感じるかもしれません。

しかし臨月であれば、体重管理は続けながらも、出産に向けて体の調子を整えることが大切です。出産まであと少し、心身ともに健康な状態で出産を迎えられるといいですね。

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