妊娠20週!お腹の大きさや体重の増加量は?赤ちゃんの様子は?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠20週になると、妊娠期間もほぼ折り返しになりました。体調や体の変化にも少しずつ慣れてきて、余裕がでてきたのではないでしょうか。

今回は妊娠20週の妊婦さんのお腹の大きさや赤ちゃんの状態、体重、お腹の張りなどをご紹介します。

妊娠20週の妊婦さんの状態は?

女性 体重計 

もともと大きめの鶏の卵くらいの大きさだった子宮は、子どもの頭より少し大きいくらいになりました。子宮底長は約15cmほどになっていて、てっぺんはママのおへそ近くにあります(※1)。

羊水は約350mLまで増えています。これからどんどん増えてきて、妊娠34週前後のピークには700〜1,000mLほどになります(※1)。

もしお腹の大きさが急激に大きくなったり、お腹が張って息苦しさを感じたりする場合、羊水過多症かもしれません。

このような症状があるときは、早めにかかりつけの産婦人科に相談するようにしてくださいね。

そして、胎動を待ちわびているママもいますよね。ただ、胎動はママの体型や赤ちゃんの大きさなどによって感じやすさが異なります。

まだの人も、妊娠7ヶ月までには感じられるようになることが多いので、慌てずゆっくりと待ってあげましょう。

妊娠20週のエコー写真は?赤ちゃんの大きさはどれくらい?

21週 エコー 胎児

赤ちゃんの身長は25cmを超えるほどになりました(※1)。体重は約310gくらいまで増えています(※2)。

外性器がエコーに写りやすくなるため、性別がわかる人も増えてきます。

ただ、赤ちゃんの姿勢などによっては外性器が見えにくく、実は男の子だった!ということが後に発覚することもあるので、100%確実ではないことを知っておいてくださいね。

妊娠20週に注意しておきたいことは?

妊婦 家族 散歩

転倒する危険があることをなるべく避ける

妊娠20週にはお腹も大きくなり、前の方にせり出してきます。

週数が進むとお腹はさらに出てきて、体のバランスを崩しやすくなり、転倒のリスクが高まります。

妊娠中期は活発に体を動かしたくなる時期ですが、なるべく無理をしないように心がけましょう。

外出時はヒールの低い靴を履き、足元が不安定な場所の移動、階段の上り下り、自転車の運転など、転倒の危険があることはできるだけ避けるようにしてくださいね。

適正な体重増加を目指す

妊娠20週になるとママの体調も落ち着いてくるので、つい食べすぎてしまうかもしれません。

妊娠中に体重が増えるのは自然なことですが、急激な体重増加や過剰な体重増加は、妊娠中の病気のリスクや難産になる可能性が高まってしまいます。

この時期の摂取カロリーは、妊娠前の+250kcalほどが理想です(※3)。

以下の妊娠中の体重増加指導の目安を参考にしながら、日々の体重の増え方を把握しておくといいですよ。

妊婦 体重増加目安 2021年3月改定 BMI値

できるだけ栄養バランスを考えながら、ウォーキングやマタニティヨガといった適度な運動も行って、適正な体重増加になるように心がけてくださいね。

血圧に気を配る

血圧の上が140mmHg、下が90mmHgとなると高血圧と診断されます(※4)。

自宅での血圧は問題ない数値で、病院では緊張して血圧が上がってしまう「白衣高血圧」であればほとんど問題はありませんが、常に血圧が高い状態であれば「妊娠高血圧症候群」の可能性があります。

妊娠高血圧症候群は、赤ちゃんにとっても、妊婦さんにとっても危険な病気で、妊娠34週未満で発症した場合は重症化しやすく注意が必要になります(※5)。

しかし、妊娠高血圧症候群は原因がはっきりとわかっておらず、予防が難しい病気です。

自覚症状がないことも多いので、妊婦健診をきちんと受診して、可能であれば自宅でも血圧を測定しましょう。

妊娠20週目にしておくといいことは?

妊娠20週目には以下のことをしておくのがおすすめです。

歯科検診に行く

妊娠中はホルモンの影響で、虫歯や歯周病の原因となる菌が繁殖しやすくなり、口腔トラブルが起きやすくなります(※1)。

体調が安定している妊娠中期に、虫歯がないか、口腔ケアがしっかりとできているかのチェックのために歯科検診を受けておくのがおすすめです。

妊娠後期になるとお腹が大きくなって診察台に横になるのがつらくなりますし、子どもが生まれてからは時間を作るのが難しいかもしれません。

虫歯の治療には時間がかかることもあるので、早めに行っておくと安心ですよ。

妊娠保険の検討

妊娠保険(母子保険)とは、産前産後の女性専用の保険です。

体調を崩しやすい妊娠中から産後にかけた病気をカバーしていることが多く、ほとんどが妊娠20週前後までに申し込む必要があります。

必ず保険に入る必要はありませんが、帝王切開や切迫早産などで医療費が高額になったときも経済的な心配が減るので、検討してみてもいいかもしれませんね。

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不安になったときは周りを頼ろう

妊娠20週になると体調にも余裕が出てきて、これからの妊娠生活や産後のことを考えて不安になることもあるかもしれません。体が大きく変化している時期なので、心が不安定になるのも当たり前です。

つらい気持ちになったときは、一人で悩まず、パートナーや家族、友人に相談してくださいね。言葉に出して誰かに聞いてもらうだけでも、気持ちが落ち着きますよ。

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