妊娠中のヘアカラーはダメ?カラーリングの赤ちゃんへの影響は?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠中でも、体調がよければいつも通り美容院に行きたいものですよね。しかし、普段からヘアカラーをしていると、妊娠中にも染めていいのか気になる妊婦さんも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、妊娠中のヘアカラーについてご説明します。

妊娠中にヘアカラーをしてもいいの?

美容院 美容室 ヘアサロン

消費者庁はヘアカラー剤に「妊娠中で頭皮や皮膚が敏感になっている人はヘアカラー剤を使用しないでください」とパッケージに記載するように自主基準を設けています(※1)。

妊娠中はホルモンバランスなどの変化により、皮膚が敏感になりやすい時期といわれています。自分の皮膚の状態をよく見たうえで、いつもより慎重に使用するかの判断をしたほうがよさそうです。

妊娠中にヘアカラーをするとどんな影響があるの?

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一般的なヘアカラーリング製品は、以下のように「染毛剤(医薬部外品)」と「染毛料(化粧品)」に分けられます(※2)。

染毛剤(医薬部外品)に分類されるものの通称

● ヘアカラー
● ヘアダイ
● 白髪染め
● おしゃれ染め
● オハグロ式白髪染め
● ヘアブリーチ
● ヘアライトナー
● ヘアブリーチ

染毛料(化粧品)に分類されるものの通称

● ヘアマニキュア
● カラートリートメント
● カラーリンス
● ヘアマスカラ
● ヘアカラースプレー
● ヘアマーカー
● ヘアファンデーション

これらのうち、染毛剤(医薬部外品)に分類されるものは、皮膚炎を引き起こす可能性のある物質が多く含まれています。

また、染毛料(化粧品)に分類されるものにも、染毛剤(医薬部外品)ほどではなくとも、肌を刺激する物質が多少含まれていることもあります。

乾燥や頭皮の傷、爪などで引っかくことによって、ヘアカラー剤に含まれる物質が皮膚に浸透しやすくなり、かゆみや痛み、赤みなどの症状が出るおそれがあります(※2)。

症状は妊娠中かどうかに関わらず起こる可能性がありますが、頭皮や皮膚が敏感な妊娠中は特に注意が必要です。

妊娠中にヘアカラーをしたい場合には?

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妊娠中に美容室でヘアカラーをしたり、自宅で市販のヘアカラー剤を使って染めたりするときは、肌を刺激する物質が少ないとされる「染毛料(化粧品)」に分類されるものを使って、一時的なカラーリングを楽しむ程度にするのがいいでしょう。

成分が心配な場合は、ヘアカラー剤を使う前にかかりつけの医師に相談してみると安心です。

自宅で使う場合は、アレルギーを起こす可能性がある以下の成分が含まれていないか確認してから使ってくださいね(※3)。

● パラフェニレンジアミン
● トルエン-2
● 5-ジアミン
● パラアミノフェノール

ただし、これらの成分以外でもアレルギーを引き起こすおそれはあります。使用前にはなるべくパッチテストをするようにしてくださいね。

妊娠中のヘアカラーは体を最優先にして考えよう

妊娠中は自分が考えている以上に体に変化が起こっているので、いつもは問題なかったヘアカラーで肌がかぶれてしまったり、アナフィラキシーに陥ったりしてしまう可能性もあります。

妊娠中に髪を染めたいときは、医師に相談して、ヘアカラー剤の成分をしっかり確認してからにしてくださいね。


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