陣痛がくる気配がないと、焦ったり心配になったりすることもありますよね。陣痛がくるように対策をした方がいいのか気になる人もいるかもしれません。
そこで今回は、予定日を過ぎても陣痛がこない原因や、陣痛がこないときに試したい対策などについてご説明します。
出産予定日に陣痛がこないこともある?
出産予定日ぴったりに陣痛がきて生まれるケースは、実はそんなにありません。
出産予定日は最終月経開始日と妊娠初期に赤ちゃんの頭殿長などを測定することで割り出された「予測日」でしかないため、人によって多少前後するのが一般的です。
妊娠37週0日~41週6日の期間に出産することを「正期産」といい、この間に赤ちゃんが生まれれば問題ないとされます(※1)。
予定日に陣痛がこないからといって、心配しすぎる必要はありませんよ。しばらくは自然に陣痛が起こるのを待ちましょう。
予定日超過でも陣痛がこない原因は?
出産予定日ぴったりに陣痛がこなくても問題ないとはいえ、予定日を過ぎても陣痛がこないとそわそわしてしまいますよね。
陣痛が起こるまでには、子宮収縮を促すホルモンなど複数の物質が関係するといわれていますが、そのメカニズムははっきりと解明されていません(※1)。
予定日を超過しても陣痛がこない原因として、主に次の2つが考えられます。ただし、妊婦健診で医師から問題がないといわれていれば心配はいらないので、できるだけリラックスして過ごしてくださいね。
子宮口が硬い・開いていない
赤ちゃんが生まれるときの通り道となる「子宮口」は、妊娠中は硬く閉じていますが、出産が近づくにつれて柔らかくなり少しずつ開いていきます。
子宮口が1〜2センチ開くと前駆陣痛が起こり、3〜4センチ開くと規則的な陣痛が始まります(※1)。
そのため、子宮口が硬く開いていない状態では陣痛はまだ起こりません。
赤ちゃんの頭が骨盤内に入っていない
出産が近づくと、お腹の中の赤ちゃんは下降して頭が骨盤の中に入ります。赤ちゃんが下がることで子宮口は刺激されて、さらに開きます。
赤ちゃんの頭が骨盤内に入っていない段階では、まだ陣痛はきません。
陣痛がこないのは微弱陣痛のせい?
陣痛の異常の一つとして、「微弱陣痛」があります。予定日近くにお腹が張りや軽い生理痛のようなものはあるけれど規則的な陣痛につながらないと、微弱陣痛なのではと考える人もいるかもしれません。
しかし微弱陣痛は、陣痛が始まったものの分娩が進まなくなることをいいます(※1)。そのため、まだ陣痛が始まっていない状況では微弱陣痛とはいいません。
予定日間際のお腹の張りや軽い痛みは基本的に前駆陣痛で、微弱陣痛とは区別されています(※1)。
予定日を1週間以上過ぎても陣痛がこない…赤ちゃんは大丈夫?
出産予定日から1週間が経ち妊娠41週に入ると、妊婦健診を1週間に2回以上行うことが推奨されています(※2)。
お腹の赤ちゃんの心拍数から状態を判断する検査(ノンストレステスト)や内診などを行って、これまで以上に母体と赤ちゃんの健康状態を慎重にチェックしていきます。
医師から特別な指示がなければ自然に陣痛がくるのを待ちますが、健診の結果などによっては入院して様子をみることもあります。
出産予定日から2週間が経ち、妊娠42週を過ぎても陣痛がこず分娩に至らない場合は、「過期妊娠」と診断されます(※1)。
赤ちゃんに合併症が起きる可能性が高くなるので、慎重に経過観察をします。赤ちゃんがお腹のなかにいる期間が長くなると、大きく育ちすぎて難産の原因になることもあります。
母体と赤ちゃんの状態によっては、入院して陣痛促進剤やバルーンなどによる誘発分娩、卵膜剥離などを行うこともあるため、いつでも対応できるように入院の準備をしておくと安心ですよ。
不安や疑問に感じることがあれば、医師や助産師に確認してくださいね。
陣痛がこないときに実践したい5個の対策!
ここでは、陣痛を促す方法として知られているものを5個ご紹介します。実践する前に必ずかかりつけの産婦人科の医師に相談して、許可が出てから行いましょう。
- スクワットをする
- ウォーキングをする
- 陣痛を促すとされているツボを押す
- おっぱいマッサージをする
- 入浴する(体を温める)
上記の方法によって、子宮口が開きやすくなったり子宮収縮につながったりするとされていますが、効果には個人差があります。
無理のない範囲で行うようにして、体調や気分が悪くなったらすぐに中止してください。
陣痛がこなくても焦らずに待とう
なかなか陣痛がこないと焦りや不安が増してしまうものですが、「もう少しママのお腹の中にいたいんだな」と考えて、ゆったりとした気持ちで待つようにしましょう。
いざ陣痛が始まったらいつでも病院へ行けるように、出産に向けた準備を万全にしておいてくださいね。