妊婦健診とは?頻度や回数、費用は?補助券はどこでもらう?

記事監修 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 続きを読む

妊娠すると、産婦人科や助産院で定期的に妊婦健診を受けるようになります。初産婦さんだと、「どれくらいのペースで、いつ、どんなことをするのかな?」と分からないことも多いのではないでしょうか。今回は妊娠したときに知っておきたい妊婦健診の目的や内容、回数、費用をご紹介します。

妊婦健診の目的とは?

赤ちゃん エコー写真 お腹

妊婦健診とは、妊婦さんや赤ちゃんの健康状態を定期的に見るためのものです。妊婦健診には以下のような目的があり、きちんと受けることでより安全な出産へとつながります。

・妊娠に伴う心身の変化に適応できているか、母体の健康状態を確認する
・胎児が元気に成長しているか、異常がないか確認する
・子宮収縮や子宮口の状態から分娩時期を予想する
・どのような方法で分娩するのか決める
・妊娠が順調に進んでいることを妊婦さんに伝え、精神的にサポートする
・妊婦さんが抱えている不安や悩みの相談にのる
・妊娠中の過ごし方についてアドバイスする

妊婦健診の内容は?

医療 聴診器

妊婦健診ではいつも同じ検査をするというわけではなく、時期や健康状態によって検査内容は変わってきます。具体的な妊婦健診の内容は、次の通りです。

毎回行う検査

問診

体調や妊娠経過について医師から質問されます。妊娠中の体重管理についてアドバイスすることもあります。

妊娠に関することで疑問や心配があるときは、問診時に相談してみましょう。

超音波ドップラー検査

超音波ドップラー装置を使って、赤ちゃんの心拍数や健康状態を調べます。元気な赤ちゃんの心拍数の目安は、妊娠末期で1分間に110~160です(※1)。

尿検査

尿中に尿たんぱくや尿糖が出ているかを検査して、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクがあるかどうかをみます。

体重測定

妊娠による体重増加がリスクのない範囲で進んでいるかをみます。必要以上に体重が増えると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、難産になりやすくなってしまいます。

目安として、体重が1週間に500g、1ヶ月に2kg以上増えて、むくみの症状が出ているときは注意が必要です。

血圧測定

妊婦さんの血圧を測定して、正常な範囲内にあるかを調べます。妊娠20週以降に最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上だと、妊娠高血圧症候群の可能性があります(※1)。

外診

妊婦さんのお腹を触って、おなかの張り(子宮の固さ)や赤ちゃんの位置などを調べます。

妊娠4ヶ月以降に毎回行う検査

腹囲測定

妊婦さんの体重増加具合や、赤ちゃんの成長度をチェックするため、メジャーでお腹の周囲を測定します。

浮腫検査

妊婦さんの体にむくみ(浮腫)が出ているか検査するため、足のすねを押し、そのへこみ具合をみます。むくみがひどいときは、静脈瘤や妊娠高血圧症候群の可能性が考えられます。

妊娠中期以降に毎回行う検査

子宮底長測定

恥骨の上から子宮の一番上までの長さである子宮底長を測定し、赤ちゃんの発育が順調に進んでいるかや、羊水がどれくらいあるかをチェックします。

必要に応じて行う検査

内診

膣の中に指を入れて、子宮の状態をみます。妊娠初期は子宮のサイズや位置、出産予定日の近くになると子宮口がどのくらい開いているいるかなどを確認します。

血液検査

血液検査では血糖やB型肝炎抗原、HIV抗体、風疹ウイルス抗体を調べて、妊婦さんや赤ちゃんが健康な状態なのかや、病気になっていないかをチェックします。

超音波検査

超音波断層撮影装置を使って、胎嚢や胎盤の位置、羊水の量、赤ちゃんの発育状態などさまざまなことをみます。

子宮頸がん検診

妊娠初期に行われる可能性がある子宮頸がん検診は、ヘラやブラシで子宮頸部の粘膜を軽くこすり細胞を採取して、がん細胞や異形成の有無をチェックします。

子宮頸がんにかかっていたとしても妊娠を継続できる可能性はありますが、放置しておくと母体の命が危険にさらされることもあるため、できるだけ早めに発見して対処することが肝心です。

クラミジア検査

クラミジアとは、性器クラミジア感染症を引き起こす細菌のことです。膣内に綿棒のようなものを入れて子宮頸管の表皮細胞を取り出すクラミジア検査は、必要に応じて妊娠30週までに行われ、クラミジア感染の有無を調べます(※2)。

クラミジアが進行すると、絨毛膜羊膜炎や子宮頸管炎が起こったり、最悪の場合流産や早産に至ったりするリスクが生じます。また、出産時に新生児が産道感染して、結膜炎や肺炎を引き起こす恐れもあるので、早期に発見して治療してもらいましょう。

GBSチェック

GBSとは、B群溶血性レンサ球菌という細菌のことで、出産時に赤ちゃんが産道感染すると、新生児GBS感染症という疾患になる恐れがあります。

GBSチェックは綿棒でおりものを採取してGBSがいるかどうかを調べる検査で、妊娠24~35週の期間に必要に応じて行われます(※2)。

NST(胎児心拍数モニタリング)

NSTとは「ノンストレステスト」の略称で、ストレスがない状態で赤ちゃんが元気かどうかを検査し、出産に耐えられるかを調べる検査です。分娩監視装置という機械をおなかにつけて胎児の心拍を調べるので「胎児心拍数モニタリング」ともいわれます。

また、同時におなかの張りをチェックし、子宮の状態も確認しています。一般的に、NSTは妊娠30週前後〜出産までの間に行われます。

妊婦健診の頻度や回数は?

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厚生労働省は妊婦健診の標準的な回数を14回として、次のようなスケジュールを例示しています(※2)。

・妊娠初期~23週:合計4回(4週間に1回)
・妊娠24~35週:合計6回(2週間に1回)
・妊娠36週~出産:合計4回(1週間に1回)

これはあくまでひとつの目安であり、病院によっては妊娠23週目まで2週間に1回の頻度だったり、初産かどうかや妊娠した年齢で妊婦健診の頻度が変わったりすることがあるので、かかりつけの医師に確認しておきましょう。

妊婦健診の費用は?補助券が使える?

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妊婦健診は健康保険が適用されないので、基本検査で約3,000~5,000円、血液検査などの特別な検査を行った場合は約10,000~15,000円の費用がかかります。全部で14回あった場合は約10~15万円かかる計算になりますが、補助金で助成されるので自己負担額はこれより低くなります。

母子手帳と一緒に交付される「妊婦健康診査受診票」、いわゆる「補助券」によって妊婦健診の費用が助成されます。自治体によって助成内容や費用は異なるので、交付の際に助成内容を教えてもらうようにしましょう。

一般的には補助券を使っても、約5~10万円の費用を自己負担で支払う必要があります。

妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんを守る大事なもの

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妊娠初期のつわりで体調が優れないときや、妊娠後期でお腹が大きくなって動くのが億劫なときは、妊婦健診に行くのが面倒くさいと感じることもあるかもしれません。しかし、妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんの健康状態をチェックし、トラブルを未然に防ぐ大切なものです。

妊婦健診は赤ちゃんの成長を感じられる機会だと前向きに捉え、きちんと定期的に受けるようにしましょう。

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