母乳外来はママの味方!診察内容・料金・保険…気になることまとめ

監修専門家 助産師 鶴町 はるな
鶴町 はるな 茨城県立中央看護専門学校助産学科卒業後、総合周産期センターの産婦人科・NICU勤務を経て、クリニックでのフリースタイル分娩や無痛分娩にも携わってきました。現在は産後ケアや母乳外来を中心に活動しています... 監修記事一覧へ

母乳育児をしていると、授乳がうまくいかなかったり、乳房や乳首にトラブルが起きたりと、不安なことがたくさんありますよね。出産してしばらくは感覚がつかめず、困っているママも多いかもしれません。そんなときは、母乳のプロに相談するのが一番。ひとりで悩まずに「母乳外来」を訪れてみてはいかがでしょうか?今回は、母乳外来で相談できることや診察料金、受診するときの注意点などについてご説明します。

母乳外来とは?

病院

「母乳外来」は、母乳に関する悩みやトラブルを相談できたり、助産師におっぱいケアをしてもらえたりする場所です。

病院の産婦人科や助産院、小児科などに開設されていて、出産を終えて母乳育児をしているママを、赤ちゃんの成長に合わせてサポートしてくれます。

自分が出産した病院や助産院に母乳外来が開設されていない、または里帰り出産をしたために通えないという場合には、住んでいる地域に母乳外来がある産婦人科や助産院、小児科がないか探してみましょう。出産した病院でなくても相談できる場合がありますよ。

母乳外来で相談できる内容は?

授乳 母乳

それでは、母乳外来ではどのようなことを相談できるのでしょうか?病院・施設によっても異なる部分はありますが、ここでは主な例をいくつか挙げます。

● 母乳の量(多い・少ない)
● 授乳方法
● おっぱいや乳首のトラブル
● 卒乳・断乳

このように、母乳で赤ちゃんを育てているママが気になること・困っていることを、幅広く相談できるのが母乳外来の特徴です。それぞれについて、次から詳しく見ていきましょう。

母乳外来で母乳の量について相談しよう

赤ちゃん 哺乳瓶

母乳外来では次のような母乳の量に関する悩みを相談できます。

● 母乳がなかなか出ない
● 母乳が過剰に出てしまう

母乳の出が悪いときは、おっぱいマッサージをして出やすくしてくれたり、自宅でできるセルフマッサージの方法や、母乳量が増える授乳方法を教えてくれたりします。また、今の母乳の量で足りているのか、ミルクを足すべきかなど悩んでいることがあれば、あわせて相談してみましょう。

母乳とミルクをあげる混合育児をしていて、ミルク量を減らしたいという場合も、母乳外来で相談することができます。

母乳の出る量が多く、おっぱいが頻繁に張ってつらいときは、母乳量を減らす方法や無理のない搾乳方法などについてアドバイスを受け、母乳外来に通いながらケアを続けます。

母乳外来で授乳方法について相談しよう

添い乳 日本人 赤ちゃん 授乳

母乳育児をしていると、「自分の授乳方法は正しいのかな?」と不安に思うこともありますよね。

● 赤ちゃんが母乳を飲まない
● 授乳中に赤ちゃんが乳首を噛む
● 赤ちゃんが順調に育っているか心配

上記のようなことで悩んでいるママも、母乳外来で相談してみましょう。

また、「うまく授乳できない」「授乳時間が長い、短い」といった心配事がある場合、母乳外来の助産師に授乳の様子を見てもらい、アドバイスをもらえることもあります。

母乳外来でおっぱいのトラブルを相談しよう

胸 痛い 女性 乳腺炎

日々、赤ちゃんに母乳をあげていると、ママのおっぱいのトラブルも出てくるもの。次のようなことに困っているときは、悪化する前に良い対処法を聞いてみましょう。

● 乳腺が詰まっている
● 乳房や乳首に痛みを感じる
● 乳房のしこりが気になる
● 乳首が切れてしまった
● 乳首が陥没している

乳房や乳首にトラブルがあると、授乳の度につらく感じてしまうこともありますよね。また母乳の詰まりは、授乳中のママであれば誰でも起こる可能性がありますが、つい1人で我慢してしまいがちです。

しかし、これらの悩みを放っておいて「うつ乳」や「乳腺炎」になると、激痛や発熱でママがダウンしてしまう恐れもあります。辛いときは母乳外来で相談してみましょう。

乳腺炎がひどく、切開をして膿を出すなどの外科的処置が必要な場合、乳腺外科の医師を紹介してもらえることもありますよ。

母乳外来で卒乳・断乳について相談しよう

哺乳瓶 赤ちゃん 日本人

母乳育児をしているママが悩むことが多いのは、「いつまで母乳をあげるのか」ということ。次のようなことで迷っている場合も、母乳外来で聞いてみましょう。

● 卒乳・断乳のタイミングを迷っている
● 卒乳・断乳の方法がわからない
● 母乳からミルクに切り替えたい

母乳外来では、出産して母乳育児を始めたばかりのママだけでなく、卒乳・断乳を考えているママに対しても、母子ともに無理なく授乳回数を減らしていけるタイミングや方法を教えてもらえます。

また、仕事復帰や服薬などの理由で母乳育児からミルクに移行したい場合にも、母乳外来で相談してみると良いですよ。

母乳外来にかかるときの注意点は?

病院 相談

母乳外来にかかるときは、次のことに注意してくださいね。

事前に診察予約をする

母乳外来の診察は30分~1時間で行われることが多く、事前予約が必要なところがほとんどです。母乳外来を訪れる前に、受診可能な曜日や時間帯を確認し、予約できるか問い合わせてみましょう。

時間に余裕を持って受診する

これは母乳外来に限らず、どの病院にかかるときにもいえることですが、問診票を書いたりカルテを作ったりと、受診前に時間がかかることがあります。

また赤ちゃん同伴の場合、病院に着いてから授乳やおむつ替えをすることになるかもしれません。予約時間ぎりぎりではなく、余裕を持って母乳外科を訪れるようにしましょう。

赤ちゃん連れOKか確認する

おっぱいマッサージを受ける場合、授乳指導のために赤ちゃん同伴で来るように言われることもあります。

多くの場合、赤ちゃん連れでの来院が可能ですが、病院によっては、赤ちゃんは誰かに預けてくるか、もしくは診察中に面倒を見られる付き添いの人が必要な場合もあります。受診する前に病院の方針を確認しておくと安心ですよ。

母乳外来の診察料は?保険適用される?

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母乳外来の診察料は、病院によってまちまちですが、初診料が5,000円前後、再診料が3,000円前後のところが多いようです。ただし、「おっぱいマッサージは3,500円」というように、マッサージには別途費用が発生する場合もあります。

一般的に母乳外来とは、母乳育児やおっぱいトラブルなどの「相談」に乗ってくれるところであって、病気を「治療」するところではありません。したがって、母乳外来にかかる診察料は保険適用外で、全額自己負担となるケースがほとんどです。

ただし、乳腺炎などの病気を起こしている場合には、産婦人科や乳腺外科で受診することになり、治療費は保険の適用範囲内となります。

母乳外来の診察料は医療費控除の対象?

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先述のとおり、母乳外来の受診料は保険適用外の費用ですが、税金の還付申告の際、「医療費」としてみなされるかどうかは、税務署によってまちまちです。

例えば、「乳房や乳首にトラブルを抱えていないけれど、母乳を出やすくするために母乳外来でおっぱいマッサージを受けた」という場合、医療費として認められない場合があります。

しかし、「乳腺が詰まってしまっていて、内科で出される湿布薬だけでは解消できないため、母乳外来でおっぱいマッサージを受けた」「乳首が切れてしまっていて、軟膏薬を処方してもらった」という場合、医療費控除の対象となる可能性もあります。

還付申告を考えている人は、母乳外来で受診したときの領収書を保管し、最寄りの税務署に問い合わせてみましょう。

母乳外来で母乳の悩みを相談してみましょう

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「赤ちゃんがなかなか母乳を飲んでくれない」「乳首が切れて痛い」など、母乳育児をしていると悩みは尽きないもの。不安やストレスを抱え込み、それが原因で母乳の出が悪くなる…という悪循環に陥ると、ママにとっても赤ちゃんにとっても良い状態とはいえません。

母乳育児で困ったことがあれば、今回ご紹介したように、母乳外来に相談してみるというのも選択肢の一つとして考えてみてくださいね。助産師さんに話を聞いてもらったり、アドバイスをもらったりするだけで、気持ちが少し楽になるかもしれませんよ。

なお、「桶谷式」という母乳マッサージの認定者からケアを受けられる「桶谷式母乳育児相談室」や、「堤式」という流派の乳房マッサージ法を行う助産院などもあります。このような場所でも、母乳マッサージだけでなく、授乳や搾乳指導、育児相談などを行っているので、参考にしてみてくださいね。

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