育児ストレスが限界…症状は?解消法を教えて!

監修専門家 助産師 菊池 はるな
菊池 はるな 茨城県立中央看護専門学校助産学科卒業後、総合周産期センターの産婦人科・NICU勤務を経て、現在は横浜のあおのウィメンズクリニックに勤務。また世田谷のみくりキッズクリニックで母乳外来を担当しています。お... 監修記事一覧へ

「昔から子供が大好きだった」という人も、いざ我が子の育児が始まると戸惑いを感じるもの。「かわいいはずの我が子にこんなにイライラするなんて自分は育児に向いてないのでは?」と思いつめてしまう人も少なくありません。しかし、どんなに穏やかで優しいママでも育児ストレスを全く感じない人はいないので、悩み過ぎないようにしてくださいね。今回は、育児ストレスについて、原因や症状、解消法をご紹介します。

育児ストレスが限界…原因は?

育児 ストレス 仕事 両立 騒ぐ

育児ストレスとは、子供の世話やしつけ、成長にまつわる物事について、親が精神的ストレスを抱える状態を指します。

そもそも、育児ストレスは、なぜ起こるのでしょうか?下記に主な原因をまとめました。

身体的・精神的労力がかかる

妊娠・出産前は、生活リズムを自分で決められましたが、子供が生まれるとそうはいきません。

低月齢のうちは夜中の授乳で思うように寝られず、外で遊ぶようになると毎日のように公園へ連れて行くため午前中は何もできないことも。子供が幼稚園や小学校に通うようになるとPTAや行事で忙しくなり、年齢が上がるにつれて勉強や習い事、学校での人間関係などの悩みや不安も増えてきます。

子供が成長するにつれて状況は変わっていくものの、自分の思い通りに時間を使うことができず、身体的・精神的労力がかかってしまいます。

育児の協力者が少ない

数十年前までは、結婚しても両親や義両親と同居する家庭も多く、また近所付き合いも濃密だったため、育児の協力者がたくさんいました。しかし、現代は核家族化と近所付き合いの希薄化が進み、周囲の人に協力を求めたり、協力してもらったりすることが難しくなっています。

さらに、パパが仕事で忙しかったり育児に無関心だったりすると、ママ一人で子供のお世話と家事をすることになり、疲労と同時にストレスが溜まっていくこともよくあります。

情報に踊らされてしまう

同じ年齢、同じ性別の子供でも、成長の早さや性格、置かれた環境はバラバラなので、育児に正解はありません。ところが、ネットや育児雑誌には様々な情報があふれかえり、情報が多すぎてかえって混乱してしまうことも。

その結果、「自分の育児は間違っているのでは?」「うちの子は異常なのでは?」などとストレスや不安を抱え込んでしまうケースもあります。

仕事とのギャップや孤独感

自分が頑張った分だけ評価される仕事と違い、育児は手をかけた分だけ目に見えて成果が出るとは限りません。特に、出産前までバリバリ仕事をしていたママや、周囲の友人より早く出産したママほど、育児中は社会から切り離されたような孤独感を抱きやすくなりがちです。

相談できる相手がいないと一人でストレスを抱え込んでしまい、育児をしている自分が嫌いになってしまうこともあります。

周囲との付き合い

育児を助けてくれる両親や義両親、悩みを共有しあえるママ友の存在はとても心強いですが、ときには、「昔はこうだった」「うちはこうしている」とおせっかいを焼く人も。

一方で、義両親との関係がうまくいかなかったり、ママ友や幼稚園・保育園の先生との付き合いで悩んだり、人間関係そのものがストレスの原因となることも。

おしゃれができない

赤ちゃんのうちは授乳しやすい服、2歳頃になると走り回る子供を追いかけるために動きやすくて洗濯しやすい服、といったように、子供が生まれると自分が着たい服を着るのは難しくなります。昔のようにおしゃれができない、といった理由でストレスを感じてしまうことも。

アクセサリーも、抱っこしたときに子供の顔に当たる、引っ張られる、誤飲するといった心配があるので、身につけられるものが限られてしまいますよね。美容院に行ったり、自宅でゆっくり肌や髪を手入れしたりすることができないと、ストレスが溜まりやすくなります。

育児ストレスの症状は?

女性 ストレス 育児ストレス

育児ストレスがたまると、イライラして些細なことで子供やパパにきつく当たってしまい、「自分はママ失格・妻失格」と落ち込んでさらにストレスが溜まる、という悪循環に陥ってしまいがちです。うまくストレスを解消できないと、育児ノイローゼに発展してしまうことも少なくありません。

極端な過食や拒食、睡眠障害などのほか、「無表情でボーっとすることが多い」「マイナス思考が増える」「今まで好きだった物事にも興味が無くなり家に閉じこもる」といったうつ病に似た症状が現れたら、育児ノイローゼや産後うつの可能性があります。

すでにここまできてしまいっていると感じる場合は、パパや信頼できる人に相談しましょう。カウンセリングや心療内科などを受診のも一つの方法です。

育児ストレスは産後クライシスの引き金にもなるの?

夫婦 産後クライシス けんか

毎日の育児に疲弊しているママを尻目に、いつもと同じように行動するパパに対してママのイライラが大爆発してしまう、というのもよくある話です。

とくに出産後しばらくは、「産後クライシス」にも注意が必要です。産後クライシスは、産後のホルモンバランス変化や育児ストレスでパパへの愛情が激減し、夫婦仲が冷え切ってしまうことをいいます。出産前は気付かなかったパパの欠点を許せなくなることも。

もちろん、パパばかりに非があるわけではなく、家族のために仕事を頑張るパパへの無理解や、パパへの過度な期待なども産後クライシスの引き金になります。

お互いに早い段階で気づき、歩み寄れば家庭内の平和を取り戻せます。しかし、放っておくと取り返しのつかないことになる恐れがあるので、そうなる前に上手にストレスを解消しましょう。

育児ストレスを解消する方法は?

shutterstock_551904652 (1)

育児をしていて少しでもストレスを感じたら、できるだけ早く解消することが大切です。気持ちの持ち方をちょっと変えたり、周囲に頼ったりするだけで、悩んでいたことや不安に感じていたことが、すーっと解消されることもあります。

「完璧なママ」「完璧な妻」を目指さない

理想のママや妻を目指して、育児も家事も完璧にこなそうとすると、マイナス面ばかりに目がいって落ち込んでしまいます。

育児も家事も、毎日続くものなので、「今日は最低限あれをやろう」「とりあえずこれができたからOK」というふうに、余裕をもってクリアできるレベルの目標を立てるようにしましょう。

周囲の人やサービスをどんどん頼る

仕事と同じで、育児や家事を一人で抱え込みすぎてはいけません。頼れる人がいたら、どんどん頼りましょう。

一時預かり、ファミリーサポート、家事代行、ネットスーパーといった便利なサービスはたくさんあります。パパが忙しかったり、両親が遠方に住んでいて頼れなかったりする場合は、こうしたサービスをどんどん活用して心身の負担を軽減しましょう。

育児に関する疑問や不安があるときは、各自治体の相談窓口や幼稚園・保育園の先生、支援センターのスタッフなどに相談するのも有効ですよ。

情報は集めすぎない

ネットやSNSを使えば、育児情報をいつでもどこでも集めることができる便利な時代ですが、だからこそ情報をうまく取捨選択していきましょう。

情報が多すぎると悩んでしまいやすいので、自分で納得できる情報が見つかった時点で、情報収集を止める心がけも大切です。

意識してストレス解消を行う

ストレスは知らず知らずのうちにたまるもの。定期的に一人になれる時間を確保して、リフレッシュしましょう。映画やウインドウショッピングを楽しむ、体を動かす、カフェに行く、学生時代の友人と会う、といった、ふだん子供と一緒だとできないことをすると、ストレス解消になりますよ。

身体が疲れていたら、ひたすら睡眠をとったり、子供が寝ている間にこっそり美味しいものを食べたりするのもいいですね。ストレスを解消すれば、気持ちに余裕ができてまた子供と笑顔で向き合えるようになります。

育児ストレスを感じたら無理をせず周りを頼ろう

家族 団らん ピクニック パパ ママ

子供を育てるのはとても大変なこと。個人差はあれ、どんなママでも育児ストレスは溜まるものです。ストレスを感じたり、育児が嫌だと思ったりしたからといって、決して「自分はママ失格」と落ち込む必要はありません。

子供や家族にとっていちばん良いことは、完璧なママ・妻でいることではなく、ママが元気で笑っていることです。

育児ストレスを感じるのは、子育て一生懸命向き合っている証拠でもあります。ストレスを上手に解消しながら、笑顔で子育てをしていけるといいですね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう