赤ちゃんに哺乳瓶で授乳しようとすると、プイっと横を向いたり、吐き出したりして、嫌がられたことはありませんか?昨日までは哺乳瓶で問題なく飲んでいたのに、急に拒否されると心配になりますよね。今回は、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由、哺乳瓶で飲んでくれないときの対策についてご紹介します。
哺乳瓶で飲まない赤ちゃんもいるの?
「母乳があまり出ない」「仕事復帰するから断乳した」といった理由で、「完全ミルク育児」をしているママは多くいます。また、母乳とミルクを両方与える「混合育児」をしているママも。そんなママたちは、ミルクを飲ませるために、毎日のように哺乳瓶を使います。
一方で、「完全母乳育児」をしていると、哺乳瓶を使う機会は、ほぼありません。ただし、ママの体調が優れない、保育園や祖父母に赤ちゃんを預ける、といった理由で直接母乳を飲ませられないときに、哺乳瓶を使ってミルクや搾った母乳を与えることもあります。
このように、使う頻度や目的に違いはあるものの、ほとんどのママが授乳中に哺乳瓶を使います。
赤ちゃんは哺乳瓶を嫌がることがあるの?
昨日まで問題なく哺乳瓶でミルクを飲んでいた赤ちゃんが、突然、哺乳瓶を嫌がることがあります。また、ずっと母乳育児を続けていたものの、何かしらの事情で初めて哺乳瓶でミルクや搾った母乳を与えたときに哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんもいます。
後者のケースでは、哺乳瓶そのものに慣れていない、おっぱいと哺乳瓶の乳首の感触が違う、といった理由で拒否していると考えられます。少しずつ慣らしていくことで、哺乳瓶でミルクや母乳を飲めるようになることがほとんどです。
前者の場合は、いくつかの理由が考えられます。次からは、赤ちゃんが急に哺乳瓶を嫌がったときの理由を具体的にご紹介していきます。
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由は?
それまで問題なく哺乳瓶で飲んでいた赤ちゃんが急に哺乳瓶を拒否するようになったときは、下記の理由が考えられます。
ミルクの味が嫌い
哺乳瓶を嫌がっているのではなく、ミルクの味が嫌で哺乳瓶を受けつけない赤ちゃんもいます。
ミルクを飲み慣れている赤ちゃんは、いつもの味より少しでも濃かったり薄かったりするだけで、哺乳瓶を拒否することも。母乳を中心に飲んでいる赤ちゃんの場合は、ミルクと母乳の味の違いに反応して、哺乳瓶を嫌がるケースもあります。
温度が熱い・冷たい
ママ以外の人が哺乳瓶でミルクや搾乳した母乳を与えようとしたときに起きがちな原因ですが、ミルクや母乳を温めすぎたり、温めが足りなかったりして適温でないときに、哺乳瓶で飲むのを嫌がることがあります。この場合も、哺乳瓶自体が嫌なのではなく、ミルクや母乳に原因があります。
乳首が合わない
哺乳瓶用の乳首が原因で哺乳瓶を拒否することもあります。穴の数が少ない低月齢用の乳首を使用している場合は、「たくさん吸っているのに思うように出てこない」と赤ちゃんが訴えていることも。
反対に、穴の数が多かったり、穴のサイズが大きかったりすると、たくさん出すぎて嫌がることも。乳首の硬さが合っていないことが原因のケースもあります。
抱っこの仕方が気に入らない
哺乳瓶で授乳するときの抱っこの体勢が嫌だと、哺乳瓶で飲むのを嫌がることがあります。
ミルクアレルギーがある
哺乳瓶でミルクを飲んで吐いてしまうことが続いたら、ミルクアレルギーの可能性も。ミルクアレルギーの場合、嘔吐や下血(肛門から血液が出ること)といった症状が現れます(※1)。早めに小児科を受診し、アレルギーについて調べてもらいましょう。
赤ちゃんが哺乳瓶で飲まないときの対策は?
前述のように、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由はいくつか考えられますが、赤ちゃんはまだ言葉を話せないため、原因を特定するのは難しいことです。哺乳瓶を嫌がったときは、いくつかの原因を疑いながら、以下の対策を試してみましょう。
哺乳瓶・乳首を変える
哺乳瓶や乳首を変えたら何事もなかったように飲むようになったというケースもあります。哺乳瓶の乳首に原因がありそうだと感じたら、本物のおっぱいに近い天然ゴムの乳首を使った哺乳瓶に変えてみましょう。
量の問題でありそうなら、穴の数や大きさを適齢期のものに変えてみてください。
乳首だけを交換できる哺乳瓶もあるので、数種類の乳首を買ってそれぞれ試して、一番飲んでくれるものを探してみるのもいいですね。
ミルクの味や温度を変える
粉ミルクはメーカーによって味や匂いが少しずつ違うため、ミルクの味を嫌がっているときは、他メーカーの粉ミルクに変えて試してみましょう。
ミルクの種類は変えずに、濃さや温度を調整するだけで飲んでくれることもありますよ。
哺乳瓶で飲ませる人を変える
ママが哺乳瓶であげると嫌がるのに、パパなら飲んでくれるというケースも。これは、赤ちゃんが「ママ=母乳をくれる人」と考えて、大好きな母乳じゃなくてミルクを与えられていることに反抗しているからだと考えられます。
哺乳瓶でミルクを飲んでくれなくて困ったときは、パパやおじいちゃん・おばあちゃんなどに代わってもらうのも一つの方法です。
体勢を変える
哺乳瓶でミルクや母乳を飲ませるときは、赤ちゃんを横抱きにして与えてしまいがちです。しかし、月齢の低い赤ちゃんは、まだ哺乳瓶で飲むのに慣れていないので、横抱きの状態で飲ませると気管にミルクや母乳が入ってむせてしまうことも。
姿勢を変えて、頭を少し起こしてあげて飲ませると安心して飲んでくれることもありますよ。
スプーンやカップを使う
どうやっても哺乳瓶では飲んでくれないときは、哺乳瓶以外のものを使いましょう。スプーンやスポイトなどを使って少しずつ与えれば飲んでくれることもあります。
また、カップ授乳といって、小さなカップを赤ちゃんの口にそっと当ててミルクや搾乳した母乳を飲ませる方法もあります。カップ授乳をする場合は赤ちゃんの口の中に一気にミルクや母乳が流れ込まないように注意してくださいね。
哺乳瓶を嫌がるときは根気強く対処しよう
赤ちゃんが哺乳瓶でミルクを飲んでくれないと、クタクタになってしまいますよね。ときにはイライラして怒ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がるのには、何かしらの理由があります。まずは、今回ご紹介した対策法を一つずつ試して、原因を探っていきましょう。それでも哺乳瓶を嫌がるときは、医師や助産師に相談してみてください。
哺乳瓶でミルクや母乳が飲めない状態が続くと、栄養不足や水分不足になってしまう可能性もあります。できるだけ早く対処して、赤ちゃんとママにあった方法で授乳を続けていけるといいですね。