子供が哺乳瓶を使い続けていると、いつ頃やめた方がいいのか気になるママやパパは多いようです。しかし、生後すぐから哺乳瓶を使い続けている場合、急に子供から哺乳瓶を奪ってしまうのも心苦しいものですよね。そこで今回は、哺乳瓶はいつまで使うものなのかや、上手に卒業するための方法とコツ、注意点をご紹介します。
哺乳瓶はいつまで使うもの?
哺乳瓶をいつまで使うかは人それぞれです。ただし日本小児歯科学会によると、目安としては1歳半頃といわれています(※1)。1日3回、離乳食をしっかりと食べることができて、栄養が十分に摂れている状態であれば、卒業を考えてみましょう。
できれば離乳食の後期~完了期にあたる1歳頃から少しずつ哺乳瓶を使う回数を減らし、遅くとも2歳頃までに卒業するのがよいようです。
ただし哺乳瓶には、絶対に卒業しなければいけないという時期はありません。子供の状況に合わせて少しずつ使う回数を減らしていきたいですね。
なお、1歳前後で保育園に入る場合、園によっては哺乳瓶を使えなくなるケースもあるので、入園前に準備をはじめる必要がありそうです。
哺乳瓶を卒業できないとどうなる?
哺乳瓶を使うと子供が飲み物をこぼすことがないため、ついつい使い続けてしまいますよね。しかし、哺乳瓶を卒業せず使い続けると、子供に悪影響が出てしまう可能性があります。
例えば、2歳以降はすでに乳歯が生え揃っていることも多く、哺乳瓶を使い続けることで歯並びが悪くなってしまうこともあるようです。また、哺乳瓶にジュースやイオン飲料などの糖分の多い飲み物を入れて飲ませ、そのまま眠ってしまうと、虫歯になるリスクも高まります(※1)。
哺乳瓶を卒業するコツは?
哺乳瓶を卒業するためには、まずコップやストローマグを使う練習からはじめてみましょう。ママが補助しながら、哺乳瓶以外のものから飲みものを口に入れることに慣れさせるとよいでしょう。吸い込むコツがわかってくると、おもちゃのような感覚で使い始める子供もいますよ。
しかし、哺乳瓶を寝かしつけに使っている場合は、卒業するのが少し難しい傾向があります。寝かしつけの哺乳瓶には、子供にとって入眠の儀式や精神を安定させる意味合いが強いからです。
その場合は、事前に「もう哺乳瓶とバイバイしようね」などのように、子供に言い聞かせることが大切です。哺乳瓶に替わる入眠の儀式として、部屋を暗くして絵本を読んであげたり、子守歌を歌ってあげたりするのもおすすめですよ。
哺乳瓶を使わずに子供を寝かしつけようとすると、始めは激しく泣くこともあります。しかし、泣いたからといってすぐに哺乳瓶を与えてしまうと、今までの子供の頑張りが無駄になり、より執着心が強くなることもあるようです。
ただし、哺乳瓶を使わない寝かしつけを2~3日続けても子供が泣いてしまうときは、時期を改めて挑戦してみる方がいいかもしれません。
哺乳瓶を卒業するときの注意点は?
哺乳瓶を卒業するときは、子供に無理をさせないことが何よりも大切です。哺乳瓶を使い始める時期がそれぞれ異なるように、卒業する時期も子供により異なります。まわりが哺乳瓶を卒業したからといって、予告もなく急に取り上げないようにしましょう。
ただし、2歳以降になると食事や寝るときの習慣が固定され、卒業がより難しくなるとも言われています。例えば、寝かしつけるときに哺乳瓶を使い続けていると、3歳や4歳になっても哺乳瓶でミルクを飲みたがって夜中に何度も起きる子供もいるようです。
寝不足が続いて大変なのは子供自身です。そのため可能であれば2歳頃までに卒業をしておいたほうが、将来的に子供のためになるかもしれません。2歳をすぎてもなかなか卒業できないときは、焦らずじっくりと、哺乳瓶のない生活に慣れさせてあげてくださいね。
哺乳瓶の卒業は根気よく続けましょう
哺乳瓶は、子供にミルクを飲ませるための道具の一つです。しかし、哺乳瓶でミルクを飲むときの時間や、ママやパパに抱かれながら飲む環境は、子供にとってかけがえのないものです。ときには、道具以上の存在になることもあるかもしれません。
子供からすると、ママやパパから「卒業しようね」と言われても、そう簡単に割り切れるものではないでしょう。そのため、卒業の時期だからといって急に取り上げたり、無理やりやめさせたりしないことが大事です。
大切なものをママやパパに奪われる感覚は子供を傷つけることにも繋がります。親子の絆を保つためにも、しっかりと子供の様子をみながら、根気よく言い聞かせ続けて、哺乳瓶の卒業を促してあげてくださいね。