赤ちゃんが吐く!嘔吐・吐き戻しの原因と対処法は?

記事監修 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 続きを読む

赤ちゃんが突然吐くと、ママやパパはびっくりしてしまいますよね。赤ちゃんの体は未発達で、吐くこと自体はあまり珍しくありません。しかし、吐いたものや吐くときの状態によっては、病気の可能性もあります。そこで今回は、赤ちゃんの嘔吐・吐き戻しの原因や対処法などについてご紹介します。

赤ちゃんが吐く原因は?病気との見分け方は?

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赤ちゃんが吐きやすい理由は、胃がフタのない「とっくり」のような形をしていて、逆流しやすい形状になっているためです。

月齢が低い赤ちゃんは胃が十分に発達していないことから、母乳やミルクの飲み過ぎると口元からタラリと垂れるように吐き戻したり、ゲップにつられて吐いたりすることは日常茶飯事。ゴボッと一気に吐いても、機嫌が良ければ問題はありません。

なかには、風邪・胃腸炎・病気による嘔吐の可能性も潜んでいるので、基本的な見分け方を覚えておきましょう。

病気ではなく特に問題がない場合

嘔吐物が透明や乳白色で口元から垂れるような吐き方の場合は、母乳やミルク、胃液、よだれの場合がほとんどなので、問題ありません。胃液の場合は、酸っぱい匂いが特徴です。

病気や急いで病院へ行ったほうが良い場合

嘔吐物の色が緑色である場合は「小腸閉鎖症」などの腸閉塞の可能性があります。また、哺乳して必ず5分以内に嘔吐する場合では、「幽門狭窄症」の可能性も(※1,2)。この場合には駛馬に小児科を受診してください。

ぐったりとして意識が朦朧としている場合や、イチゴジャムの様な血便がある場合も、夜間でも救急に連絡してください。

赤ちゃんが大量に吐く場合の対処法は?

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赤ちゃんが大量に吐いた場合、母乳やミルク、よだれをガーゼで優しく拭き取り、上体を少しの間、縦にしてあげます。

嘔吐物が黄色だったり、噴水のように勢いよく吐いたりする場合は、症状が治まるまで無理に動かさず、落ち着いてから病院を受診しましょう。吐いたものが口や喉に詰まらないように赤ちゃんを横向きにして、こまめに口まわりを拭いてあげてください。

嘔吐が続くと脱水症状になる恐れがあります。嘔吐が治まったら、1時間後くらいから一口ずつ水分補給させましょう。母乳やミルクを飲まないときは、白湯や麦茶などを試してみてください。

赤ちゃんが大量に吐いたときの対処

● 上体を少し起こして寝かせる
● 水分は1時間後に一口ずつ、少量から飲ませる
● 口の周りや入口付近ををガーゼで優しく拭き取る
● 吐いたものはできるだけ早く片づける
● 吐いたものを片づけるときは、感染を考慮してビニールの手袋・エプロンを着用する
● 吐いたものに触れたら石鹸でよく洗う

赤ちゃんが嘔吐に下痢を伴うときの原因は?

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赤ちゃんが吐いたときに、下痢をともなっている場合は、急性胃腸炎の可能性があります。主に乳児にみられる「ロタウイルス」や、流行性の「ノロウイルス」が代表的です。

ロタウイルスの場合、白く濁った水様便が長引くのが特徴です。予防接種を受けていれば軽度で終わることもありますが、下痢・嘔吐が続き脱水などになる場合もあるので注意しましょう。ノロウイルスによる胃腸炎は、主に秋から冬に多くみられます(※3)。

いずれも、嘔吐と下痢が主な症状ですが、特効薬はなく、嘔吐や下痢でウイルスを出し切ることが有効。吐き気止めは症状が少し落ち着いてからでないと、吐きたくても吐けず、長引くこともあります。

脱水症状になりやすいのは、嘔吐・下痢が続く場合です。主に下痢が始まってからなので、吐いたあとは1時間様子をみて、スプーン1杯程度から、5-10分おきに少しずつ水分補給してあげてください。吐いた直後に無理して母乳やミルクを飲ませると、また吐いてしまい、逆に赤ちゃんの体力を奪ってしまうこともあります。

赤ちゃんが嘔吐しても熱がなければ問題ない?

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ごくまれなケースですが、熱や風邪などの症状がなく嘔吐した場合、頭蓋内出血や脳腫瘍の可能性もあります。嘔吐が続く、目つきがおかしい、顔色が悪いなどの症状があれば早めに病院を受診しましょう。

頭を打っていなくても、意識障害を伴う嘔吐は医師の判断を仰ぎましょう。吐いた後にひどくグッタリしているような場合も、早めに受診してください。

頭を強く打った心当たりがなく、吐いた後も元気で、それ以降吐くことがなく、気になる点がなければ、少し様子をみましょう。

ただし、赤ちゃんは母乳やミルクを吐きやすいものなので、食欲もあって機嫌が良ければ、過度に心配しないでくださいね。

赤ちゃんの母乳やミルクの吐き戻しはいつまで?

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赤ちゃんが母乳やミルクを吐き戻すのは、おおよそ生後3ヶ月頃。首がすわってくる時期を目安に落ち着いてくることが多いようです。なかには、半年から1年くらい吐き戻す子もいますが、吐く量や回数は少しずつ減っていきますよ。

吐き戻しは、母乳やミルクを一度に大量に飲んだ場合に起こるので、飲ませるときは休憩を挟みながら時間をかけてゆっくり飲ませましょう。また、飲ませた後に急に体勢を変えず、ゆっくりと赤ちゃんを縦抱きにして、ほどよい力で背中をポンポンと叩いてげっぷを出してあげます。

吐き戻しをしやすい体質の赤ちゃんは、あまり吐き戻しをしない子と比べて不安になることもありますが、徐々に少なくなっていくので焦らずに見守ってあげてください。

子供がなる「アセトン血性嘔吐症」とは?

はてな クエスチョン ? 本 疑問

子供の嘔吐の状態で熱をともなわない病気のひとつに、「アセトン血性嘔吐症」と呼ばれる「自家中毒」があります。主に2~10歳くらいにみられる病気で(※4)、赤ちゃんがなることはほとんどありませんが、子供を持つ親として調べたことがあるママやパパは多いかもしれませんね。

特徴としては、少し酸っぱい口臭がして、顔色も悪く、嘔吐の回数も多いです。体をたくさん動かして疲れている場合や、過度に緊張することがあった場合で、体に糖が足りなくなったときに症状がでることが多いもの。

栄養源として糖分より脂肪の分解が優位となり、血液が酸性寄りになることで、吐き気や腹痛などの症状が出るのが原因といわれてます。感染症や寝不足、ストレスから誘引されることもあります。

症状は良くなっても、すぐに治るわけではないので、今後思い当たる症状がみられた場合は、小児科に相談しましょう。

よく吐く赤ちゃんは日頃の体重変化を把握しておこう

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赤ちゃんが吐くと、その後元気であっても不安になりますよね。そんなときのために、日頃の体重変化を把握しておくことも大切です。生後2ヶ月までは1日に25~40gほど、それ以降は1日に25~30gほど体重が増えるのが一般的で(※5)、特に問題のない嘔吐であれば、何度か吐いていても体重は増えていきます。

しかし、体重が全然増えていない、減少しているようであれば、表面では見えない病気が潜んでいる可能性もあるので、病院に相談してください。

特定の時間に体重を図る習慣をつけると、少しの変化に気づくきっかけにもなりますし、成長の把握にもつながります。体重と同時に、体調のチェックもしておくようにしましょう。

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