1歳・2歳で夜中に何度も起きる原因は?睡眠障害なの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

1~2歳の乳幼児期は、夜中に泣いて起きることはよくありますが、2歳を過ぎる頃には夜泣きをしなくなるのが一般的です。しかし、2歳を過ぎて、夜中に何度も起きてしまうような場合、「睡眠障害」の可能性があります。また睡眠障害は1歳代でも起こりうる病気です。今回は子供の睡眠障害について、原因や症状、病院に行く目安、治療法などをご紹介します。

1歳・2歳で夜中に起きるのは「睡眠障害」?

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睡眠障害とは、なんらかの原因で睡眠の質や量が低下し、睡眠不足が続いて、日常生活に支障をきたしている状態をいいます。

小さな子供でも睡眠障害になることがあり、例えば1~2歳の子供が夜中に何度も目を覚ましたり、目を覚まして1時間以上起きたりする場合は、睡眠障害になっている可能性があります。

厚生労働省によると、子供の4~5人に1人は、睡眠に関する何らかの問題を抱えています(※1)。

1歳・2歳が夜中に起きる原因は?

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子供が睡眠障害になる原因には、主に「体の異変」と「夜型の生活リズム」があります。

体の異変

アレルギー性鼻炎や喘息などによる鼻づまりや咳で目覚めて、睡眠時間が細切れになり、睡眠の質が低下することがあります。また、アトピー性皮膚炎の強いかゆみにより、なかなか眠れなかったり、痒みで起きてしまうこともあります。

夜型の生活リズム

現代の子供によく見られる夜型の生活が、睡眠障害を引き起こすことがあります。

日本小児保健協会によると、1980年と2010年の子供を比較した場合、1歳6ヶ月児、2歳児、3歳児、4歳児、5~6歳児のすべてにおいて、22時以降に就寝する子供の割合が増えています(※2)。

就寝前にテレビやゲーム、DVD、スマートフォンなどの電子機器を見ていると、画面から発せられるブルーライトによって脳が興奮し、なかなか寝つけないことがあります。

また、夜遅くに帰った親が子供と一緒にお風呂に入ったり、遊んだりすると、子供は興奮状態になり、目が覚めてしまうこともあります。

1歳・2歳の睡眠障害の症状は?

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睡眠不足が慢性的に続き、睡眠障害になると、主に以下のような症状が見られます(※1)。

・激しいいびきをかく
・頻繁に泣く
・夜間に何度も目覚める
・頭痛や腹痛になることが多い
・日中イライラしていて機嫌が悪い
・一日を通して眠気を訴える
・休日は昼まで寝ている
・朝起きるとぐずぐずして、出かけるまでに時間がかかる
・朝なかなか起きれず保育園や幼稚園に行けない
・日中にひどく眠そうにしている
・寝ている途中に呼吸が止まってしまう(睡眠時無呼吸症候群)

その他、恐ろしい夢を見て夜中に何度も起きる「悪夢障害」や、夜中に突然泣き叫ぶ「夜驚症」も、睡眠障害によって引き起こされることがあります。

1歳・2歳で夜中に何度も起きるときは病院に行くべき?

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睡眠は、脳の成長や働きを維持するうえで大切なものです。成長著しい子供のときに睡眠障害を起こしてしまうと、脳の成長が妨げられ、学習能力や身体能力の発達に遅れが現れる可能性があります。

前述したような睡眠障害の症状が1ヶ月以上続く場合や、症状がひどくて日常生活に支障をきたす場合は、早めに病院を受診しましょう。鼻炎やアトピー性皮膚炎、喘息など、体に異常がないか調べてもらうことができますよ。

小児科のなかには、子供の睡眠障害の治療を専門的に行っているところもあります。住んでいる地域の保健センターなどに相談すると、専門的な治療を行っている病院を紹介してくれる場合があります。

1歳・2歳の睡眠障害の診断方法は?

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子供の睡眠障害の診断では、まず問診が行われます。問診によって睡眠障害の疑いがあると判断された場合は、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)を行うことがあります。

また、発達障害、アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎などの耳鼻科疾患の有無、アトピー性湿疹の有無など、睡眠障害の原因になりうる要素がないかも調べます。

終夜睡眠ポリグラフ検査とは、体のさまざまな箇所に電極やセンサーをつけた状態で眠り、睡眠中の脳波や心電図、呼吸状態などを測定する検査です。痛みはほとんどなく、病院に泊まって行います。

1歳・2歳の睡眠障害の治療法は?

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アレルギー性鼻炎の鼻づまりや喘息の咳などが原因で睡眠障害が起きている場合は、その治療にあたります。

睡眠リズムが乱れて睡眠障害が起きている場合は、夜型にシフトしてしまった睡眠サイクルを本来の形に戻すために、朝早い時間に強い光を当てて体を目覚めさせる「高照度光治療」や、眠る前に体を温めて興奮を鎮める「低温サウナ療法」などを行います。

治療が必要かどうかは症状によっても異なるため、詳しくは医師に相談してください。

1歳・2歳の睡眠障害の予防は生活習慣の改善から

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子供ひとりの力だけで、睡眠障害を予防することはなかなかできません。予防のためにはママやパパなど、周囲の大人の協力が必要です。

何時に寝て何時に起きているのか、夜中に目を覚ましていないか、いびきをしていないか、日中の様子はどうかなどを、普段からしっかり見てあげてください。うまく眠れていないときは、夜更かしさせないようにしたり、就寝前に電子機器を見せないようにしたりして、睡眠リズムを整えてあげましょう。

ママやパパのちょっとした心がけが、子供の心地良い睡眠につながります。

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