妊娠初期の流産の兆候は?受診の目安を知っておこう

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんが元気に育っているか心配になることもありますよね。特に妊娠初期は流産が起こりやすい時期といわれているため、不安に感じる妊婦さんも多いのではないでしょうか。

今回は妊娠初期の流産について、どんな症状があるのかをご説明します。

流産とは?

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流産とは、妊娠22週に至らない段階で、妊娠が終わってしまうことを指します。何らかの原因で妊娠の継続が困難になり、お腹の中の赤ちゃんが育たなくなってしまった状態です。

流産は、人工的に流産を起こす「人工流産(人工妊娠中絶)」と、それらを除いた自然に起こる流産である「自然流産」に分けられます。

自然流産が起こる頻度は、全妊娠の8~15%といわれています。また自然流産の約80%は、妊娠12週までの妊娠初期に起こる流産です(※1)。

妊娠初期の流産の原因は?

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妊娠初期の流産の原因の多くは、受精卵の染色体異常です。染色体に異常があるために、十分に育つことができずに流産になってしまいます。

妊娠初期に運動や仕事をして、それが直接のきっかけで流産するということは、ほとんどありません。

妊娠初期の流産の兆候や症状は?痛みや出血がある?

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妊娠初期の流産の兆候として、以下のような症状が現れることがあります。

性器出血

出血は、妊娠初期の流産の代表的な兆候です。

流産が急速に進行した場合、血の塊を伴うなど、多量の出血が起こることがあります(※2)。出血量は人によって異なり、少量の出血が続くこともあります。

ただし、妊娠中は全期間を通して、流産以外の原因で一時的に少量の出血が起こることもあります。出血したからといって必ずしも流産に至るわけではありません。

腹痛やお腹の張り

妊娠初期の流産の兆候として、腹痛やお腹の張りを感じることがあります。

痛みの強さやお腹の張り具合には個人差があります。流産が急速に進行した場合には、強い痛みを感じることもあります。


ただし、上記のような症状があれば流産が起こるというわけではありません。特に妊娠初期は、順調に赤ちゃんが育っていても同じような症状が現れることがあります。

妊娠初期の流産はどう診断されるの?

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前述の通り、出血や腹痛、お腹の張りなどが必ずしも流産につながるというわけではありませんが、こういった症状がみられたときは、かかりつけの産婦人科に連絡をして受診しましょう。

流産の診断は超音波検査で子宮のなかの状態を確認します。赤ちゃんの心拍の消失や胎嚢の消失などにより、流産と診断されます。

妊娠初期の流産は症状や兆候がないこともある?

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流産では、赤ちゃんを含めた子宮の内容物が自然に排出される「完全流産」、一部が子宮内に残る「不全流産」、お腹の中で赤ちゃんが亡くなったまま残っている状態の「稽留流産(けいりゅう)」があります。

稽留流産では出血や腹痛といった自覚症状がありません。また、お腹の中に赤ちゃんが残っているため、体内のホルモン状態が妊娠中と変わらず、基礎体温が高温期を維持したままということがあります。

不全流産と稽留流産では、母体と子宮内の赤ちゃんの様子をみながら、自然に外に出てくるのを待つ場合と子宮内容除去術が行われる場合があります。

妊娠初期の流産を防ぐことはできるの?

寝る 睡眠

妊娠初期の流産の原因の多くは受精卵の染色体異常で、ママの体の不調や行動のせいで起こることは極まれです。そのため、完全に予防することはどうしても難しいものです。

とはいえ、妊娠前と全く同じように過ごすのも不安ですよね。

そんなときは、体を冷やさないようにしたり、十分な栄養や睡眠をとったりして、お腹の赤ちゃんと自分自身をいたわるような意識で生活してみてくださいね。

無理な運動も今は控えたほうが良いでしょう。

妊娠初期の流産について正しい情報を知っておくことが大切!

カップル 妊活

流産は妊娠初期に起こることが多いため、この時期は誰もが不安や疑問を感じるものです。少しでも気になることがあるときは、かかりつけの産婦人科医や助産師さんに相談してみましょう。

妊娠初期の流産の主な原因は染色体異常なので、気をつけていても防げないことがほとんどです。しかし流産が起きかけているときの兆候を知っておけば、早期に体の異変に気づいて受診でき、不安が少し軽くなるかもしれません。

流産やその兆候について正しい知識を得て、妊娠初期を健やかに過ごしていけるといいですね。

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