新生児の生理的体重減少とは?計算式は?なぜ体重が減るの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

生後すぐの頃に、「おっぱい・ミルクをしっかり飲んでいるはずなのに、赤ちゃんの体重が減っている」とびっくりすることがあります。体重が減っていると、母乳やミルクの量が足りているのか心配になりますよね。実はこの現象は「生理的体重減少」と呼ばれるもので、どの赤ちゃんにも起こる自然なことなのです。今回は新生児の生理的体重減少の起こり方や、目安となる体重減少率などについてご紹介します。

新生児の生理的体重減少とは?

赤ちゃん 体重計

生理的体重減少とは、赤ちゃんの体重が生後数日の間に減少していく現象のことです。赤ちゃんが胎便や尿を排泄したり、ママも赤ちゃんもまだ哺乳に慣れていなかったりすることが原因で起こります。

ミルク育児、母乳育児に関わらず、一般的に生後しばらくは10%未満の生理的体重減少が起こります(※1)。そして生後2週間ほどで、出生時の体重に戻ります。

2週間経っても体重が戻らない場合は、医師に相談し、対処する必要があります。母乳育児がうまく行っていないために体重が戻らないこともあるため、粉ミルクを併用したり、母乳が出るように搾乳をしたりして対処します。

生理的体重減少率の計算式は?

記号 数字 数

新生児の生理的体重減少率は、生まれたときの体重から今の体重を引いた値を出生体重で割り、更に100をかけることで算出できます。難しい計算方法ではないので、赤ちゃんの体重の減り方が気になるようであれば、計算してみましょう。

生理的体重減少率の計算式

『(出生児の体重-現在の体重)÷出生児の体重✕100=生理的体重減少率(%)』

【例】
● 出生児の体重:3,000g
● 現在の体重:2,850g

(3,000-2,850)÷3,000✕100=5%

新生児の生理的体重減少の目安は?

グッズ グラフ そろばん 計算 確率 パーセント 比率

母乳育児を行っている場合の生理的体重減少率は平均5~7%で、ミルク育児を行っている場合だと、生理的体重減少率は平均3~5%です(※2)。体重減少率が10%を超えると、哺乳に関する問題が起きている可能性が高いので、病院を受診しましょう。

上で紹介した計算式を使って生理的体重減少率を算出するのが面倒だと感じる場合は、出生体重に0.1(10%)をかけたグラム数までの体重減少が許容範囲内だと覚えておくと、目安になります。

生理的体重減少がなくても大丈夫?体重が増えない場合は?

ママ 授乳

赤ちゃんが摂取できる栄養量は日に日に増していき、排出する便や尿、そして皮膚から蒸発する水分の量を上回るようになることから、生後2週頃には元の体重に戻ります。その後は1日25~30gほど体重が増え、生後2~3ヶ月で生まれたときの約2倍の体重になります(※1)。

赤ちゃんの体重が元に戻る目安である生後2週頃までは、落ち着いて赤ちゃんの様子を見ていきましょう。機嫌がよく、母乳やミルクをきちんと飲んでいるようであれば、特に心配する必要はありません。

ただし、生理的体重減少が起きない場合、便や尿の排泄、もしくは皮膚からの水分蒸発がうまく行っていない可能性があるので注意が必要です。

また、体重が減って戻らない場合や、体重が10%以上減っている場合も要注意です。母乳を上手に飲めていないことで過度な体重減少が起こっている可能性があり、粉ミルクを飲ませてあげるなど、対処が必要になることも。

しかし、甲状腺機能の低下などによる活気の低下、ヒルシュスプルング病という腸の病気などで体重減少が起きていることもあるので、注意しなければいけません。

生理的体重減少がきちんと起きていないと疑われる場合や、過度に体重減少が起きていると考えられる場合は、医師に診てもらいましょう。原因を突き詰めて、いち早く対処にあたることが大切です。

新生児の生理的体重減少は自然なこと

新生児 ママ

ちゃんとおっぱいを飲んでいるはずなのに体重が減ってしまっていると、何かトラブルが起きているのではないかと不安になると思います。ただ、新生児の体重減少は生理的なものだと知っていれば、気持ちが少し楽になりますよね。

はじめての育児で驚くこともたくさんありますが、知識を身につけて不安を解消していきながら毎日笑顔で過ごせるといいですね。

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