【赤ちゃんのうんち】正常な状態の色や状態は?病院に行く目安などまとめ

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

赤ちゃんのうんちは、回数、色、状態、においなど、大人のものと異なります。月齢によっても変化するので、初めて子育てをするママやパパは戸惑うことも多いですよね。そこで今回は、赤ちゃんのうんちの回数や色などについて、赤ちゃんの月齢別にご紹介します。

新生児・赤ちゃんの正常なうんちを知っておこう

オリジナル 赤ちゃん おむつ替え 日本人

新生児や赤ちゃんのうんちは、健康のバロメーターです。うんちの状態を見れば、なんらかの病気にかかっていることがわかる場合もあります。ただし、月齢や食べるものによって、うんちの状態や回数も変化するので、その時期にあった正常なうんちを理解しておくことが大切です。

以下で説明する正常なうんちと違うことがあれば、小児科を受診してくださいね。

新生児~生後1ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

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母乳やミルクを飲んでいる時期は、水っぽいうんちになります。大人であれば下痢のように見えるので、お腹を壊していると思ってしまいますが、生後1ヶ月の赤ちゃんにとっては正常なので安心してくださいね。

うんちの回数

1日5~7回が目安です。ただ個人差もあり、1日1回出ていれば良いとされています。赤ちゃんによっては10回以上することもありますが、回数が多いからといって心配する必要はありません。

授乳の度におむつ替えが必要になるので、こまめにおむつをチェックして清潔な状態にしてあげましょう。

うんちの色や状態

黄色や緑色で、水っぽい状態です。固形物を摂取していないため、ほんのり酸っぱいにおいがします。

生まれて間もないうちに真っ黒なうんちが出る場合がありますが、これは「胎便」という生理現象で、病気ではありません。胎内にいた頃に赤ちゃんが飲み込んでしまった羊水などが元となっていて、問題のないうんちですよ。

生後2・3・4ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

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生後2ヶ月を過ぎると、うんちにも個人差が出始めます。他の子と比べるのではなく、日頃からうんちの状態を観察して、いつもとの違いを見極めてくださいね。

うんちの回数

徐々に腸が発達するので、うんちの回数も少なくなります。1日4回ほどが目安です。ただし個人差が大きいので、1日4回以上する赤ちゃんもいれば、丸1日うんちが出ない便秘気味の赤ちゃんもいます。回数が多い分にはそれほど問題はありませんが、便秘気味の場合は解消してあげるようにしましょう。

うんちの色や状態

色や状態は生後1ヶ月頃と同じで、水っぽく、黄色や緑色です。うんちのなかに鼻水のようなネバネバしたものや白いつぶつぶが混ざることがあります。ネバネバしたものは腸の粘膜、白いつぶつぶは消化しきれなかった母乳やミルクの脂肪分なので、特に問題はありません。

生後5・6ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

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生後5~6ヶ月になって離乳食が始まると、母乳やミルクだけを飲んでいたときと変わり、少しずつ大人のうんちに近づきます。

うんちの回数

生後2~4ヶ月頃と同じで、1日4回ほど出ます。離乳食の消化の状態によっては便秘になりやすい子もいるので、毎日ちゃんとうんちが出ているか注意してくださいね。

うんちの色や状態

離乳食のような固形物を食べると、今までの酸っぱいにおいから大人のものと同じようなにおいに変わっていきます。色はこれまでの黄色や緑色から、少しずつ茶色へと変化します。

生後7・8・9・10・11・12ヶ月の頃の赤ちゃんのうんちは?

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生後7ヶ月を過ぎて離乳食が進むと、大人とほぼ同じ「硬くて臭いうんち」になります。

うんちの回数

離乳食の回数が増え、腸内環境も整うため、1日に1~3回程度に落ち着きます。食物繊維の多いものを食べるとお通じがよくなるなど、大人と同じような効果も出てきます。

うんちの色や状態

大人と同じ、固くて茶色い、臭いうんちへと変わります。離乳食以外に、母乳やミルクをよく飲んでいれば、少しゆるめで酸っぱいにおいが残るときもあります。

離乳食で摂取したものがそのままうんちのなかに混ざることがあり、ホウレンソウやニンジンなど色が強い野菜を食べたときは、うんちの色として現れることがあります。

せっかく食べたのに消化していないの?と不安になるかもしれませんが、栄養自体は体に取り込めているので安心してくださいね。

赤ちゃんのうんちで病院に行くべき目安は?

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月齢別の赤ちゃんの正常なうんちに対して、以下のような症状があるときには、小児科を受診するようにしましょう。

● クリーム色や灰白色など白っぽい色のうんち
● 赤色の粘液状のねばねばや黒色のうんち
● 1週間以上水っぽいうんちが続いている
● 腐敗臭や吐き気を感じる異臭がする
● うんちの回数が増え、ぐったりしている

受診時にスムーズに説明ができるように、うんちが出た時間やその前に飲んだり食べたりしたものをメモしておきましょう

赤ちゃんのうんちで異常を感じたら?

パンツタイプオムツ オリジナル画像1

赤ちゃんのうんちの状態や色で異常を感じたら、うんちの写真を撮るようにしましょう。小児科を受診するときに、診察の判断材料になります。

オムツを捨てずにとっておき、病院に持っていくという方法でもあります。うんちの状態がいつもと違ったら、すぐに捨ててしまわずに記録するようにしてください。

赤ちゃんのうんちが出ないときは?便秘なの?

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赤ちゃんのうんちの回数が多いことも気になりますが、逆に何日も出ないと大丈夫か心配になりますよね。基本的に食欲もあり機嫌もいいのであれば、2〜3日に1回のペースでの排便でも問題はありません。

ただし、便秘でやや不機嫌なのであれば、綿棒を使って浣腸をしてあげるのがおすすめです。

それでもうんちが出ず、3日を過ぎても排便がみられないようであれば、小児科を受診して浣腸をしてもらいましょう。すっきりして赤ちゃんの機嫌も良くなるはずですよ。

新生児・赤ちゃんのうんちが多い・少ない、硬い・水っぽいはそれぞれ

大人でも便秘体質の人もいれば、毎日快便の人もいるのと同じで、赤ちゃんのうんちも個人差が大きいものです。

他の子のうんちと見比べる機会は少ないので、大丈夫なのかどうか気になることもあるかもしれませんが、今回ご紹介した月齢別の正常なうんちの特徴を参考に見極められるようになるといいですね。日頃からおむつ替えのたびに赤ちゃんのうんちをしっかり観察しておきましょう。

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