新生児の体重はどう増加する?増え方の1日あたりの目安は?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

産後すぐに授乳を始めますが、はじめは適量を与えられているのか、しっかり体重が増えているのか不安になるママは多くいます。特に、飲んだ量を見ることができない母乳育児の場合、退院後は産院の授乳室にある体重計で測ることができず、体重が増えているかどうかわからないことがあります。今回は、新生児の体重について、1日に増える量の目安や、増えない理由などをご紹介します。

新生児の体重増加の特徴は?

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生まれてすぐの赤ちゃんは、一度体重が減少します。これは「生理的体重減少」と呼ばれますが、生後3~4日間にみられることが多く、その後少しずつ安定していきます。

生後2週間ほどかけて出生体重に戻っていきますが、退院時の体重が出生時より少なくなっていることも珍しくないので、気にしすぎないでくださいね。

これは、赤ちゃんが飲む母乳やミルクの量に対して、おしっこやうんち、汗で出ていく水分の方が多いことが原因として考えられています。特に母乳育児の場合は、赤ちゃんが母乳を吸うのに慣れていないこと、ママの母乳量が安定していないことなども要因の一つです。

しかし、新生児の体重の変化は個人差が大きく、もともと大きく生まれた赤ちゃんはその後の増加が少なめだったり、小さな赤ちゃんの体重は急激に増えたりすることもあります。

新生児の体重の増え方は?1日の体重増加の目安は?

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日本助産師会によると、新生児の体重増加の目安は1日30gで、生後2〜3週間の頃は1日18g以上増えているか、排尿・排便の回数は多いかなどを確認して母乳不足かどうかを見極めます(※1)。

ただし、1日に増える量は常に安定しているわけではないので、1週間や1ヶ月間の合計で体重が増えているかどうかが大切です。

特に母乳育児の場合、母乳の出が安定するまでに赤ちゃんの体重が30gも増えていないことがあります。

増加が30g未満でも、赤ちゃんの機嫌が良く、おしっこやうんちもしっかり出ていれば、飲めている証と考えましょう。その後に体重が少しでも増えて、身長や頭囲が伸びていれば問題ありません。

しかし、目安として1週間単位で体重が70gほどしか増えていない場合は、母乳外来などで母乳の出を安定させるなど、何かしらの対応をする必要があります。

特に低出生体重児の場合は吸啜する力も弱く、体重の増え方に敏感になる必要があるため、退院時に1ヶ月後の体重の目安を医師に聞いておくと安心です。

以下は、厚生労働省による赤ちゃんの「体重及び身長の身体発育曲線(パーセンタイル曲線)」です(※2)。同じ色の線で挟まれた範囲内に身長・体重が収まっていれば正常だとされています。このグラフで赤ちゃんの成長度合いを確認しておきましょう。

赤ちゃんの成長曲線グラフ/男児

成長曲線 男児

赤ちゃんの成長曲線グラフ/女児

成長曲線 女児

新生児の体重が増えないときは?

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新生児の体重が増えないことの多くは、母乳が影響しています。はじめは母乳がしっかり出ているのかママでもわかりにくいものです。慣れるまでは、授乳回数や授乳間隔を記録して、赤ちゃんが母乳を飲めているのかチェックしてみましょう。

生後しばらくは、1日の授乳回数が8回以上になることもあります。

日本助産師会によると、母乳を生成する「プロラクチン」というホルモンは乳頭が刺激されるごとに分泌され、特に夜間に分泌量が増えるとされています。ママの母乳量を増やすためにも、授乳間隔は3時間以上空けないようにし、夜間も同様の間隔で授乳することが望ましいとされていますよ(※1)。

「そんなに頻繁に授乳をしていると、おっぱいが溜まらないのでは?」と思うかもしれませんが、母乳は赤ちゃんが飲めば飲んだだけ作られるものなので、母乳を溜める必要はありません。

母乳を溜めると乳腺炎の原因にもなるので、なるべく間隔をあけ過ぎず飲ませるようにしてくださいね。

それでも体重が増えず、授乳回数が1日8回より少ないときや、尿が濃くて1日2〜3回しか出ないときは、産院に相談しましょう(※1)。

産院では、母乳の飲ませ方を指導してもらえたり、母乳マッサージを受けられたりします。また状況によっては、ミルクを使って混合育児をするように指導があるかもしれません。

新生児の体重増加をチェックするには?

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新生児期は体重が少しでも増えていることが重要です。新生児期はできれば毎日、少なくとも2〜3日に1度は体重を測ることをおすすめします。

新生児用の体重計・スケールを持っていない人は、大人用の体重計を使って、おおよその体重を測ることもできます。ママやパパがまず体重を測り、その後、裸の赤ちゃんを抱っこして体重を測り、ママやパパの体重を引くだけです。沐浴前に測るようにするといいですね。

おしっこの量なども見ながら、神経質になりすぎないよう成長を見守ってあげましょう。

新生児の体重は個人差が大きい

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はじめは母乳をあげる時間、ミルクの量や間隔を守ろうとしてしまいがちです。

しかし、母乳育児であれば、間隔を気にせず、赤ちゃんが欲しがるだけ与えてあげましょう。ミルク育児の場合は、はじめは1回分の量を飲みきれない赤ちゃんもいます。そんなときは1日の量を目安に、複数回に分けて与えてみるのもおすすめですよ。

赤ちゃんが母乳やミルクを飲むのことに慣れてきたり、母乳量が安定してきたりすれば、ある程度リズムも整ってきます。夜間の頻回授乳に悩まされることもありますが、日中はなるべく赤ちゃんと一緒にお昼寝をして、一緒に休むようにしてくださいね。

生まれたときの体重に個人差があるように、新生児期に増える体重の量も赤ちゃんによって異なります。1日増えていないだけで慌てて対応する必要はありませんが、しばらく様子を見ても体重が増えず、授乳回数が少ない状態が続くときは、産院に相談しましょう。

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