子供のO脚・X脚!原因や病気の可能性は?矯正した方がいい?

ママやパパの中には、子供のO脚やX脚を心配している人もいるかもしれませんね。このまま治らなかったらどうしようかと、不安になってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、子供がO脚やX脚になる原因や、病気の可能性はあるのか、矯正をする必要があるのかなどについてご説明します。

O脚・X脚とは?

インフォグラフィック 内股 O脚 X脚 XO脚

O脚・X脚は、どちらも脚の状態を表す言葉です。

O脚とは、足を揃えて立ったときに両膝の間が開き、アルファベットのOの形に見える状態のことです。

一方、O脚とは逆で、足を揃えて立ったときに両膝がついているのに、両くるぶしの間が開き、アルファベットのXの形に見える状態のことをX脚と呼びます(※1)。

なお、O脚とX脚の特徴を併せ持ったものとして、XO脚と呼ばれる脚もあります。これは足を揃えて立ったときに両膝もくるぶしもついていますが、すねの間にOの形をした隙間ができてしまっている脚のことです。

子供のO脚・X脚の原因は?

足 骨 X脚

子供のO脚とX脚は、どちらも成長に伴う生理的なものです。

多くの子供は2歳くらいまでは軽いO脚です。その後、成長とともに改善していき、3歳頃になると今度は自然とX脚になります。そして、7歳頃にほぼまっすぐな脚になります(※1)。

ただし後ほど説明するように、病気によってO脚やX脚になることもあるので、O脚やX脚がなかなか治らないときは注意が必要です。

子供がO脚・X脚だとどんな危険がある?

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子供がO脚の場合、内股歩きになるために転びやすくなります。

一方、X脚の子供は、全身の関節がとても柔らかく、立ったときに膝が後ろへ反り返ったり、後ほど説明する「外反扁平足」と呼ばれる状態になっていたりします。そのため、両膝がぶつかって転倒しやすいことがあります(※1)。

年齢によってはO脚やX脚が自然な状態であるとはいえ、転ばないように子供の様子には注意してあげたいですね。

子供のO脚・X脚は病気の可能性もある?

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前述のとおり、子供のO脚やX脚は一定の年齢までであれば問題ありませんが、2歳を過ぎてもO脚の場合、あるいは7歳を過ぎてもX脚の場合は、次のような病気の可能性があるため注意が必要です。

なかには数万人に1人しか発症しないような稀な病気もありますが、念のため病院で診てもらいましょう(※1,2,3)。

O脚の原因となる病気

● くる病
● 骨にかかわる病気
● ブロント病
● 様々な感染症

X脚の原因となる病気

● エリス・ファンクレフェルト症候群
● 鎖骨頭蓋異骨症
● モルキオ病
● 多発性外骨腫症

子供のO脚・X脚は矯正・治療が必要?

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子供のO脚やX脚の原因が病気でない場合は、成長とともに自然に治ります。そのため、矯正具などを装着して治療する必要はありません。

一方子供のO脚やX脚が病気によるものであれば、その病気を治療する必要があります。以下に、O脚の原因となる病気のうち、もっとも頻度が高い「くる病」の治療法を、その一例として紹介します(※1)。

くる病の治療法

くる病は、成長期に起きる、骨が柔らかくなる病気です。原因は、ビタミンD不足や体の中でビタミンDを作るときに起きる何らかの障害、あるいはリンの不足などです。

そのためくる病と診断されたら、ビタミンD製剤やカルシウム製剤、リン酸塩などを使って治療を行います。薬で治らないような骨の変形が起きている場合は、手術による治療を行う場合もあります。

子供のO脚・X脚以外の脚のトラブルは?

チェックリスト 注意

子供の脚には、O脚やX脚以外のトラブルも起こりえます。そこで、ここではO脚・X脚以外で、子供の脚に起きやすいトラブルの一例を紹介します(※1)。

先天性内反足

片方、あるいは両方の足が内側に反り返り、足の裏が向かい合っているような状態を内反足と言います。

また、足先が下を向いている「尖足」、足先が親指の方に曲がっている「内転足」、土踏まずのカーブが深い「凹足(おうそく)」などもあり、これらを生まれつき併せ持っている場合を「先天性内反足」といいます。

5歳くらいまでは手やギプスによる矯正を行いますが、場合によっては装具や手術による治療が行われます。早めに治療をすることで、日常生活には支障がないレベルまで回復します。

外反扁平足

かかとが外側に反り、小指が床から浮き、土踏まずがない状態の足のことです。足の靭帯が柔らかすぎるために起き、体重がかかっていない状態のときは正常な足の形に戻ります。

歩いたり、つま先立ちをしたりしていると改善してくるので、5歳くらいまでそのまま様子を見ます。治療が必要な場合は、矯正用の靴や装具などを使って治療をします。

ペルテス病

ペルテス病は5〜8歳くらいの男の子でよくみられますが、原因はよくわかっていません。

股関節や太もも、膝などに痛みが出て、足を引きずって歩くようになります。症状が進むと、症状のある方の脚が細く、短くなります。治療しないでいると骨の一部が壊死して、変形してしまいます。しかし適切な治療を行えば、変形した骨も発病から数年で元のように回復します(※4)。

骨が元どおりに回復するまでの間は、患部に体重がかからないようにします。また、股関節の動きが悪くなるので、装具を使って負担を減らします。治療期間を短くするために、手術を行うこともあります。

子供がO脚・X脚でも心配しすぎないで

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子供のO脚やX脚は、成長の過程で自然と発生し、自然と治るのが一般的です。個人差があるため、いつからO脚やX脚になって、いつ頃それらが治るのかは子供によって違いますが、自然なことなのであまり悲観的になりすぎないようにしましょう。

子供がO脚やXだったとしても、小さい子供ならではの特徴だと思って、長い目で見守ってあげたいですね。

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