【子供のいびき】2・3・4歳でひどいときは病気の可能性も?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

子供が眠っているとき、いびきをかいていることはありませんか?大人にもいびきをかく人は多いので、子供のいびきにそれほど心配しないかもしれません。しかし、子供のいびきのなかには治療を要したり、注意が必要なものもあります。今回は2・3・4歳の子供のいびきについて、原因や病院へ行く目安、治療法などについてご説明します。

いびきとは?2歳・3歳・4歳の子供はかきやすい?

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「いびき」とは、鼻から喉にかけての空気の通り道である上気道に空気が通るときに生じる音です。上気道のどこかが狭くなっていると、いびきが発生しやすくなります。

子供の上気道が狭くなる原因の一つに「扁桃肥大(扁桃腺肥大)」があります。喉の奥の両側にぽっこりと丸く見える、「扁桃」という組織が大きくなった状態です。

扁桃には、口や鼻から侵入してくる細菌やウイルスをつかまえて、免疫により感染を防ぐ役割があります。

子供は免役力が弱く病気にかかりやすいのですが、扁桃が細菌やウイルスから守ってくれています。

扁桃や、扁桃と鼻の間にある「アデノイド(咽頭扁桃)」という組織は、3歳くらいから発達しはじめます。6~8歳の頃に最も大きくなり、その後は小さくなっていきます(※1,2)。

扁桃やアデノイドが大きいと上気道が狭くなるため、とくに2・3・4歳ごろの子供はいびきをかきやすいのです。

2歳・3歳・4歳の子供のいびきで注意が必要なものは?

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大きくなった扁桃やアデノイドによって上気道がふさがれてしまうと、寝ている間に呼吸が一時的に止まる「睡眠時無呼吸症候群」になる恐れもあります。

いびきや睡眠時無呼吸は睡眠の質を下げるため、子供が日中に強い眠気に襲われ、園や学校での活動や成長自体に影響を及ぼす可能性もあります。

また、おもらしをしたり、寝ているときに泣き叫んだりパニックを起こしたりする夜驚症になることもあり、注意が必要です。

2歳・3歳・4歳の子供のいびきの原因は?

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2・3・4歳の子供の上気道が狭くなり、いびきが発生したり、いびきがひどくなったりする原因としては、主に以下のようなものがあります(※3,4)。

  • ・ 扁桃やアデノイドが肥大する
  • ・ アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻の病気で、鼻づまりがある
  • ・ 肥満で喉の部分に脂肪がつき、上気道が狭くなる
  • ・ 生まれつき口蓋垂(こうがいすい:いわゆる「のどちんこ」)が大きい
  • ・ あごの発育が不十分で下あごに舌が収まりきらず、寝ているときに喉の奥に舌が落ち込む

2歳・3歳・4歳の子供のいびきで病院へ行く目安は?

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2・3・4歳の子供にいびきが見られた場合、一時的な鼻づまりが原因でいびきをかいている可能性もあるので、まずは様子を見ましょう。

ひどいいびきが数日〜1週間ほど続くときは、一度、耳鼻咽喉科のある医療機関を受診して、いびきの原因を調べてもらってください。

その際に、子供がいびきをかいている様子を撮影した動画を持っていくと、医師の診断がスムーズに進みます。

2歳・3歳・4歳の子供のいびきの検査方法は?

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2・3・4歳の子供のいびきで耳鼻咽喉科を受診すると、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、扁桃肥大が起きていないかを調べてもらうことができます。

またレントゲン撮影をして、扁桃・アデノイド肥大がないか、あごの発育が悪くないか、副鼻腔炎がないかなどを調べることもあります(※5)。

問診などから子供に睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、家で簡易睡眠検査を行います。

簡易睡眠検査とは、寝る前に子供の鼻と指にセンサーを着け、睡眠中の無呼吸の回数などを調べる検査のことです。この機械は病院から借りることができます(※6)。

2歳・3歳・4歳の子供のいびきの治療法は?

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2・3・4歳の子供のいびきの原因は様々なので、原因に合わせた治療をします。

いびきの原因が鼻の病気の場合は、その病気の治療をします。

いびきの原因が肥満が原因の場合は、食事内容や生活習慣を改善して減量し、いびきの改善をはかります。

しかし、いびきの症状が重く、睡眠時無呼吸症候群などが起きているときは、「手術治療」や「保存的治療」などが行われます(※5)。

手術治療

上気道をふさいでしまっている扁桃やアデノイドを摘出し、いびきを改善させます。

扁桃やアデノイドが肥大しやすい、5~6歳の頃に手術が行われることが一般的です。

手術では全身麻酔をするため、1週間程度の入院が必要になります。

保存的治療

病気などで呼吸機能が低下している場合や、手術を行うのが難しい場合に取られる治療法です。

子供に鼻マスクをつけ、気道の狭まり具合に合わせた圧力をかけて、空気を鼻から気道に向けて送り込みます。

送り込まれた空気が喉を広げ、舌を押し上げて気道を開けることで、無呼吸状態になることを防ぎます。

2歳・3歳・4歳の子供のいびきにはきちんと対処を

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いびきは大人にもよく見られる症状なので、2・3・4歳の子供がいびきをかいていても、「大したことないだろう」とそのまま放置されることがあります。

しかし、前述の通り、いびきは子供の睡眠の質や成長に影響を与える可能性もあり、きちんと対処する必要があります。

子供のいびきがひどく、睡眠の質が落ちて日中も眠そうにする、生活に支障がある日が続くようなときは、医師に診てもらいましょう。

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