生後2ヶ月頃の赤ちゃんは、起きている時間が長くなり、笑顔を見せる回数も増えてきます。昼と夜の区別が徐々についてくるので、天気のいい日はお散歩に出かけるなど、生活リズムを整える工夫をしていくといいですね。今回は、生後2ヶ月の赤ちゃんの体重や睡眠時間、生活リズム、育児のポイントをご紹介します。
生後2ヶ月の赤ちゃんの身長や体重は?

生後2ヶ月の赤ちゃんの身長や体重は、厚生労働省の発育曲線によると下記の通りです(※1)。
生後2ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
身長 | 体重 | |
男の子 | 54.5~63.2cm | 4.41~7.18kg |
女の子 | 53.3~61.7cm | 4.19~6.67kg |
ただし、発育曲線の枠はあくまでも目安なので、出生時の大きさや男女によって個人差があります。「発育曲線の中に収まっているかどうか」よりは、「身長・体重が発育曲線のカーブに添って増えているかどうか」が大切です。
体重は、1日約30g、1ヶ月で1kg前後のペースで成長していれば問題ないでしょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんの特徴は?

生後2ヶ月頃になると、骨が目立たないほどぽっちゃりと丸い体型になり、手首や足首のくびれに大きなシワが目立ってきます。成長するにしたがって少しずつ筋肉がついてくるので、首を左右に動かしたり、手足をあげたりできるようになり、寝かせると手足をバタバタさせる子もいます。
また、1ヶ月の頃と比べると、声を出したり笑ったりすることが増えてきます。
首の筋肉がつき、縦抱っこをすると自力で支えようとしますが、首すわりはまだ少し先なので、手で首まわりを支えてあげましょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんの主な特徴
- 追視ができるようになる
- 表情が豊かになる
- 首が少しずつしっかりしてきて、うつぶせにすると頭を持ち上げようとする
- 腸内にうんちを溜められるようになり排便回数が減る
- 「アー」「ウー」などの喃語(なんご)が出てくる
- 欲求によって違う泣き方をするようになる
- よだれの量が増えてくる
生後2ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は?

生後2ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は、1日14~15時間です。それまでに比べて、日中に起きている時間が長くなり、昼寝の回数や時間が減る赤ちゃんもいます。
睡眠リズムが整うのは生後4ヶ月頃ですが、昼夜が逆転しているようであれば、生活にメリハリをつけてリズムが整うように促してあげましょう。朝や日中は日差しを浴びて、夜は部屋を暗くしてあげるだけでも、自然と生活リズムが整っていきますよ。
あまり神経質にならず、赤ちゃんのペースに寄り添いながら行ってくださいね。
生後2ヶ月の睡眠・生活リズムのポイント
- 朝はカーテンを開けて日光を浴びさせる
- 午前中に、外気浴や家の近くを軽く散歩する
- 起きているときは、積極的に話しかけたりあやしたりする
- お風呂の時間を決めて、夕方には入るようにする
- 夜は部屋を暗くし、遅くても20時までには寝る体制を作る
生後2ヶ月の赤ちゃんとの生活は?外出はどれくらいしてもいいの?

生後2ヶ月の赤ちゃんは、自分のことや周囲に対して興味を示し始めるので、普段の生活の中に遊びやお散歩を積極的に取り入れましょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんの1日(例)
0:00 | 授乳① |
3:00 | 授乳② |
6:30 | 起床・授乳③ |
8:30 | 昼寝 |
9:30 | 授乳④ |
11:00 | 散歩 |
12:30 | 授乳⑤ |
13:00 | 昼寝 |
15:00 | 授乳⑥ |
15:30 | 遊び |
17:00 | お風呂 |
18:00 | 授乳⑦・就寝 |
21:00 | 授乳⑧ |
生後2ヶ月になると1回でたくさんの量を飲めるようになってくるので、赤ちゃんの様子をみながら、0時または3時の授乳はスキップしてもいいでしょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんとの遊び方は?
音や動きに反応しやすくなる時期なので、ベッドメリーのような目の前で動くおもちゃを用意してあげるといいでしょう。赤・黄・青など、色が鮮やかではっきりした薄手のハンカチやスカーフを、目の前でひらひらと遊ばせるのもおすすめです。
また、顔の前に手を持ってきてじっと見つめる「ハンドリガード」という動作や、指しゃぶりをよく行うようになります。自分の体の一部ということを実感する大事な動作であり、赤ちゃんにとっては絶好のおもちゃです。無理にやめさせず、見守ってあげましょう。
生後2ヶ月のお出かけは?
生後1ヶ月を過ぎて始めた外気浴や散歩の時間を少しずつ長くして慣らしていきましょう。生後2ヶ月の終わり頃には30分くらいかけて散歩するのが外出時間の目安です。
外気浴は体温調節機能を高め、肌を丈夫にしてくれるだけでなく、外の世界を知ってわくわくすることで心の発達にもよい影響を与えてくれますよ。
まだ、体力が弱く、首もすわっていない時期なので、人混みには連れて行かないようにしましょう。夏場は日差しの強い時間帯を避けることもポイントです。
生後2ヶ月の赤ちゃんの授乳の回数や量は?

生後2ヶ月の赤ちゃんは、口の周りの筋肉が発達することで、母乳やミルクを上手に飲めるようになり、授乳時間がだんだん短くなります。体の大きさによって飲む量は異なりますが、体重が1日25g以上増加していれば、栄養は足りていると考えて大丈夫です。
母乳の場合
1日の授乳回数は7〜8回ほどが目安ですが、個人差があります。
昼間の授乳間隔は2~3時間おき、夜は4〜5時間おきで、生後1ヶ月のときより間隔が開きはじめます。1回の授乳時間は左右10分ずつが目安です。
母乳をまとめて飲めるようになることで長時間眠るようになってくるので、赤ちゃんを無理に起こして授乳する必要はありません。
完全ミルクの場合
成長するにつれてミルクをたくさん欲しがるようになる赤ちゃんもいます。しかし、ミルクをたくさん与えすぎると栄養過多になり、不必要な脂肪が体について肝臓や腎臓に負担がかかってしまいます。ミルクの量は、1日1000ml以下にとどめましょう。
1日の授乳回数にあわせて、以下のようにミルクの量を調整しましょう。
生後2ヶ月のミルクの量(完全ミルクの場合)
1日にミルクを与える回数 | 1回あたりのミルクの量 |
6回 | 160ml |
7回 | 140ml |
8回 | 120ml |
9回 | 100~110ml |
混合育児から完全母乳に移行したい場合は、母乳の分泌量が増えてきたら、徐々に母乳の後に与えるミルク量を減らしていきます。
体重が増えなかったり、夜中に何度も起きてしまったりするときは、母乳が足りていない可能性があるので、母乳外来や小児科で相談するようにしてください。
生後2ヶ月の赤ちゃんのお世話のポイントは?

生後2ヶ月になると少しずつ外出も増え、それまでより活動的になるので、赤ちゃんのお世話をするときは健康により一層気をつけるようにしましょう。
生後6ヶ月頃までは病気になりにくいといわれていますが、ちょっとした環境の変化や外出をきっかけに風邪にかかってしまい、熱や鼻水、鼻づまりを起こすこともあります。特に鼻づまりで息が苦しくなると、機嫌が悪くなったり、うまく哺乳できなくなったりすることもあるので注意しましょう。
赤ちゃんの鼻がつまったときは、部屋を加湿し、鼻水吸引器を活用しながら赤ちゃんの鼻づまりをケアしてあげましょう。母乳を与えるときは、こまめに息つぎをさせるとうまくいきますよ。
母乳を飲む量が減り、高熱や嘔吐、寝ないなどの症状がある場合は、自己判断で市販の薬を与えず、小児科を受診しましょう。
生後2ヶ月から予防接種がスタート
生後2ヶ月目から予防接種が始まります。予防接種の内容やスケジュール、順番などをしっかり把握しておきましょう。
生後2ヶ月で受けられるのは、定期接種ではHib(インフルエンザ菌b型)、小児肺炎球菌、B型肝炎、ロタウィルスです。一度に何種類か同時接種することもできます。
小児科の医師に相談すると、スケジュールを立ててくれることもあります。スケジュール管理用のアプリもあるので活用しましょう。
生後2ヶ月の赤ちゃんとコミュニケーションを楽しもう
生後2ヶ月は、赤ちゃんの表情や反応がどんどん豊かになるので楽しい時期です。親子のコミュニケーションを大切にしながら、たくさん遊んであげましょう。
生後2ヶ月頃になると、ママはこれまでに蓄積された産後や育児の疲れが出て、体調を崩しやすくなります。くれぐれも無理をしないようにしましょう。周囲に協力してもらって適度に体を休めながら、育児を楽しんでいけるといいですね。