新生児の肌がカサカサしていると、肌に問題があるのではないかと気になりますよね。これは新生児特有の胎脂(たいし)が関係していることが考えられます。胎脂には赤ちゃんの肌を守る大切な働きがありますが、この胎脂と肌のカサカサにはどのような関係があるのでしょうか?
今回は、胎脂とはなにか、新生児の肌がカサカサになる原因や対処法についてご説明します。
新生児の胎脂とは?
産まれたばかりの新生児の肌や髪に付着している白いクリーム状の物質を「胎脂」といい、新生児の肌を守り潤いを与える働きがあります。
赤ちゃんの肌は産まれた直後から外気の刺激をたくさん受けますが、赤ちゃんの皮膚は非常に薄く刺激に弱いため、胎脂によって赤ちゃんの肌をバリアしているのです。
また胎脂には、赤ちゃんが産道を通りやすくする役割があるという説もあります。
胎脂はいつまでついているの?
赤ちゃんの肌に胎脂を残したままにしていると汚れがつきやすいので、生後1~2日目には洗い流すのが通常です。
最近では、胎脂の役割に注目して産まれてすぐには沐浴をさせない病院が増えてきました。産後数日はあえて胎脂を残しておき、細菌などの感染を予防しようという考え方です。
日本新生児成育医学会では、赤ちゃんが生まれて6時間以上経ってから、できれば2~3日後以降の沐浴が望ましいと提唱しています(※1)。
ただし、産まれてすぐに沐浴をして胎脂を洗い流した場合と、そのまま残しておく場合との差は、医学的には明らかになっていません。
新生児の肌がカサカサになるのは胎脂と関係があるの?
生後1ヶ月頃になると、赤ちゃんの肌が急にカサカサと乾燥して皮膚がポロポロとむけてしまうことがあります。
これは「新生児落屑(しんせいじらくせつ)」と呼ばれ、それまで胎脂で守られていた皮膚が外の空気に触れて乾燥することによって剥がれ落ちるものです。
ひどい日焼けをした後のように、赤ちゃんの皮膚があちこち突然むけてきてしまうので、パパやママはびっくりするかもしれませんね。しかし、これは新生児によくある生理現象なので特に心配はいりませんよ。
新生児の肌がカサカサ…対処は必要?
新生児落屑は、2週間~1ヶ月程度で自然と綺麗になるので、基本的には対処は必要ありません。
無理に剥がそうとすると皮膚が炎症を起こしたり、ただれたりする可能性があります。また、カサカサの肌を見るとベビーローションやクリームなどを塗ってあげたくなりますが、生理的な現象なので様子を見ましょう。
ただし、肌がカサカサしている以外に、赤ちゃんの顔や頭皮にかさぶた状の湿疹ができている場合、「乳児脂漏性湿疹」の可能性があるので注意が必要です。
乳児脂漏性湿疹は、頭皮から分泌される脂分と頭の汚れが混ざり、固まって出てきたものです。湿疹がひどくなると、細菌感染を起こしてしまうことも。
乳児脂漏性湿疹による厚いかさぶたや赤みがみられたり、赤ちゃんがしきりに頭やおでこをかいたりするようであれば、小児科か皮膚科を受診しましょう。
胎脂は赤ちゃんの皮膚を守る大切なもの
胎脂は、赤ちゃんの皮膚を守るためになくてはならないものです。また、新生児落屑も生理現象によるもので、赤ちゃんの成長にしたがって治まっていくため無理に皮を剝がそうとせず自然にまかせてあげてくださいね。
生後3ヶ月を過ぎて、赤ちゃんの皮脂の分泌が落ち着いてきたら、ベビーローションやベビーオイル、クリームなどでスキンケアをして乾燥を防いであげましょう。