【新生児〜生後1・2・3ヶ月の目やに】原因と対処法まとめ!

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんは目やにが出やすいので、寝起きに、まつげが目やにでくっついていることがあります。初めて見たときはびっくりした、というママやパパも多いようです。目やにの色や量から病気のサインをキャッチできることもあります。そこで今回は、新生児期〜生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにの原因、対処法、病院に行く目安についてご説明します。

新生児〜生後1・2・3ヶ月に目やにが多い理由は?

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「目やに」は、目から出る分泌物に老廃物や空気中のホコリなどが混じったものです。まばたきをすると涙と一緒に流されるので、基本的に起きているときは目に滞留することはありません。

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんは、寝起きに白っぽい目やにがたまることがあります。これは睡眠中にまばたきの数が少なくなって涙の分泌量が減ったことが原因なので、心配する必要はありませんよ。

新生児期や生後1・2・3ヶ月頃は目と鼻の距離が近いため、鼻水が逆流しやすく、大人よりも目やにが出やすいのです。

しかし、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんが、日中も目やにが多かったり、寝起きの目やにの量が普段より多かったり、白目が赤かったりする場合は、目の病気の可能性があり、注意が必要です。

新生児や生後1・2・3ヶ月に目やにを引き起こす原因は?

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新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにの量が多くなるのは、何らかの原因で分泌物が増えていたり、目やにの流れが滞っていたりすることが原因です。

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにが黄色や緑色になるのは、炎症のせいで膿(うみ)が出ている可能性があります。その場合は、以下の病気が原因だと考えられます。

風邪(鼻水が増える)

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんが風邪を引くと、鼻水の量が増えると共に、鼻の粘膜が腫れて涙が吸収されなくなります。そのため、目やにがたくさん分泌されます。

風邪で目やにが出るのは、鼻と目の距離が近い新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんならではの現象です。風邪が治れば、目やにも少なくなります。

逆さまつげ

新生児期や生後1・2・3ヶ月頃はまぶたに脂肪がたくさんついているため、逆さまつげになっている赤ちゃんがたくさんいます。

逆さまつげになるとまつげが眼球を刺激するため、目やにの分泌量が増えます。多くは成長とともに治りますが、まつげが角膜を傷つけて頻繁に炎症を起こすような場合には、治療が必要になります。

結膜炎

まぶたの裏側から白目の表面を覆っている粘膜の結膜が、空気中のハウスダストや細菌、ウイルスなどに感染することで起きる目の炎症です。

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんは細菌性の結膜炎にかかることが多く、黄色や緑色の膿のような目やにがたくさん出てきます。

鼻涙管閉塞

目から鼻へ涙を流す鼻涙管が詰まっている状態です。

鼻に流れるはずの目やにが滞留するため、目やにの量が多くなったり、常に涙目になったりしている特徴があります。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やにの対処法は?

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新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やには、症状によっては小児科や眼科の診察が必要ですが、家庭でも対処してあげたいですよね。

まずは自宅で対処してみて、それでも新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにが続くようであれば受診する、という判断でも構いません。

病院では、症状に合わせた目薬が処方されるので、医師の指示通りに対処してあげてくださいね。

乾燥した白い目やに

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに乾燥した白い目やにが出ていても、基本的には心配する必要はありません。

温かいお湯に浸して絞ったガーゼなどで、やさしく拭いてあげましょう。

緑色、黄色の目やに

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに緑色、黄色の目やにが出ている場合はガーゼや綿棒で拭いてあげましょう。

細菌やウイルスに感染している可能性があるため、拭いたあとのガーゼや綿棒はすぐにゴミ箱へ捨ててください。

また、赤ちゃんの目やにを対処したあとはしっかり手を洗い、二次感染しないように注意しましょう。

粘り気のあるの目やに

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに粘り気のある目やにが出ていたら、緑色・黄色の目やにと同様の対処法で構いません。

目やにを拭き取ろうとすると、粘り気で目やにが引き延びてしまうこともあります。少しつまむようにして拭くと良いでしょう。

目の炎症も見られるとき

目やにと同時に、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに目の炎症が見られるときは、結膜炎になっている可能性もあります。黄色っぽい目やにの量が多く、なかなか治まらないようなら早めに小児科や眼科を受診しましょう。

目を痛そうにしていたり、目の腫れが見られたときには、時間外であってもできるだけ早めに病院を受診しましょう。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やにの予防法は?

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新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やには量が多く、なかなかうまく拭き取れないというママやパパも多いようですね。

目やには拭き取るだけでなく、部屋を掃除するだけで改善できることもあります。次のようなことに気をつけて、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やに予防をしてあげましょう。

室内を清潔にする

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんは抵抗力が弱いため、大人には問題のない室内のホコリや雑菌にも敏感に反応します。

窓を開けて換気する、空気清浄機を使う、掃除機を念入りにかけてホコリを取るなどして室内を清潔にするだけでも、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにが減ることもありますよ。

また、寒暖差で目のかゆみがでることもあるので、室温にも気をつけてくださいね。

目やにを拭き取る前に手を洗う

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに目やにがでたら、清潔なガーゼや綿棒、ティッシュなどでこまめに拭き取ってあげましょう。

目やにを取る前に手をしっかり洗い、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに雑菌などをうつしてしまわないように気をつけましょう。

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにを取るときは、目頭から目尻に向かって拭いてください。感染が広がらないように、ガーゼや綿棒の同じ部分で拭かないようにしてくださいね。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やにに目薬は使える?

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新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにや炎症を見かけると、「大人と同じように市販の目薬でも対応できるかな」と思うこともありますよね。

市販の目薬で目やにや炎症を抑えることはできても、炎症を起こしている原因を治療できないこともあります。

新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに目やにが出ていたら、市販の目薬は使用せずに眼科や小児科で診察してもらい、原因にあった治療薬を処方してもらうことが大切です。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やにが母乳で治るの!?

「目やにには母乳が効く」という話を聞いたことはありますか?

母乳は免疫・抗体を作り出す作用や炎症をやわらげる作用があるため、目やにの原因である炎症に効果があるといわれています。江戸時代から行われている治療法だそうですよ。

母乳は天然成分なので副作用がなく、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんに抗生物質の薬を使うのが不安なママも安心ですね。

母乳点眼をすすめる小児科や産院もあるので、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにが治まらないようなら、一度医師に相談してから試してみてもいいですね。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やにで病院にいく目安は?

チェック

新生児や生後1・2・3ヶ月頃はそもそも目やにが多いため、朝起きて目やにがあるからといって、すぐに病院へ行くほど神経質になる必要はありません。

しかし、次のような目やにが見られたときには、小児科や眼科を受診するようにしましょう。

● 目やにが数日間止まらない
● 黄色や緑色の目やにが出る
● 目やにの量が多い
● 目やにに粘り気があって、まぶたが開けにくそう
● 目やにが出るだけでなく、白目に充血や炎症も起こしている
● 目やにが出るだけでなく、熱も出ている

特に、粘り気がある、黄色、緑色といった目やには細菌等の感染が予想されるため、家族への感染にも気をつけないといけません。

家庭で新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにを拭き取るなどしたときには、拭き取ったティッシュやタオルの処理には注意しましょう。

新生児や生後1・2・3ヶ月の目やには日頃からチェックを

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新生児期や生後1・2・3ヶ月頃は目のトラブルを起こしやすいので、目やにが出てくることは決して珍しいことではありません。

ほとんどの場合は心配する必要はありませんが、新生児や生後1・2・3ヶ月の赤ちゃんの目やにが、なんらかの病気のサインであることもゼロではありません。

そのため、普段の目やにの量や色、どんなときに目やにが出ているのかを確認しておくと、目やにの変化に気がつきやすくなりますよ。

目やにの原因を早期発見し、早期治療してあげましょう。

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