赤ちゃんのほくろはいつできる?新生児にも生まれつきあるの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

育児中にふと気がついた赤ちゃんのほくろ。「生まれたときにはなかったはずなのに…」「赤ちゃんにほくろがあってもいいのかな…」と、不安になってしまうママやパパも多いのではないでしょうか。

今回は、赤ちゃんのほくろはいつからできるのか、ほくろの原因や予防法、病気との関連性についてご説明します。

ほくろとは?

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ほくろは、医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」「母斑細胞性母斑(ぼはんさいぼうせいぼはん)」「単純黒子(たんじゅんこくし)」と呼ばれるもので、母斑細胞と呼ばれる細胞の集まりです。

ほくろは、黒いメラニン色素を作る力を持った細胞が増殖してできるため、褐色や黒色の斑点として皮膚に現れます(※1)。大きさは、直径5mm以下のものがほとんどです。

赤ちゃんのほくろはいつできるの?新生児にはある?

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新生児にはほくろはほとんどありません。個人差はありますが、一般的には生後数ヶ月してからできはじめるとされています。

ほくろの大きさはまちまちで、現れる場所は決まっていません。最初は小さな黒い点で、赤ちゃんの体が大きくなるにつれて、少しずつ大きくなっていきます。

生まれつき、体に黒いあざがある赤ちゃんもいますが、このあざは「先天性色素性母斑」と呼ばれるもので、正確にはほくろと異なります。

赤ちゃんにできていたら注意した方がいいほくろの特徴は?

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ほくろはほとんどが良性のものなので、もし赤ちゃんにほくろができても乳児健診や予防接種のときに医師から小児科や皮膚科の受診をすすめられなければ、そのまま放っておいても問題ありません。

ただし、前述の「先天性色素性母斑」や一定の特徴を持つほくろは、悪性化して皮膚がんの一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)となる可能性があります。

以下の項目のうち一つでも該当した場合は、早めに小児科か皮膚科を受診してくださいね。

注意したい赤ちゃんのほくろ

● 生まれつき大きな母斑がある(1歳時点で体にある場合:直径6cm以上、顔・頭にある場合:直径9cm以上)
● 大きさが6mm以上ある
● 形が左右非対称
● 輪郭がギザギザしている
● 色・形・かたさなどが変化してきている
● 急激に大きくなっている
● 色の濃さがいびつ
● 出血がある

赤ちゃんのほくろは予防できる?

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ほくろができる原因ははっきりとしてはいませんが、紫外線やホルモンバランスの乱れ、皮膚への刺激、生活習慣、体質、遺伝などが関係しているといわれています。

ほくろができる・できないには個人差が大きく、必ず予防できる方法はありません。

なるべく赤ちゃんにほくろができないようにするためには、「紫外線対策をする」「皮膚にはやさしく触れる」ことを意識するといいかもしれません。

日差しが強い日には、赤ちゃん用の日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶせたりして肌を守りましょう。

赤ちゃんの体を洗うときはゴシゴシ洗わないように気をつけて、スキンケアをするときはやさしくクリームやローションを塗ってあげるようにしてくださいね。

赤ちゃんのほくろは除去できるの?

病院 相談

病気に関わるようなほくろは、医師の判断によって早めに除去することになります。

良性のほくろでも除去することはできますが、赤ちゃんはじっとしておくことができないので、全身麻酔での手術となることが多いです。

早い年齢で除去すれば痕が残りにくいとされていますが、全身麻酔にはリスクが伴います。

良性のほくろであれば、赤ちゃんが成長してから自分の意志で取りたいと考えたときに、手術を検討するほうが良いかもしれませんね。

赤ちゃんのほくろを見つけたらチェックしよう

赤ちゃんにほくろを見つけたときは、大きさや形などをチェックしておきましょう。ほとんどの場合は良性のほくろで、そのままにしておいても問題ありません。

ただし、もしいびつな形や色をしたほくろを見つけたりしたときは、念のため早めに病院を受診するようにしてくださいね。

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