赤ちゃんのサーモンパッチとは?原因や症状、治療法は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

生まれたばかりの赤ちゃんの顔に赤いシミのようなあざがあったら、それはサーモンパッチかもしれません。顔にあざがあると目立ってしまうので、「このまま残ったらどうしよう」と心配になりますよね。それでは、どのように対処すればいいのでしょうか?今回はサーモンパッチについて、原因や症状、治療法、注意点などをご紹介します。

サーモンパッチとは?症状は?

赤ちゃん おしゃぶり

サーモンパッチとは、出生時から赤ちゃんに見られる、境目がはっきりしない、シミのような平らな赤いあざです。あざの色がサーモン(鮭)の色に似ていることから、こう呼ばれています。

正式名称は「正中部母斑」で、額の中央や上まぶた、鼻の下、上唇など、顔の中心部に現れるのが特徴です。入浴したり、泣いたりして、血管が拡張したときに赤みが目立つ傾向にあります(※1)。

日本皮膚科学会によると、サーモンパッチは新生児の約20〜30%に現れるので、それほど珍しいことではありません(※2)。

サーモンパッチの原因は?

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サーモンパッチは、赤ちゃんの毛細血管が異常に増殖し、血液中に含まれる赤血球の赤い色が、皮膚の表面まで見えるようになったものです。

しかし、なぜ血管が異常に増殖するのかについては、未だはっきりとしたことは分かっていないのが現状です。

サーモンパッチの治療法は?

レーザー治療

サーモンパッチは、1歳半になるまでに、自然と消えていくことがほとんどです(※1)。

ただ、あざの赤みの濃淡や大きさには個人差があり、まれに1歳半を過ぎても赤みが残ることはあります。そのような場合、医師の指示のもと、治療を行うことがあります。

サーモンパッチの治療には、レーザー照射を行うのが一般的です。しかし、レーザー治療を行っても、サーモンパッチが完全に消えないこともあります。

また、レーザー治療は麻酔を使い、子供の体に負担をかけることや、目の周りなど場所によってはリスクがあることもあります。子供が小さいうちは、いつから治療を始めるのかを医師とよく相談して、決めるようにしましょう。

また、うなじにできた正中部母斑は「ウンナ母斑」と呼ばれますが、その半数は自然消滅しません。ただ拡大することもほぼないので、経過観察をしていく必要があります(※2)。

サーモンパッチに似た赤あざの注意点は?

注意

赤ちゃんの顔にできる赤あざには、サーモンパッチ以外に、単純性血管腫と苺状血管腫があります。

単純性血管腫

生まれつきにある赤いあざで、平らで境界線がはっきりしているのが特徴です。「ポートワイン母斑」とも呼ばれていますが、自然に消滅することはなく、顔や頭にできている場合、成人になると盛り上がってくることがあり、上まぶたにできている場合、眼圧に影響を及ぼし視力障害を引き起こす恐れがあります(※2)。

レーザー治療を行う必要がありますが、その有効性は場所によって異なり、顔や首のまわりであれば約70〜80%とされています(※2)。完全に消えないこともありますが、治療の時期や方法については医師と相談しながら進めてください。

苺状血管腫

サーモンパッチと異なる点は、苺状血管腫は赤いあざが隆起して、苺のように表面がブツブツしているところです。

2歳頃から赤みが消え始め、5歳までに50%、7歳までに75%の苺状血管腫が自然に治まっていくとされていますが、目や口の近くにできると、視力障害や摂食障害を起こすこともあるので、赤いあざが隆起してきたときは、早めに皮膚科か小児科を受診してください(※3)。

サーモンパッチがあっても慌てずに様子を見よう

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「子供の顔に赤いあざが残ったら、どうしよう」と心配してしまうのは、当然の親心。しかし、サーモンパッチのほとんどは自然に消えるものなので、心配しすぎないようにしましょう。

サーモンパッチを薄くするために家でできる特別なケア方法はなく、基本的には自然に消えていくのを待つしかありません。周囲が気にし過ぎると、子供自身が強いコンプレックスを感じて、余計にストレスになってしまうこともあります。

大きな心持ちでどっしりと構えて、サーモンパッチの変化を見守ってあげてください。

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