妊娠24週は、妊娠7ヶ月の最初の週です。お腹の赤ちゃんは外の世界で生きていけるように急成長しています。赤ちゃんの成長を実感する一方で、お腹がどんどん大きくなることや無事に出産できるのかなどいろいろな不安が出てくる頃かもしれませんね。今回は妊娠24週目の妊婦さんと赤ちゃんの状態や、変化をご説明します。
妊娠24週目のお腹の大きさは？
妊娠24週頃にはますますお腹が大きくなり、子宮底長は21cmを超えるほどに（※1）。子宮のてっぺんがおへそより上にくるので、下腹部だけでなく、胃のあたりからお腹全体がせり出してきます。
ただし、人によってお腹の大きさは違います。妊婦健診で医師から指摘がなければ、同じ週数の妊婦さんとお腹の大きさを比較して、大きい・小さいと心配する必要はありません。
また、大きくなったお腹のせいで、夜は寝苦しくなってきます。眠るときは横向きに寝る「シムスの体位」をとると、リラックスできますよ。横向きがしっくりこない人は、抱き枕を利用するのもおすすめです。
苦しくなければ問題ありませんが、特にお腹が張っているときなどは、仰向けは避けたほうが良いでしょう。
妊娠24週目は太りやすい？体重増加量をチェック
妊娠中はお腹の赤ちゃんへ栄養を供給するため、もっともエネルギー効率がよい糖質を、赤ちゃんへ優先的に送り届けようとします。その間、ママ自身は糖質を十分に使えず、代わりに脂肪を主なエネルギー源にします。そのため、妊娠中は体が自然と脂肪をためこもうとし、少し食べ過ぎただけでも体重が増えやすくなります。
年齢や日々の運動量によっても異なりますが、妊娠24週頃は、妊娠前に摂取していたカロリーの＋250kcalほどの摂取を心がけましょう。また、日本産科婦人科学会は、妊娠中の体重増加について下記の目安を提示しているので、参考にしてみてください（※2）。
体重が増えすぎていると、妊婦健診で医師から体重増加量について指導されるかもしれません。しかし、急なダイエットは禁物です。厳しい食事制限や激しい運動で体に負担をかけすぎると、胎児の成長を妨げる恐れがあるからです。
「ダイエットをする」と思うとストイックになってしまいがちなので、指導内容にしたがいながら「現状を維持する」あるいは「体重の増加スピードをゆるめる」という風に考えましょう。甘いものを控えたり、一駅歩いたりするだけでも変わりますよ。
妊娠24週頃に気になる尿漏れ対策は？
妊娠24週頃から、尿漏れが気になり始めた人もいるかもしれません。
子宮が大きくなってくると、膀胱を圧迫して尿が押し出されやすくなります（※1）。さらに、ホルモンバランスの変化で筋肉がゆるんでくるので、くしゃみをした拍子などに尿漏れが起きてしまうのです。
突然の尿漏れに驚くかもしれませんが、妊娠に伴う生理的な現象で、かなりの数の妊婦さんが経験するので、心配する必要はありません。
ただし、尿漏れの根本的な解決は難しく、妊娠後期には今より頻度が高まることもあるかもしれません。もしものときのために、生理用ナプキンや尿漏れパッドを準備しておくと安心です。
妊娠24週に胎動が激しいと切迫早産の兆候？
妊娠24週目頃から、胎動はどんどん激しくなります。これは赤ちゃんが大きくなり、少し動いただけでも子宮壁に触れるようになったためです。骨格が発達し、動きも力強くなっています。
あまりに胎動が激しいと、切迫早産につながるのではないかと不安になるかもしれませんが、胎動の刺激で破水し、切迫早産になることはありません。安心して、赤ちゃんの成長を見守りましょう。
また、胎動が激しくなり、赤ちゃんの足や頭、肩など骨の硬い部分が膀胱のそばにあたることで、痛みを感じることもあります。痛みがでたら、横になるなどして、安静にするようにしましょう。
ただし、お腹がキューッと痛む、安静にしても痛みが治まらない、お腹の張りが長時間続くというときには、胎動ではない可能性があります。念のためかかりつけの産婦人科に連絡して、指示を仰ぎましょう。
妊娠24週目の胎児の大きさや体重は？
妊娠24週目の胎児の身長は30cmをこえ、体重は約500～700gになります（※1,3）。1ヶ月前に比べて、体重は2.5倍ほど増えています。かなり大きくなり、子宮内の隙間がなくなってきましたが、まだ自由に動ける状態です。脳が急成長し、赤ちゃんは活発に動き回っています。
皮膚の下には毛細血管が作られ始めたので、今までは白色で半透明だった皮膚が赤っぽい色に染まってきました。毛細血管を通じて全身に栄養が届けられるので、成長がさらに促されます。
また妊娠7ヶ月目は、外の世界で生きるのに不可欠の肺が発達していきます（※1）。鼻の穴が開いて肺とつながり、呼吸するための準備がほぼできあがります。このあと数週間かけて、外の世界で呼吸するための準備が整っていきますよ。
妊娠24週目にエコーで逆子と診断されても慌てないで
妊娠24週頃から、妊婦健診で「逆子」と診断されることがあります。逆子とは、赤ちゃんの頭が下を向かずに、上や横を向いている状態のことです。お産のときまで逆子のままだと、リスクが高くなるので、帝王切開になる可能性が高くなります。
ただ、この時期に逆子と診断されたとしても、すぐ帝王切開につながるわけではありません。妊娠中期は半分ほどの人が逆子と診断されますが、出産時まで逆子の人は全体の3～5％ほどです（※3）。
今の時期は赤ちゃんが活発に動き、上下逆さまになるのはよくあることです。エコー検査を受けたときに偶然逆子になっていただけと考えましょう。
妊娠24週頃は美容室で気分転換を
妊娠後期になりお腹が大きくなりすぎると、どこかに出かけるのも億劫になります。特に美容室で長時間過ごすのは大変なので、動きやすい今のうちに美容室に行っておきましょう。
美容室に行くときは、産後のことまで想定して髪型を決めるのもいいですね。この時期は、髪をバッサリ切るという人も多くいます。赤ちゃんのお世話が始まると美容室に出かけるのが難しくなりますし、ショートヘアだと、髪を乾かすのも、朝の準備も楽になりますよ。
美容室に行くのはいい気分転換にもなるので、リラックスした時間を過ごせるといいですね。
妊娠24週を過ぎれば、安定期も残り1ヶ月を切る
妊娠24～27週の1ヶ月間が、安定期の最後の月です。いよいよ出産が近づき、実感が湧いてきた人もいるのではないでしょうか。
妊娠後期に入るとますますお腹が大きくなって、積極的に動き回れなくなります。体調が落ち着いていて、自由に行動しやすい安定期の時間を満喫しておいてくださいね。
子供が生まれると、なかなか夫婦二人で過ごせる時間が取れなくなります。今のうちに、パートナーと二人でやり残したことはないかを話し合ってみるのもいいですね。マタニティプランの用意された温泉などに旅行をして、気持ちをリラックスさせるのもおすすめです。
