逆子の胎動は普通と違う?位置・場所が変わる?痛みは弱いの?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

妊娠20週を過ぎると、早い人では胎動を感じられるようになります。お腹の赤ちゃんが元気に過ごしているのがわかって、うれしい気持ちになりますよね。しかし、胎動を感じる位置が変わると、「あれ、もしかして逆子になってる?」と不安になるかもしれません。そこで今回は、逆子の胎動は普通の胎動と違うのか、逆子の胎動の位置・場所はどのあたりになるのかなどをご説明します。

そもそも逆子とは?

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逆子とは、子宮内で赤ちゃんの頭が下を向かず、頭を上にして足やお尻が下向きになっている状態をいいます。胎位異常の一種で、正式には「骨盤位」と呼ばれます。

逆子の状態には大きく4種類あります。

● 単殿位(たんでんい):両足を頭の方へ上げ、体がV字になっている状態
● 複殿位(ふくでんい):膝を曲げて、体操座りをしている状態
● 膝位(しつい):膝立ちして、膝を子宮口に向けている状態
● 足位(そくい):膝を伸ばし、足先が子宮口を向いている状態

逆子は胎動の位置・場所が普通とは違う?

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個人差はありますが、胎動は18~22週頃から感じられるようになります(※1)。へその少し上あたりで胎動を感じることが多いとされますが、逆子の場合には胎動を感じる位置が通常とは少し違うこともあります。

胎動は赤ちゃんの手や足が子宮の壁にぶつかって感じるものですが、頭の位置が上下逆になる逆子では、手足がぶつかる位置も通常より下側になりやすいためです。

以下は、逆子の胎動の位置の一例です。

● 胃のすぐ下あたり
● 肛門や膀胱のあたり
● 太ももの付け根の近く

これら以外にも、逆子の体勢によって胎動を感じる位置・場所は変わります。たとえば、足を高く上げた単殿位ではわき腹の上の方、複殿位では骨盤近く、足位の場合は膀胱近くで胎動を感じた、というママもいます。

ただし、逆子の胎動の位置には個人差があるため、必ずしもこの通りではありませんよ。

逆子の胎動の感じ方は?

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逆子の胎動の位置・場所に違いが出るなら、感じ方や痛みには違いがあるのでしょうか?

結論から言うと、胎動の感じ方には個人差があるため、逆子だからといって特徴的な胎動を感じるわけではありません。通常の胎動と同じように、ごにょごにょ動くのを感じたり、蹴られたような鈍い痛みを感じたり、ゴロゴロ転がるような感じがしたりします。

逆子は胎位が少し違うだけで、それ以外は正常な状態と違いがないため、逆子だと胎動が強くなりやすい、あるいは痛みが弱くなるといったことはないといわれています。

逆子の胎動を感じたら?

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逆子の状態が続いていると、出産までに元通りになってくれるのかと心配ですよね。

妊娠週数が早い時期は、子宮の中のスペースにゆとりがあるので、赤ちゃんは子宮内を活発に動き、体勢も日々変化します。通常、妊娠7ヶ月(24~27週)くらいまでは逆子でもまだ正常に戻ることが多いため、特に問題はありません。

妊娠8ヶ月(特に30週以降)に入っても逆子の状態が続く場合、医師から逆子体操などを勧められることもあります(※1)。

逆子体操には、主に次の2つがあるので、医師の指示に従って取り組んでみてくださいね。

胸膝位から側臥位になる

まず、「胸膝位(きょうしつい)」と呼ばれる、胸と両膝を床につき、おしりを高くあげる姿勢をとります。この姿勢を15分程度キープした後、お腹の赤ちゃんの背中がある側を上にして横向きに寝ます。この姿勢を「側臥位(そくがい)」といいます。

なお、お腹の赤ちゃんが背中をどちら側に向けているのか、左右のどちらを下にして横向きになるべきかは、医師に確認して指示を受けてくださいね。

骨盤高位から側臥位になる

仰向けになっておしりの下にクッションを置き、骨盤が高くなるようにします。この姿勢を「骨盤高位」といいます。骨盤高位を15分程度キープしたら、次に側臥位で休みます。

また、逆子を改善するのに効果があるとされるツボ押しやお灸を試す妊婦さんもいますよ。

ただし、切迫早産の兆候やお腹の張りがある場合は、逆子体操などの対処法は基本的におすすめできません。実施するときの注意点も含め、必ずかかりつけの産婦人科医の指導・アドバイスをもらってから行ってくださいね。

逆子体操でも元に戻らないときは?

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逆子体操によって赤ちゃんが自然に回転し、逆子の状態が治ることもありますが、治らない場合もあります。妊娠35週を過ぎても逆子が元通りにならない場合には「外回転術」が行われることがあります。

外回転術とは、医師がママのお腹に両手を当て、お腹の上から赤ちゃんのおしりを持ち上げたあと、頭とおしりを支えた状態で赤ちゃんの向きをくるくると回転させる方法です。

外回転術には常位胎盤早期剥離などのリスクが伴うため、しっかりとした管理体制のもと、熟練した技術を持った産婦人科医が実施することが必要です(※1)。病院によっては外回転術を行っていないところもあるので、事前に確認してみてください。

なお、外回転術を行う前に、子宮収縮抑制剤を点滴で投与することが一般的ですが、もし医師が処置しているときにお腹の張りや痛みを感じたときは、すぐに医師に伝えましょう。

外回転術を行っても最終的に約5%の妊婦さんは逆子のまま分娩のときを迎え、帝王切開になることがあります。

逆子に限らず胎動を意識して過ごそう

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妊婦健診のときに医師から逆子だと診断されたり、胎動をいつもよりも下の方に感じると、不安になるママもいるかもしれません。

しかし、妊娠30~35週までは自然に治るケースもあるので、あまり心配しすぎないでくださいね。逆子体操などを試しながら、ゆったりとした気持ちで過ごしましょう。

逆子かどうかに関係なく、胎動が急に感じられなくなったり明らかに弱まったりしたら、念のため産婦人科を受診しましょう。赤ちゃんの動きをじかに感じられるのはママだけです。

ちょっとした違和感があったら、それは赤ちゃんからのサインかもしれないので、かかりつけの医師に相談してみてくださいね。

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