マイコプラズマ肺炎は熱と咳が出る期間が長く、かかった子供本人だけでなく、ママ・パパも困ってしまう病気です。今回はマイコプラズマ肺炎にかかったら学校は出席停止になるのか、いつから行けるのかについてご紹介します。
マイコプラズマ肺炎ってどんな病気?
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌を病原体とする感染症のうち、肺に炎症が起きた状態のことを指します。肺炎マイコプラズマは、肺炎のほかにも、中耳炎などを引き起こすことがあります(※1)。
マイコプラズマ肺炎は5歳以上の子供によく起こる病気で、学童期以降の子供に起こる肺炎のなかで最も多いものです(※1)。飛沫感染や接触感染により人から人にうつり、細菌に感染してから2~3週間の潜伏期間を経て発症します(※2)。
症状は発熱や頭痛、全身のだるさから始まり、3~5日後に乾いた咳が出始めます(※2)。咳はその後だんだん激しくなり、喘鳴(気道が狭くなることで呼吸時にゼーゼー・ヒューヒューと音がすること)も起こります。
マイコプラズマ肺炎は、一般的な肺炎と比べて症状が軽いことが多いものの、発熱が続く、呼吸が困難になるなど、重症化することもあるので注意が必要です。
マイコプラズマ肺炎は出席停止になる?
マイコプラズマ肺炎を含むマイコプラズマ感染症は、必ず出席停止をすべき病気ではないものの、「その時期の流行の状態などを鑑みて出席停止期間を定めることができる」とされています(※1)。
また学校や自治体によっては独自に出席停止期間を定めていることがあります。出席停止になるかどうかは学校によって対応が異なるので、通っている学校に問い合わせてみてください。
マイコプラズマ肺炎で出席停止になったら、学校はいつから行ける?
マイコプラズマ肺炎にかかったあとは、症状が改善して全身の状態が良くなれば登校することができるとされています(※1)。
つまり、「マイコプラズマ肺炎にかかったら、〇日後から学校に行ける」と定められているわけではなく、いつから学校に行けるかは「熱や咳が治まっているか」がポイントになります。
前述したとおり、マイコプラズマ肺炎は解熱後も咳が長期間続いてしまうこともよくあるので、もし激しい咳が2週間続いたら、学校は2週間休まなければいけない場合もあります。
このように長期間学校に行けない理由は、マイコプラズマ肺炎の感染力に関係しています。
マイコプラズマ肺炎は、主に咳による飛沫感染で周囲の人にうつっていきます。感染者から細菌が排出されるのは、症状があらわれる2~8日前から、症状があらわれたあと1週間をピークとして、4~6週間にもわたって続くといわれています(※3)。
学校や医師の判断により、咳が残っていても登校が可能になるケースもありますが、その際は、咳が治まるまではできるだけマスクをするなど、周りに感染を広げない努力をすることが大切です。
またマイコプラズマ肺炎が治ったあとに登校する際、学校や自治体によっては登校許可証の提出を求められることがあります。登校許可証が必要かどうかについては、通っている学校に確認してみてください。
マイコプラズマ肺炎で出席停止にならないためにすべきことは?
マイコプラズマ肺炎にかかると、出席停止になることがあるということは、これまでご説明したとおりです。
しかし出席停止になってしまうと、子供は授業に参加できなかったり、ママ・パパは仕事などのスケジュールを調整しなければいけなかったりと、困ることも出てきますよね。それでは、どうすれば出席停止にならずに済むのでしょうか。
結論からいうと、出席停止を避けるためには、マイコプラズマ肺炎にならないように予防をすることがもっとも大切です。
マイコプラズマは、細菌に感染したあとに発症を防ぐことができるような特効薬や、予防するためのワクチンはありません。日々の手洗いや、咳をしている人の前ではマスクをするといった、一般的な風邪の予防策が一番効果的です。
マイコプラズマ肺炎は学校を出席停止にならないための予防策が大切
マイコプラズマ肺炎は、学校によって事情は異なるものの、出席停止期間が定められていることがあり、一度かかるとしばらく学校に行けなくなってしまうことがあります。
マイコプラズマ肺炎にかかる前にできることは、風邪の予防策で感染を防ぐことです。特に家族や同級生に感染者がいるときは、気をつけてくださいね。
また感染後、もし出席停止にならなかったとしても、咳には感染力があります。周りにうつさないようにマスクをするなど、感染を広げないようにすることが大切です。